2008年07月
2008年07月14日
電子顕微鏡での世界 ルースパウダー その2
顔料(酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛)から見た人間の大きさですが、
「地球」が正解です。
信じられないかもしれませんが、人間と顔料の大きさを比較すると、
人間と地球くらいの比率ほど違います。
微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛となると、さらに1/2から1/10くらい
まで小さくなります。
単に微粒子酸化チタンや微粒子酸化亜鉛の大きさがO.1ミクロン以下と
聞いてもピンときませんが、微粒子酸化チタンから人間をみると
とんでもなく大きな物体であることがお分かりになると思います。
それゆえ微粒子酸化チタンから見ると、鼻の穴など、とてつもなく広大な空間で、
吸い込めば肺にまで行ってしまう可能性を考えねばなりません。
ただ、顔料の配合量が多いミネラルファンデーションは、
大きくわけて二通りになるのですが、電子顕微鏡でみると、
その違いが歴然としています。
アメリカ人も色々考えてるなーというのが、後日紹介する電子顕微鏡写真からわかります。
ところで、前回みていただいたルースパウダーにはタルクが入っています。
大きい板状のものがタルクで、タルクが最も多い成分となっています。
しかし、あの写真を見る限り針状のものは見えませんよね?
顔料くらいの幅で長さは数ミクロン〜数十ミクロンの大きさのもの。
即ち、アスベストです。
もし、アスベストが入っていれば、あのルースパウダーには、
針状のものがいくつか入っています。
しかしながらというか当然ながらアスベストなどは見当たりません。
タルクと聞くと、アスベストと思う人がいるので、困るのですが、
日本で流通するタルクにはアスベストが入っていないことが
検査して証明されているものしか化粧品原料として使えません。
25年くらい前から日本ではタルクにはアスベスト規制があるのですが、
これを知らない化粧品の販売業者が多いので、困ったことです・・。
「地球」が正解です。
信じられないかもしれませんが、人間と顔料の大きさを比較すると、
人間と地球くらいの比率ほど違います。
微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛となると、さらに1/2から1/10くらい
まで小さくなります。
単に微粒子酸化チタンや微粒子酸化亜鉛の大きさがO.1ミクロン以下と
聞いてもピンときませんが、微粒子酸化チタンから人間をみると
とんでもなく大きな物体であることがお分かりになると思います。
それゆえ微粒子酸化チタンから見ると、鼻の穴など、とてつもなく広大な空間で、
吸い込めば肺にまで行ってしまう可能性を考えねばなりません。
ただ、顔料の配合量が多いミネラルファンデーションは、
大きくわけて二通りになるのですが、電子顕微鏡でみると、
その違いが歴然としています。
アメリカ人も色々考えてるなーというのが、後日紹介する電子顕微鏡写真からわかります。
ところで、前回みていただいたルースパウダーにはタルクが入っています。
大きい板状のものがタルクで、タルクが最も多い成分となっています。
しかし、あの写真を見る限り針状のものは見えませんよね?
顔料くらいの幅で長さは数ミクロン〜数十ミクロンの大きさのもの。
即ち、アスベストです。
もし、アスベストが入っていれば、あのルースパウダーには、
針状のものがいくつか入っています。
しかしながらというか当然ながらアスベストなどは見当たりません。
タルクと聞くと、アスベストと思う人がいるので、困るのですが、
日本で流通するタルクにはアスベストが入っていないことが
検査して証明されているものしか化粧品原料として使えません。
25年くらい前から日本ではタルクにはアスベスト規制があるのですが、
これを知らない化粧品の販売業者が多いので、困ったことです・・。
2008年07月12日
顔料の大きさの比較
さて、電子顕微鏡で酸化鉄や酸化チタン、酸化亜鉛などの顔料やタルクなどの
粘土鉱物を見てもらいました。
大きな板状のものはタルクで、針のついた点のようなものが顔料です。
文字で酸化チタンやタルクと書くといまいち実感に乏しいのですが、
その大きさを目で見ると違いが良くわかります。
ここが電子顕微鏡の良いところですね。
ちょっと見えにくいという方でも、これからいろいろ写真を見ていただきますので
だいぶ違いをわかっていただけるかと思います。
さて、顔料の大きさでよく言われることがあります。
貴方が、1つの酸化鉄だとします。
電子顕微鏡でみると、ひとつの点にしかすぎません。
その酸化鉄から人間をみると、人間はどのくらいの大きさになると思いますか?
1.都庁ビルくらい
2.東京都ぐらい
3.日本くらい
4.ユーラシア大陸くらい
5.地球くらい
これは顔料を取扱うときにこの比較がよく出てきます。
まあ、ミクロンとかナノとかになるとちょっと良くわからない大きさだと
思いますが、覚えておいて悪くないでしょう。
ちなみに一般的に購入できる酸化鉄や酸化チタンの粒子は、
通常、いくつもの粒子が集まって、大きな粒子となっています。
これを化粧品で使うときには、一つ一つに分散させるという
作業が必要となってきます。
前にも書いたような気がしますが、この分散が結構大変で、
うまく分散させないと思ったような色が出ませんし、
また、様々なトラブルを引き起こします。
粘土鉱物を見てもらいました。
大きな板状のものはタルクで、針のついた点のようなものが顔料です。
文字で酸化チタンやタルクと書くといまいち実感に乏しいのですが、
その大きさを目で見ると違いが良くわかります。
ここが電子顕微鏡の良いところですね。
ちょっと見えにくいという方でも、これからいろいろ写真を見ていただきますので
だいぶ違いをわかっていただけるかと思います。
さて、顔料の大きさでよく言われることがあります。
貴方が、1つの酸化鉄だとします。
電子顕微鏡でみると、ひとつの点にしかすぎません。
その酸化鉄から人間をみると、人間はどのくらいの大きさになると思いますか?
1.都庁ビルくらい
2.東京都ぐらい
3.日本くらい
4.ユーラシア大陸くらい
5.地球くらい
これは顔料を取扱うときにこの比較がよく出てきます。
まあ、ミクロンとかナノとかになるとちょっと良くわからない大きさだと
思いますが、覚えておいて悪くないでしょう。
ちなみに一般的に購入できる酸化鉄や酸化チタンの粒子は、
通常、いくつもの粒子が集まって、大きな粒子となっています。
これを化粧品で使うときには、一つ一つに分散させるという
作業が必要となってきます。
前にも書いたような気がしますが、この分散が結構大変で、
うまく分散させないと思ったような色が出ませんし、
また、様々なトラブルを引き起こします。
2008年07月11日
電子顕微鏡での世界 ルースパウダー その1
一般的なルースパウダーの電子顕微鏡写真です。
若い女性に人気があるEブランドのルースパウダーです。
800倍の倍率で撮りました。
だいたい肌に乗っかっているパウダーはこんな感じで、乗っかっています。
玉とか鱗片状のものとか色々なものが光を通したり反射したりして、
綺麗な肌として見えるように装ってくれます。
ただし、時間が経つと、パウダーが肌から落っこちていきますし、
皮脂がじわじわパウダーの上を覆ってきます。
800倍といっても実際には2000倍程度にもピントを合わせていますので、
2000倍で見える範囲も入っています。
真ん中の下のバーが20μ(ミクロン)の大きさを表しています。
20ミクロンぐらいの鱗片状の大きな粒子が入っていますが、
おそらくタルクかマイカの粘土鉱物です。
粘土鉱物の上にところどころ針でついたような白い点がありますが、
これは酸化亜鉛や酸化鉄でしょう。
前に粘土鉱物と酸化鉄や酸化チタン、酸化亜鉛などの顔料の大きさの違いを
書きましたが、写真で見てもらえばお分かりになるように
余りにも大きさが違うことがわかっていただけると思います。
また、大きさの違う玉がいくつも入っていますが、これはポリマー系の
プラスチックの玉となります。
スキンケア化粧品に使うポリマーは増粘剤や保湿剤として働くため、
水に溶けることが前提となりますが、ルースパウダーをはじめとして
ファンデーションに配合するポリマーは、水にも油にも溶けず
結構大きな粒子として配合されることが多いです。
当たり前ですが、こんな大きな玉は皮膚に傷が無い限り
肌の中へ浸透しません。
また、このポリマーの中にセラミドなどの保湿剤を含ませることも可能で
スキンケアパウダーとしてよく配合されています。
ちなみにポリマーの玉は、コロコロ転がりますので、パフで使うときには
使用感をアップさせます。また、肌の細かい溝に入り込んで、
光を乱反射して、しわや毛穴をぼかしたりします。
酸化チタンや酸化亜鉛のように光を通さずに覆いかぶさって、
カバーするのとはまた違うものですね。
(画像をクリックすれば大きくなります)
若い女性に人気があるEブランドのルースパウダーです。
800倍の倍率で撮りました。
だいたい肌に乗っかっているパウダーはこんな感じで、乗っかっています。
玉とか鱗片状のものとか色々なものが光を通したり反射したりして、
綺麗な肌として見えるように装ってくれます。
ただし、時間が経つと、パウダーが肌から落っこちていきますし、
皮脂がじわじわパウダーの上を覆ってきます。
800倍といっても実際には2000倍程度にもピントを合わせていますので、
2000倍で見える範囲も入っています。
真ん中の下のバーが20μ(ミクロン)の大きさを表しています。
20ミクロンぐらいの鱗片状の大きな粒子が入っていますが、
おそらくタルクかマイカの粘土鉱物です。
粘土鉱物の上にところどころ針でついたような白い点がありますが、
これは酸化亜鉛や酸化鉄でしょう。
前に粘土鉱物と酸化鉄や酸化チタン、酸化亜鉛などの顔料の大きさの違いを
書きましたが、写真で見てもらえばお分かりになるように
余りにも大きさが違うことがわかっていただけると思います。
また、大きさの違う玉がいくつも入っていますが、これはポリマー系の
プラスチックの玉となります。
スキンケア化粧品に使うポリマーは増粘剤や保湿剤として働くため、
水に溶けることが前提となりますが、ルースパウダーをはじめとして
ファンデーションに配合するポリマーは、水にも油にも溶けず
結構大きな粒子として配合されることが多いです。
当たり前ですが、こんな大きな玉は皮膚に傷が無い限り
肌の中へ浸透しません。
また、このポリマーの中にセラミドなどの保湿剤を含ませることも可能で
スキンケアパウダーとしてよく配合されています。
ちなみにポリマーの玉は、コロコロ転がりますので、パフで使うときには
使用感をアップさせます。また、肌の細かい溝に入り込んで、
光を乱反射して、しわや毛穴をぼかしたりします。
酸化チタンや酸化亜鉛のように光を通さずに覆いかぶさって、
カバーするのとはまた違うものですね。
(画像をクリックすれば大きくなります)
2008年07月09日
電子顕微鏡での世界 その2
ちなみに今回使用したのは走査型電子顕微鏡というものです。
電子顕微鏡には電子を当てて、表面を見るものと内部をみるものの
2つ分かれます。
走査型電子顕微鏡は、表面を観察するときに使う装置です。
電子顕微鏡というと、何万倍もの非常に細かい世界をみるものに
使われるというイメージがありますが、実は50倍とか、100倍とか
ルーペで拡大してみるレベルでも使われることがあります。
これは何故かというと、ピントをあわせる位置が光学顕微鏡より
はるかに広いからで、低倍率でも光学顕微鏡より
細部まではっきりした画像を撮る事ができるという特性があります。
光学顕微鏡の場合、手前にピントを合わせると、奥の部分がぼやけたり
ぎゃくに奥の方にピントを合わせると、手前がぼけたりして、
奥行きがある物質の観察には向きませんが、
電子顕微鏡はかなり深くピントを合わせれますので、
低い倍率のときでも写真撮影によく使われます。
ちなみに写真は白黒写真となります。
はじめて電子顕微鏡写真を見た人は「なんで、カラーじゃないねん」と
言うものですが、カラー写真ではないのは、電子を当てて、
出てきた電子を拾って画像化するから色情報が得られないためです。
ただ、白黒写真でも立体感溢れる写真となるため、非常にわかりやすいという特徴があります。
また、電子顕微鏡写真を撮るには、対象物が電気を流さないものだと、
表面に金か白金をコーティングする必要があります。
この前処理が結構、手間なんですよね。
試料台に試料を乗せたあと、金の蒸気で物質の表面をコーティングします。
チョコでコーティングしたアイスクリームを想像していただければよいのですが、
ナノレベルでのコーティングなので、物質の表面の凹凸も逃さず
金でコーティングを行います。
今回は金よりさらにコーティングが細かい、白金を使用しました。
電子顕微鏡には電子を当てて、表面を見るものと内部をみるものの
2つ分かれます。
走査型電子顕微鏡は、表面を観察するときに使う装置です。
電子顕微鏡というと、何万倍もの非常に細かい世界をみるものに
使われるというイメージがありますが、実は50倍とか、100倍とか
ルーペで拡大してみるレベルでも使われることがあります。
これは何故かというと、ピントをあわせる位置が光学顕微鏡より
はるかに広いからで、低倍率でも光学顕微鏡より
細部まではっきりした画像を撮る事ができるという特性があります。
光学顕微鏡の場合、手前にピントを合わせると、奥の部分がぼやけたり
ぎゃくに奥の方にピントを合わせると、手前がぼけたりして、
奥行きがある物質の観察には向きませんが、
電子顕微鏡はかなり深くピントを合わせれますので、
低い倍率のときでも写真撮影によく使われます。
ちなみに写真は白黒写真となります。
はじめて電子顕微鏡写真を見た人は「なんで、カラーじゃないねん」と
言うものですが、カラー写真ではないのは、電子を当てて、
出てきた電子を拾って画像化するから色情報が得られないためです。
ただ、白黒写真でも立体感溢れる写真となるため、非常にわかりやすいという特徴があります。
また、電子顕微鏡写真を撮るには、対象物が電気を流さないものだと、
表面に金か白金をコーティングする必要があります。
この前処理が結構、手間なんですよね。
試料台に試料を乗せたあと、金の蒸気で物質の表面をコーティングします。
チョコでコーティングしたアイスクリームを想像していただければよいのですが、
ナノレベルでのコーティングなので、物質の表面の凹凸も逃さず
金でコーティングを行います。
今回は金よりさらにコーティングが細かい、白金を使用しました。
2008年07月07日
電子顕微鏡での世界
MMUについて色々ご意見をいただくことが多くなりました。
作ってほしいとの意見もたくさんありました。
それでは少しMMUやルースパウダーについて見てみましょうか。
パウダーファンデーションといっても各社それぞれ色々な持ち味があります。
様々な粉体原料を組み合わせて作られていますが、電子顕微鏡を使用して見るには
ちょうどいい題材だと思います。
ルースパウダーやMMUを集めて、電子顕微鏡で覗いて見ました。
また、こちらのブログで募集して、手作りファンデーションについても見ましたので、紹介していきたいと思います。
ちなみに電子顕微鏡は、その名前の通り、電子を利用してミクロの世界を見るものです。
光学顕微鏡は日光などを利用しますが、可視光では、光の波長が大きいため、
せいぜい2000倍程度までしか見えません。
電子顕微鏡は、電子を使いますので、30万倍程度まで見ることが可能です。
最近では、分子そのものを見る装置もあるほどです。
せっかく、電子顕微鏡という便利な装置があるのですから、
利用しない手はありません。
また、化粧品で使われる素材は、せいぜいナノといっても10万倍も
あれば十分に見れる程度です。
以前にマイカやタルクに比べて、酸化チタンや酸化鉄の粒子は小さいと
書きましたが、なかなか言葉だけでイメージしてもらうの難しいと思っています。
電子顕微鏡を使用することで、これらの粒子の大きさをしっかりと
認識していただくことができ、大いに勉強してもらえると考えています。
作ってほしいとの意見もたくさんありました。
それでは少しMMUやルースパウダーについて見てみましょうか。
パウダーファンデーションといっても各社それぞれ色々な持ち味があります。
様々な粉体原料を組み合わせて作られていますが、電子顕微鏡を使用して見るには
ちょうどいい題材だと思います。
ルースパウダーやMMUを集めて、電子顕微鏡で覗いて見ました。
また、こちらのブログで募集して、手作りファンデーションについても見ましたので、紹介していきたいと思います。
ちなみに電子顕微鏡は、その名前の通り、電子を利用してミクロの世界を見るものです。
光学顕微鏡は日光などを利用しますが、可視光では、光の波長が大きいため、
せいぜい2000倍程度までしか見えません。
電子顕微鏡は、電子を使いますので、30万倍程度まで見ることが可能です。
最近では、分子そのものを見る装置もあるほどです。
せっかく、電子顕微鏡という便利な装置があるのですから、
利用しない手はありません。
また、化粧品で使われる素材は、せいぜいナノといっても10万倍も
あれば十分に見れる程度です。
以前にマイカやタルクに比べて、酸化チタンや酸化鉄の粒子は小さいと
書きましたが、なかなか言葉だけでイメージしてもらうの難しいと思っています。
電子顕微鏡を使用することで、これらの粒子の大きさをしっかりと
認識していただくことができ、大いに勉強してもらえると考えています。
2008年07月05日
毛穴の悩み・・ その4
ところで毛穴のシートパックですが、どのような原理になっているかご存知でしょうか?
肌表面で皮膜を形成するのは、当然の条件なのですが、
角栓のタンパク質成分は、マイナスのイオンとなることが多いのです。
そのため、効率よく角栓とくっつくポリマーというのは、
水に溶けるとプラスのイオンとなるポリマーです。
つまり、磁石のN極とS極と同じような理由で、
角栓のマイナスのイオンとなっているタンパク質を
プラスのポリマーがくっつきやすくなります。
たとえば、イオン導入のクレンジングモードが
大抵プラスで導出となっていますが、これも不要な角質を
電気的に導出しやすくなる効果があります。
ただ、いくら角栓であっても単にポリマーのプラスと
角栓のマイナスがくっついても毛穴から引き出すのは容易ではありません。
そこでポリマーに求められるのは、角栓をぎゅっと掴む力。
これはどうするのかというと、乾燥すると収縮するポリマーを使用します。
水に濡らして溶けている状態では角栓の上に乗っかっているだけですが、
乾燥と共にポリマーが収縮して、角栓をぎゅっと掴むようになります。
ただ、収縮したときに掴むのは、角栓だけではなく、皮膚表面も
掴んでしまうため、強すぎてはだめで適度な収縮力を持ったものでないといけません。
そうしないと角層を剥がして、傷つける恐れがあるからです。
今は色々なメーカーから毛穴ケア用シートパックが出ていますが、
乾燥すると収縮するポリマーを利用するのが基本となっています。
肌表面で皮膜を形成するのは、当然の条件なのですが、
角栓のタンパク質成分は、マイナスのイオンとなることが多いのです。
そのため、効率よく角栓とくっつくポリマーというのは、
水に溶けるとプラスのイオンとなるポリマーです。
つまり、磁石のN極とS極と同じような理由で、
角栓のマイナスのイオンとなっているタンパク質を
プラスのポリマーがくっつきやすくなります。
たとえば、イオン導入のクレンジングモードが
大抵プラスで導出となっていますが、これも不要な角質を
電気的に導出しやすくなる効果があります。
ただ、いくら角栓であっても単にポリマーのプラスと
角栓のマイナスがくっついても毛穴から引き出すのは容易ではありません。
そこでポリマーに求められるのは、角栓をぎゅっと掴む力。
これはどうするのかというと、乾燥すると収縮するポリマーを使用します。
水に濡らして溶けている状態では角栓の上に乗っかっているだけですが、
乾燥と共にポリマーが収縮して、角栓をぎゅっと掴むようになります。
ただ、収縮したときに掴むのは、角栓だけではなく、皮膚表面も
掴んでしまうため、強すぎてはだめで適度な収縮力を持ったものでないといけません。
そうしないと角層を剥がして、傷つける恐れがあるからです。
今は色々なメーカーから毛穴ケア用シートパックが出ていますが、
乾燥すると収縮するポリマーを利用するのが基本となっています。
2008年07月04日
毛穴の悩み・・ その3
角栓は毛穴の中の壁が剥がれた角質と皮脂が混ざり合って出来てきます。
皮脂はもともと液状のものです。
それゆえ、皮膚表面で広がり、保湿膜を形成するのですが、
常在菌は、この皮脂をエサとして食べるため、皮脂を分解する酵素を持っています。
皮脂は分解されると、体温程度では固体となってしまうため、
毛穴の中で固まってしまいます。
角栓の分析は、様々な結果がありますが、概ね脂質とタンパク質が成分となっていて
脂質が6割に対して、タンパク質は4割程度となります。
脂質は皮脂から、タンパク質は毛穴の壁、つまり角質となります。
角栓自体は、ニキビが出来やすい人はニキビへ発展するほか、
毛穴が開いて目立ってきたり、化粧のりが悪かったりと様々な美容上の悩みの種となります。
また、色の黒い角栓ができることもあります。
メラニンを含む汚れが、空気中の酸素で酸化されて、黒くなったり、
毛穴周辺に色素沈着が発生し、それゆえ黒く見えたりするようになります。
海外でも角栓というのは、美容上マイナスイメージを与えるようで、
角栓を除去する文化があります。
角栓除去用のアイテムもあり、たとえば針やピンセットなどが販売されています。
(ただ、ピンセットで除去しようとしても、皮膚を傷つけ化膿させることも多い)
日本における角栓除去の第一のアイテムは、毛穴用のシートパックでしょうか。
ただ、人によっては、やりすぎると毛穴が目立ったりすることもあります。
また、洗顔で落とすというとオイルクレンジングでしょうか。
クレンジング剤は、角栓の脂質となじみやすい油分を大量に配合できるため、
通常の洗顔料より溶解力に優れた製剤となります。
ただ、擦りすぎると、皮膚を傷めてしまうため、力を余りかけないよう
注意は必要です。
皮脂はもともと液状のものです。
それゆえ、皮膚表面で広がり、保湿膜を形成するのですが、
常在菌は、この皮脂をエサとして食べるため、皮脂を分解する酵素を持っています。
皮脂は分解されると、体温程度では固体となってしまうため、
毛穴の中で固まってしまいます。
角栓の分析は、様々な結果がありますが、概ね脂質とタンパク質が成分となっていて
脂質が6割に対して、タンパク質は4割程度となります。
脂質は皮脂から、タンパク質は毛穴の壁、つまり角質となります。
角栓自体は、ニキビが出来やすい人はニキビへ発展するほか、
毛穴が開いて目立ってきたり、化粧のりが悪かったりと様々な美容上の悩みの種となります。
また、色の黒い角栓ができることもあります。
メラニンを含む汚れが、空気中の酸素で酸化されて、黒くなったり、
毛穴周辺に色素沈着が発生し、それゆえ黒く見えたりするようになります。
海外でも角栓というのは、美容上マイナスイメージを与えるようで、
角栓を除去する文化があります。
角栓除去用のアイテムもあり、たとえば針やピンセットなどが販売されています。
(ただ、ピンセットで除去しようとしても、皮膚を傷つけ化膿させることも多い)
日本における角栓除去の第一のアイテムは、毛穴用のシートパックでしょうか。
ただ、人によっては、やりすぎると毛穴が目立ったりすることもあります。
また、洗顔で落とすというとオイルクレンジングでしょうか。
クレンジング剤は、角栓の脂質となじみやすい油分を大量に配合できるため、
通常の洗顔料より溶解力に優れた製剤となります。
ただ、擦りすぎると、皮膚を傷めてしまうため、力を余りかけないよう
注意は必要です。
shin_chanz at 00:01|Permalink│Comments(2)│
2008年07月02日
毛穴の悩み・・ その2
そもそも角栓というのは、どういう状況で起こるのでしょうか。
角栓は、毛穴の角質と皮脂が混ざり合って出来るものです。
角栓が出来やすい毛穴というのは、いくつかありますが、
まず第一は皮脂腺が多い、つまり皮脂が良く出てくる毛穴です。
つぎに角栓は皮脂が毛穴の中で分解され、出来るものですが、
この分解を左右するのが常在菌の存在です。
どんな美人でも常在菌は大量に皮膚表面を覆っているわけですが、
毛穴の中で繁殖しすぎていると、皮脂を分解しやすくなります。
ちなみに顔の表面の常在菌は洗顔時に大幅に減りますが、
数時間もすれば、元の数に戻っていることもしばしばです。
さて、もう一つ忘れてはいけないのが、皮脂が毛穴から
出にくい構造の毛穴です。
皮脂は毛穴の毛包管という管を通って、皮膚表面に広がっていきますが、
この毛包管が太くて、しかも毛が細いと、毛包管の中で皮脂が滞留しやすくなります。
毛包管の中には、産毛や毛が中心に生えていて、皮脂は毛と毛包管の間を
通って出てきます。当然、毛が細いとそれだけ毛包管の中に
溜まりやすくなるため、溜まった皮脂が常在菌に分解され、角栓として詰まりやすくなります。
産毛はできるだけ、細くて目立たない方が化粧のりもよくなってよいですが、
角栓という観点から見ると、細い産毛だと角栓が溜まりやすくなったり、
ニキビができやすくなることもあります。
角栓は、毛穴の角質と皮脂が混ざり合って出来るものです。
角栓が出来やすい毛穴というのは、いくつかありますが、
まず第一は皮脂腺が多い、つまり皮脂が良く出てくる毛穴です。
つぎに角栓は皮脂が毛穴の中で分解され、出来るものですが、
この分解を左右するのが常在菌の存在です。
どんな美人でも常在菌は大量に皮膚表面を覆っているわけですが、
毛穴の中で繁殖しすぎていると、皮脂を分解しやすくなります。
ちなみに顔の表面の常在菌は洗顔時に大幅に減りますが、
数時間もすれば、元の数に戻っていることもしばしばです。
さて、もう一つ忘れてはいけないのが、皮脂が毛穴から
出にくい構造の毛穴です。
皮脂は毛穴の毛包管という管を通って、皮膚表面に広がっていきますが、
この毛包管が太くて、しかも毛が細いと、毛包管の中で皮脂が滞留しやすくなります。
毛包管の中には、産毛や毛が中心に生えていて、皮脂は毛と毛包管の間を
通って出てきます。当然、毛が細いとそれだけ毛包管の中に
溜まりやすくなるため、溜まった皮脂が常在菌に分解され、角栓として詰まりやすくなります。
産毛はできるだけ、細くて目立たない方が化粧のりもよくなってよいですが、
角栓という観点から見ると、細い産毛だと角栓が溜まりやすくなったり、
ニキビができやすくなることもあります。