2006年10月10日

松下の超音波導入器ディープインソニック

とうとう松下が美顔器市場に参入しました。

実は、3年も前からナショナルブランドでイオン導入器を出すのではないかと
ずーと噂がありました。

ようやく全貌を現したのが、セルミナというブランドの
ディープインソニックという超音波導入器です。

ただ、大手ブランドらしく導入には持続性ビタミンC誘導体を使用します。

イオン導入より超音波導入の方が効果があると出ていますが、
問題は持続性ビタミンC誘導体を使用した場合、
イオン化がほとんど行われないため、イオン導入の効率が落ちて
超音波の方が導入効果が高くなります。

リン酸型ビタミンC誘導体というのは、イオン導入すると、
イオン化する部分が何個も分子内に存在するため、
肌へどっと浸透していきます。

つまり、ビタミンC誘導体の種類によって特性が違うため
その特性に合わせたものを使う必要があるのです。

ところで、なんで松下が持続性ビタミンC誘導体を
いまどき採用するのかというとやはり安定性が一番ということでしょう。

また、安いコストで薬用化粧品に出来るというメリットは大きいです。

ドラッグストアで販売されている安い美白の薬用化粧品というのは、
ほとんど持続性ビタミンC誘導体が使われています。

持続性ビタミンC誘導体を分解する酵素がほとんど肌に存在せず
効果がリン酸型に劣るのに、わざわざ採用するのは、
安いコストで作れて販売価格が高ければ、旨みがかなり大きいという点です。

ただ、単に塗るだけでも持続性ビタミンC誘導体より100倍もの
浸透を誇る新型ビタミンC誘導体(プレミアムホワイトパウダー)があるのに、
わざわざ持続性ビタミンC誘導体を高いコストで超音波導入で使用するのも
もったいない話です。

100倍浸透ビタミンCを使えば、超音波の相乗効果もあって、
かなり浸透が期待できそうですね。

松下がイオン導入器ではなく、超音波を選択したのは、
超音波には肌を即効で引き締めるリフティング効果があるため、
店頭で試した人に売りやすいという大きな特徴があります。

店頭で試して、顔の片方だけぎゅっと引き締まった感じになれば、
結構、買う人は多いと思います。
(ただし、超音波は合わない人は、ひどい頭痛を引き起こします)

まあ、今後超音波導入器を購入されるのでしたら、
まずは松下のものがよいかなと思います。
メジャーブランドなので、飽きてもそこそこ値崩れせずに
高い値段で転売できる可能性がありますからね。

shin_chanz at 00:03|PermalinkComments(0)超音波導入器 

2006年10月09日

意外と薄い市販原液エキスの濃度

化粧品原料としている原液エキスですが、その有効成分は非常に薄いものです。

エキスとしては1%程度で、残りはエタノールや水、BGばかりとなっています。

化粧品にたとえば5%配合しても純エキス分としては、0.05%に
しかなりません。

ただ、化粧品メーカーとしては、エキスを5%配合しているのだから、
使っている原料として上位に記載したいというのが、当然でしょう。

しかし、実際に化粧品の中に配合されるのは、たったの0.05%です。

消費者団体側からすれば、成分表示は純エキス量に準ずるものであり、
0.05%しか配合しないのにあたかも高濃度にエキスを配合しているように
見せかけるのは悪質な行為だとして問題にしました。

結局、植物エキスを10%配合しても実際には水やエタノール、BGが
9.9%で残り0.1%が純植物エキスに過ぎないということで、
植物エキスの表示順は純エキス分の配合量に準じて記載することになりました。

つまり、全成分表示では、化粧水やクリームにおいて
植物エキスが表示の上位に来ることはありえないのです。

大手や中堅どころが、全成分表示を偽るとブランド失墜に当たるので、
そのようなことはしません。
得られるメリットより失うデメリットの方が、大きすぎるからです。

ただ、チープメーカーは、おそらくエキスを5%配合したら、
わざと配合順を上位に持ってきてあえて表示違反するだろうからと、
全成分表示を導入する際に、行政からいろいろ注意がありました。

事前の予想どおり、全成分表示からだいぶ経ちましたが、
あまり聞いたことがないブランドでは、HPやチラシで
全成分表示順をわざとエキスを上位に持ってきたりしています。

ところで、エキスの濃度ですが、各原料会社によってばらつきが
ありますが、だいたい以下の範囲内になります。

純エキス分以外は、水、エタノール、BGとなります。
たとえば純エキス分が1%だと、BG50%、水49%という感じです。

アロエエキス  純エキス分0.5〜2.5% 
オウゴンエキス 純エキス分0.5〜1.5% 
オウバクエキス 純エキス分1.0〜1.3%
海藻エキス   純エキス分0.3〜1.0%
カミツレエキス 純エキス分0.2〜1.0%
クジンエキス  純エキス分0.9〜1.0%
クロレラエキス 純エキス分0.5〜1.0%
シャクヤクエキス純エキス分1.0〜2.5%
ソウハクヒエキス純エキス分0.4〜1.0%
ダイズエキス  純エキス分0.3〜0.5%

案外と薄いものが多いと思いませんか(笑)?

こうしたエキスを化粧品に配合する量は、エキスとして0.1〜数%ぐらい。
純エキス分としては、0.0001〜0.05%程度ぐらいが通常のようです。


shin_chanz at 09:52|PermalinkComments(0)

2006年10月08日

4−n−ブチルレゾルシノール(ポーラの美白剤)

ブチルレゾルシノールはクラレとポーラが共同で開発したものです。
原料製造元はクラレで、使っているのがポーラということです。

通称ルシノールとして、ポーラの商品に配合されています。

レゾルシノールは、レゾルシンともいい、殺菌効果が強いので、
市販のニキビ治療薬に配合されています。
ニキビ向け化粧品に配合されることもあります。

また、染料としても重要で、ヘアカラーの発色剤として、
染毛剤に使われています。

表示指定成分でもありますので、医薬部外品に配合された場合は、
箱に表示されています。

強力な還元力を持つことから、酸化防止剤として、工業薬品に使われる
ことも多いのですが、これに皮膚浸透性を良くするアルキル基をつけると
メラニン合成を阻止して、皮膚浸透性も良くなり、酸化防止剤としても
使えるという面白い特性を持つようになります。

ただ、欠点は刺激性が強すぎるということで、
従来の美白成分と同じように高濃度に配合することはできません。
微量配合しないと、ぴりぴりとした刺激感が強く出てしまいます。

ポーラは配合特許で、他のメーカーが使えないようにしていますので、
他メーカーが使えるのは、まだまだずいぶん先となります。

さて、ルシノールですが、さらに浸透性が高いようなタイプが
実は海外で食品添加物として使われています。

メラニンは、人間の肌にだけ存在するものではなく、
実は下等生物もメラニンを作り紫外線防御を行っています。

必要以上の紫外線は、生物繁栄の脅威となるため、
当然その防御の仕組みも植物や魚類、甲殻類、動物なども
持ち合わせています。

ただ、食品として買う場合、えびや魚、かにに黒い斑点が
あちこちあったら、気持ち悪いですよね?

自分で料理しなくても、レストランで出てきたカニ料理で
甲羅がまだらの黒い斑点なら、食欲がなくなるほか、
食べると病気になるんじゃないかと勘ぐることさえあると思います。

それで、食品添加物として、化粧品の美白剤が
食品の鮮度維持を見せかけるために、使用が許可されています。

日本では、ビタミンCが一般的です。
コウジ酸も許可されそうになりましたが、
その審査の過程の動物実験で、腫瘍を作ることが発見されましたので、
コウジ酸の食品添加物への登録は拒否されました。
(食品添加物になるためには、動物実験のデータもかなり必要なので、
 化粧品の成分に登録されるより、はるかに遠い道のりとなります。)

さて、アルキルレゾルシノールですが、こちらはヨーロッパで
カニなどの甲殻類用の美白剤として使われています。

まあ、えびやカニの殻を食べる人はそういないと思いますので、
かの地で過ごされても、美白剤を口にすることはないと思います。

もし、アルキルレゾルシノールが日本で食品添加物として、
許可されることがあれば、化粧品にも使われる日がくるんじゃないかと
考えています。

海外で許可された食品添加物は、審査もだいぶ緩くなっていますので、
5年先は駄目でも、10年先はもしかしたら許可されているかもしれませんね。

まあ、あと10年もすればルシノールのポーラが持つ基本特許が
切れると思いますので、ルシノール配合を売り物にする化粧品が
いっぱい出てくることでしょう。


shin_chanz at 10:50|PermalinkComments(0)美白 

2006年10月07日

海外の美白剤

海外で使われている美白剤は、日本で使われるものと違って、
効果は強いが刺激も強いというものがいくつかあります。

一番の例は、ハイドロキノンでしょう。
日本では染毛剤に使われていますが、ハイドロキノンを
アメリカでは美白剤として使います。

ただ、漫然として使うのではなく、だいたい治療期間は
半年から1年を目処に行います。

ハイドロキノンの効果を上げるものとして、
レチノイン酸があり、日本の皮膚科でも併用して使う場合もあります。

ただし、ハイドロキノンだけでも刺激になるのに
レチノイン酸をプラスするので、さらに刺激があがります。

そこで、刺激を感じさせないようにするために
ステロイド剤も一緒に混ぜて使うこともあります。

アメリカでの治療は、ハイドロキノンとレチノイン酸に
ステロイド剤を混ぜたカクテル製剤が
患者の肌に合わせて使われます。

ただ、日本人は敏感肌のため、同じようなものは使えません。
刺激ばかりで肌が赤くなってしまい、ひりひり感が出て
そう長く使えるものではありません。

海外で使われる美白剤は、ハイドロキノンが有名ですが、
イギリスでは4−IPCが使われます。

4−IPCもハイドロキノンと同じ、強力な酸化防止剤で、
メラニンの合成をストップします。
また、ハイドロキノンより、皮膚浸透性に優れるという
特徴がありますが、毒性はハイドロキノンより強く、
量が多いと、メラニンを作る細胞を破壊します。

4−IPCは厳重に管理して使うものですが、
美白力が強い分、もっとしみを薄くしたいという患者の願望が、
適正使用を困難にします。
つまり、使いすぎてしまうという点でしょうか。

使いすぎると、メラニンを作る細胞が死に、部分的に色が抜け
白斑が生じてしまいます。

作用が強すぎるというのも罪なものです。

4−IPCやハイドロキノンのような化合物を
フェノール系と称しますが、同じようなフェノール系美白剤に
ハイドロキノンに糖をくっつけて低刺激化したアルブチンや
クラレが開発した4−ブチルレゾシノールがあります。

4−ブチルレゾルシノールも皮膚浸透性に優れていますが、
刺激性が強いため、0.2%程度ぐらいしか薬用化粧品には
配合できません。

ちなみにアルブチンや4−ブチルレゾルシノールは一部の植物が作ります。

ただ、ブチルレゾシノールはコケが作るものなので、
抽出などはできません。

shin_chanz at 23:16|PermalinkComments(2)美白