2008年10月

2008年10月31日

酸化チタンのコーティング

さて、酸化チタンのコーティングですが、主にはシリコーンオイルが使われており、そのほか、酸化アルミ、シリカ、酸化ジルコニウムが使用されています。
一種類でコーティングを行うというより、何種類かを組み合わせるのが一般的です。

コーティングというのはわかりづらいかもしれませんが、アーモンドをチョコで包んだアーモンドチョコのようなものとお考えください。

アーモンドが酸化チタンで、外側のチョコがシリカやアルミ、シリコーンオイルという感じです。

また、このコーティングは、原料会社によってかなり品質の差が生じ、まだらにコーティングされたり、酸化チタン同士が擦れて、コーティング剤が剥がれたりといったことが生じます。

たとえば、シリコーンでコーティングする場合は、酸化チタンに対して5%以下のシリコーンを加えて、酸化チタンとシリコーンを混ぜ合わせ、加熱してコーティングを行います。

コーティングを行うシリコーンも色々あるのですが、コーティングの際に水素ガスがでるものもよく使われます。このタイプのシリコーンは、酸化チタンの表面に存在する活性酸素を良く出す部分を重点的にコーティングを行っていくという特徴があります。


ほかには、無機物としてシリカ(要はガラス)、酸化アルミ(アルミなべのコーティングにも使用される)、酸化ジルコニウム(セラミック)などが良く使われます。

酸化チタンにこれらの無機系コーティングを剤を塗って焼くことで、コーティング膜を酸化チタンにくっつけることができます。

酸化チタンをどこまでコーティングするのかは、それぞれの企業の考え方によって変わります。

たとえば、酸化チタンの弱点である活性酸素の放出をかなり抑えるには、コーティング膜の厚みを増さなければなりません。
そうすると、こんどは酸化チタンの特徴であるカバー力や紫外線吸収(反射)効果が落ちてしまうというジレンマに陥ります。

ちなみに酸化チタンのコーティング剤は色々あって、活性酸素の放出を防ぐものから
使用感を向上させるものまで多岐にわたります。

海外のMMUでも酸化チタンをコーティングしているブランドは、いくつもあってシリカ系(Silica,Silicon Dioxide)や脂肪酸+金属ミネラル(Magnesium Stearate、Zinc,Stearate,Magnesium Myristate)、アミノ酸誘導体が使われています。

なお、コーティング剤は一般的に成分表示されます。
たとえば大手ブランドのMMUはシリコーンをコーティング剤として多用していることが成分表示からわかります。ナチュラル系のMMUは、上に書いたとおりです。

ところで、アーモンドチョコを思い出していただきたいのですが、チョコにくるまれたアーモンドにアレルギーがなくてもチョコにアレルギーがあれば、アーモンドチョコは食べれません。

コーティング酸化チタンが肌に合うか合わないかというのは、中の酸化チタンより外側のコーティング剤に注目する必要があります。
通常、コーティング剤は汗や皮脂で溶けるようなものではなく、肌に入るわけではないので、肌に合わないということはほとんど起こらないと思います。

なお、酸化チタンや酸化亜鉛の使いこなしは、いかに活性酸素を防ぐかです。

逆にアメリカの医薬品には、活性酸素をうまく使用するものがあります。

それは、ニキビ菌の殺菌作用を期待したもので、外国で売っているクレアラシルなどには、ベンゾイルパーオキサイドが入っています。
徐々に分解して殺菌作用を示し、外国のニキビ治療では、活性酸素を利用するのが第一選択となっています。日本の抗酸化を主体としたニキビ治療とは、また違います。

白人のニキビ患者は日本人より、重症のニキビの割合も多いので、こういった日本では使用できない「きつめの薬」で対処することもしばしば。

日本でも活性酸素を利用するものとして、アトピーの補助治療で酸性水や
酸化水を使う民間療法があります。(効く人もいれば、効かない人もいる)
特別な機器を使って作りますが、要するにキッチンハイターを酸性にしたものです。
ハイターが安いのは、超巨大な装置で膨大な量を作るので、安く出来るとお考えください。

酸化亜鉛のコーティング剤についての広告
シリコーンでコーティングしたり、プラスチック(コンタクトレンズと同じもの)の玉の中に酸化亜鉛を入れたりという工夫例が示されています。

ちなみにおむつかぶれや体臭防止に使う酸化亜鉛は、コーティングしません。
コーティングせずに酸化亜鉛の表面から溶出する亜鉛の効果を期待しているからです。




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酸化チタンの細胞毒性。コーティングの膜が厚いほど、細胞毒性が減ることが示されています。(ただし、紫外線吸収効果は落ちます)

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酸化チタンのコーティングにより、どれだけ酸化チタンから発生するラジカルを減らせるか研究したものです。
日焼け止めに使われる微粒子酸化チタンはファンデーションに使われる顔料酸化チタンより2倍以上のラジカル発生量があり、コーティングを行うことで、ラジカルの発生量が減っていくことが示されています。

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shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(16)ミネラルファンデーション(MMU) 

2008年10月29日

HLB法

乳化剤は、水に溶ける部分と油に溶ける部分によって成り立っています。

このそれぞれの部分の大きさの割合を評価して乳化剤を分類するのに
HLB法というのがあります。

油に溶けやすいものなら、HLBは1に近づいていきますし、
水に溶けやすいものならHLBは40くらいにもなります。

さらには、乳化したい油もHLBで分けると、乳化したい油を
溶かすのに必要な乳化剤もだいたいわかるようになります。

かなり古い考え方ですが、手作り化粧品では、乳化剤単体で
オイルを乳化することもあり、果たしてそのオイルを乳化剤で
うまく乳化できるかどうかは、HLBを用いて推察することもできます。

たとえばローズマリー軟膏に使われるワセリンのHLBは10.5で、
クリームに良く使われるミツロウは10〜16となります。

これに対して乳化剤は、ポリソルベート40がHLB15.6、
ポリソルベート60がHLB14.9、ポリソルベート65がHLB10.5、
ポリソルベート80がHLB15、ポリソルベート85がHLB11となります。

ワセリンを乳化したい場合はポリソルベート65を使用すればよいですし、
単品だけでなく、HLBの低いものと高いものを混ぜて、
ワセリンのHLB10.5にあわせるようにしても構いません。

手作り材料店から乳化剤のHLBを教えてもらえれば、乳化についての幅が広がると思います。

まあ、HLBの計算は結構面倒ですし、プロの化粧品屋も複合乳化剤を使用する傾向にあります。


shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(3)界面活性剤 

2008年10月27日

オイルの乳化

最近は、手作りコスメの材料店さんで様々な界面活性剤が売られているようです。

レシチンのような大豆由来のものもあれば、エチレンオキサイドという
石油ガスを糖や植物油、植物系アルコールにくっつけたものもあります。

化粧品会社向けに乳化剤メーカーが、簡単にクリームを作ってもらう為に
開発した乳化ワックスのようないくつかの界面活性剤が混ぜられたタイプ。

初心者の方がクリームを作るのなら、ポリソルベートなどのように
単品の乳化剤より、いくつかの乳化剤を混ぜ合わせたタイプがよいと思います。

単品の乳化剤というのは、使いにくく、乳化の安定性は悪くなります。

もちろん、手作りコスメの場合は、1ヶ月程度持てばよいのですが、
どうしても安定化させるために乳化剤の量が多くなることもあります。

複数組み合わせた乳化ワックスや複合乳化剤の方が、
乳化の安定性もよく、使用感も良いように思えます。

通常、化粧品でクリームを作るときには、単品の乳化剤だけで
作ることはありません。

油に溶けやすい乳化剤と、水に溶けやすい乳化剤の最低2種類くらいは
組み合わせて使います。そうすることで、乳化の安定性がよくなります。

ちなみに乳化の基本は、オイルを熱して、粘度を低くして、そこへ乳化剤を加えて
均一に溶かします。
このとき、乳化剤も油も均一に混ざり合っていないといけません。

そしてこの混合物をかき混ぜながら、オイルが冷えて固まらない温度に熱した
グリセリンや水の混合物を加えていきます。

ゆっくり水を加えていくと、油は透明から白く白濁し、さらには牛乳状の
エマルジョンができていきます。

化粧品メーカーは攪拌するときに、高速で羽根が回るミキサーを使用します。
家庭にあるジューサー見たいなものです。ただ、空気が入っている状態で
羽根を高速回転させると、泡がかみ込むため、通常は空気を抜いて真空状態にし、
高速でオイルと乳化剤と水を攪拌して、乳化させていきます。

オイルの粒を引きちぎるようにして、攪拌するのですが、
この力が強ければ強いほど、乳化剤の量が少なくて済みます。

shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(0)界面活性剤 

2008年10月24日

唇と口紅 その3

口紅を実際に塗ったときの色と、ディスプレイでみた色が違うということがあると思います。

一つは、唇の問題。唇の問題というか、血行が悪くなって、唇の色が真っ赤から、少し青みがかかるようになると、唇に塗ったときの色が変わるようになります。

もう一つは口紅そのものの質の問題。

口紅といっても昔ながらのオーソドックスなワックスに顔料を混ぜたものから、
シリコーンを使用してカップへ色移りを防いだもの、トリートメント性を重視したものなど、色々あってそれぞれの特徴にあわせた処方があります。

単に酸化鉄などの顔料だけでいくものから、タール色素を使用して、
赤く唇を染めてしまうものまで、赤色をつける原料にしても全然手法が違います。

若くて赤みのある唇なら、たいていのものが合いますが、
唇自体の色が悪くなってくると、それをカバーする原料が必要です。

それに使うのが、酸化チタン。日焼け止め効果もあって、元の唇の色むらを
カバーするのに使います。

ただ、この酸化チタンはワックスへ均一に分散させないと、カバー力にムラが出てしまいます。また、酸化鉄などの顔料についても同じことが言えます。

そうすると、どうなるかというと、若い女性の問題のない唇であっても
ディスプレイされた色と実際塗ったときの色が変わるという問題がでてきます。

つまり、口紅自体の質の問題です。

こうした問題をクリアするために酸化チタンや酸化鉄をシリコーンで処理することで、油剤への分散性を改善し、塗ったときの色が変わらないようにすることができます。

顔料というのは、ワックスなどの油剤と混ぜ合わせたとき、最初は分散していますが、時間の経過と共にお互いがくっつきあうようになり、色調が変化していきます。

これをうまく阻止するのが、シリコーンを使用した表面処理技術の1つとなります。

shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(3)化粧品 

2008年10月22日

唇と口紅 その2

唇が荒れる位置は、大まかに分けると皮剥けは下唇の中央部分が多く、
亀裂も下唇に多く、唇の縦に走る溝に従って亀裂が入ります。
乾燥は、唇全体に起こります。

乾燥が起こると、白い鱗屑が発生し、縦皺が増えてきます。
このときにケアせずほっておくと、乾燥が進み、唇に亀裂が入り、疼痛が起こったり、部分的に赤くなったりします。

唇をケアするには、一番効果的なのは、油脂類で唇を覆うこと。
それもワセリンのような閉塞性の高い油脂で覆うことで、
簡単な唇の荒れは治ってしまいます。

唇の荒れの原因は、乾燥が多く、肌と違い角質層が薄いため、
唇自体の水分の保持能力はかなり低くなっています。

湿度が高い季節ならともかく、秋から春にかけて、湿度が低くなると、
唇が乾燥しやすくなり、何かしらケアを行わないと、唇は非常に荒れてしまいます。

荒れると、皮がめくれ、光を乱反射するようになるため、白く見えるようになります。

また、唇の荒れは、口紅によって起きることもあります。

カップなどにつきにくい口紅は、唇の水分を利用して、膜を張り、
この膜が口紅に含まれる色材をしっかり包み込むことで、カップへの色移りを防ぐようになっています。
そのため、カップにつきにくい口紅を使うと、唇の乾燥が進むこともあります。

ただ、カップにつきにくい口紅は、口紅単体だけと、口紅を塗った上にオーバーコート剤を使う2剤タイプがありますが、乾燥しやすいのは、口紅単体だけのタイプとなります。

口紅も最近は進化してきて、従来オイルをワックスで固めていたものが、
水分を含みトリートメント成分を配合した乳化タイプのものもあります。

口紅も単に色がつけばいいというものでもなく、艶などの好みもあるため、
閉塞性の高い油脂を利用したものでなく、艶がでるオイルを主体したものもあり、
そういったオイルを使用すると、口紅自体の水分保持能力が下がるケースもあります。

口紅はどんどん多様化していきますが、未だに唇の荒れに悩む人が多いことを考えると、まだまだ発展途上のアイテムなのでしょう。

shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(3)化粧品 

2008年10月20日

唇と口紅

唇は、人に魅力を感じさせる重要な部分のため、様々なメイクが提案されています。

重要な部分であるため、女性の8割が何らかの理由で、唇に悩みを持っているとの調査結果もあるほど。

肌の悩みが少ない20代の女性に限ると、肌荒れより、唇の荒れの方が気になる方が多くなります。

口の中は、顔や手足の皮膚と違い、角質で覆われているのではなく、粘膜組織で覆われています。

唇は、粘膜と皮膚の境界面に存在した部位。

口を閉じると赤い部分を唇と呼んでいますが、唇は、皮膚の細胞と粘膜の細胞が入り混じっていて、この細胞の分布状況によって、形状が決まります。

唇は赤いことから、角質が非常に薄く、メラニンがほとんど存在していないことがわかります。

まあ、これはご存知のことだと思いますが、他の部分の皮膚と違って、
紫外線に当たってもメラニンが多く増えるわけでもありません。

つまり、日焼け止めを顔に塗っても、顔のほかの部分の皮膚より紫外線防御が必要な唇が手薄だと、唇が日焼けを起こし、唇が非常に荒れて、悩みが増えるという事態になりかねません。

ただ、唇は荒れやすいという部位のため、皮膚の生まれ変わりの日数を示すターンオーバーも3〜4日となります。

つまり、増殖が著しい組織のため、傷がついても回復が早いとも言えるでしょう。



shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(0)化粧品 

2008年10月17日

生体の防御機構 その2

ただ、感染が成立するには、微生物側の体に粘着する力や毒素を作る力、免疫を回避する能力など、微生物側の能力と人間の免疫力との攻防の末、微生物側が勝利する必要があります。

たとえば、風邪の原因となるウィルスは、特定の場所にしか繁殖できません。
インフルエンザウィルスがk皮膚に付着しても感染は成立せず、
喉に定着しないとダメです。
コレラ菌にしても赤痢菌にしても皮膚についたところで、繁殖できません。
また、コレラ菌が腸に到達しても常在菌と闘い、勝った上で初めて定着が可能となります。

微生物が感染を引き起こすには、まず足場をしっかり築くことから始めます。
足場がしっかりしていない段階で免疫細胞に見つかると排除されやすくなります。

免疫の機構は主に二通りあって、敵を見分けて、その敵が発する毒素を
中和したり、敵にとりついて攻撃をする免疫機構と、食細胞と呼ばれる
外部から侵入してきた菌を食べて排除する免疫機構です。

風疹などは一度かかると、免疫細胞が覚えていて、2度同じ病気にかかることはありません。予防接種などは、この免疫機構をうまく利用しています。

風邪なども最初はウィルスが繁殖して、大変しんどい目をしますが、
生体がウィルスを分析して、排除の仕方を解析すると、急速にウィルスの排除が
始まり、症状が緩和されていきます。

いかに自己の成分と違う異質な成分を見分け、攻撃をするのかが免疫機構のポイントです。

ちなみに生体の防御機構は色々ありますが、一番は皮膚でしょう。
皮膚は物理的に微生物と生体を分け隔てていますが、火傷の範囲が広いとバリア能力が全く失われ、弱い細菌であってもすぐに感染を引き起こしてしまいます。

そのほか、リゾチームのように細菌の細胞壁を破壊する酵素があったり、
ラクトフェリンのように鉄をキレートして、細菌の増殖に必要な鉄を枯渇させて
増殖を防ぐという機構が備わっています。

shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(0)病気 

2008年10月14日

生体の防御機構

うちの娘はちょうど1歳半なのですが、まだ体重はちょうど8キロ。
1ヶ月に2回くらいは風邪を引いているような感じで、一向に体重が増えてくれません。
まあ、今は免疫を作っている段階と、急激な体重増加は半ば諦めかけている状況です。

生体の防御機構について、今一度考えてみたいと思います。

人間の体は、免疫機構という体外からの侵入者に対抗するための能力を持っています。

微生物は、様々な場所から体内へ侵入を試みますが、侵入されても感染し、
簡単に病気になるわけでありません。

たとえば腸には1キロの細菌がいると言われています。
1キロといえば、とんでもない量の細菌ですが、こんなに生息していても
それは感染とみなされているわけではありません。

あくまで、体の抵抗力が弱まり、おなかの調子が悪くなったときにのみ
「感染した」と見なされるわけです。

皮膚や肺、腸、口の中など、様々な細菌が体内に住んでいますが、
通常は病気の原因になりません。

何か抵抗力が弱まったときに、普段何もしない細菌によって
病気になったりするわけです。

たとえば、ストレスや紫外線。これらも皮膚の免疫力を弱める原因となり、
唇の周囲に痛い吹き出物ができるヘルペスなどを引き起こすこともあります。

そして、細菌の中には強い感染力をもったものがいます。
病原菌と呼ばれるもので、皮膚に付着するものなら緑膿菌や黄色ブドウ球菌などがあげられます。

口から入ってくるものなら赤痢菌やチフス菌、コレラ菌でしょうか。

健康なら少量の赤痢菌やチフス菌、コレラ菌でも跳ね返す力がありますが、
何かの原因で抵抗力が弱まっていると、これらの菌に感染してしまう恐れがあります。

shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(0)病気 

2008年10月12日

MMUの開発を行いました その2

以前にいくつかのメーカーのMMUの電子顕微鏡写真を見ていただきました。

ただ、大手のMMUの写真と他のメーカーのMMUの見比べると、
大変興味深い点に気づかれるかと思います。

天然を謳い文句にしているメーカーのものをいくつも集めたつもりですが、大手のMMUと粒子の極端な違いがないのです。

天然鉱物を切り出して、ファンデーションを作るなら、粒子の大きさなど、結構ばらつきがあるはず。それがなぜか、大きな粒子と小さな粒子に分かれていて、
大きな粒子は、大きさにばらつきがありますが、小さな粒子は、どれもだいたい0.0002〜0.0003ミリくらいの均等な大きさ。

この大きさには意味があり、光を最大限に跳ね返し、ファンデーションに色を付ける顔料としては最も効果的なサイズ。

粒子の形も揃っていて、大きさも10万分の1〜1万分の1ミリ単位で制御され、これはまるで・・・・(^^;;

まあ、天然ミネラルを1万分の1ミリ単位で削って、大きさも均一にする工作機械を使用していると言われたら、返す言葉もありませんが、現実的には、重金属の少ない精製ミネラルを使用しているということでしょう。

電子顕微鏡写真というのは、結構、色々なことがわかります(笑)

さて、酸化チタン自体の主な用途は顔料で、ペンキやインキ、紙などに使われています。
それも化粧品に使われるルチル型がよく使用され、ペンキやインキに使われる酸化チタンですら、活性酸素を対策を行っているコーティングタイプを使用しています。

これは、酸化チタンの分散をよくさせるという意味合いも強いですが、日光に当たって、活性酸素が出てしまうと、漂白剤のような働きとなり、他の色を退色させる原因にもなるからです。もちろん酸化チタン自体も無傷なままではなく、白から黒ずんでいきます。

日本では、町に張っているポスターや折込チラシですら、コーティングタイプの酸化チタンを使用しているのに・・。

まあ、たとえルチル型を使用していても日光を直接顔を当てるよりはマシなので、アメリカではルチル型を使っていれば、大丈夫、大丈夫という感じなんでしょうか。
日本企業が重箱の隅をつつくような細かいところに執着しすぎというだけなら、よいのですが。

ただ、自然派化粧品というのは、安全性に少しでも疑念がある成分は使わないというのが、誕生のきっかけだと思いますので、どうもピュア酸化チタンの使用には釈然としないものがあります。

ちなみにピュア酸化チタンを使用しているかどうかは、全成分表示をみればわかります。酸化チタンや酸化亜鉛をコーティングしている場合は、そのコーティング剤が表示されるからです。コーティング剤を使用すると、肌に触れるのは、中身の酸化チタンではなく、外側のコーティング剤の方なので、その化粧品で肌にアレルギーを起こすかどうか判断するには、コーティング剤の成分が表示が必要となります。
(化粧品全成分表示制度の基本です)

肌に安全なコーティング剤というのは、決まっていて、シリコーンオイルやステアリン酸Alなどの金属石鹸、アルミナや水酸化Al、シリカなどのミネラル系コーティング剤くらいしかありません。

酸化チタンをコーティングすることで、肺に入っても、ピュア酸化チタンは炎症を起こすが、コーティングタイプは炎症を起こさないなどの報告もあり、肌に塗っても間違って吸い込んでも安全性が確実に高くなっています。

shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(6)ミネラルファンデーション(MMU) 

2008年10月10日

MMUの開発を行いました その1

ミネラルファンデーションの開発を行いました。

メルマガの反響により要望が多かったのと、いくつかのMMUメーカーさんから「安全性」やら「天然」について意見を頂きましたので、こちらとしてもMMUについて模索を行いたいと思いました。

他のミネラルファンデーションとの違いは、酸化チタンにこだわったところ。

日本の化粧品会社や原料会社による化粧品文化は、いかに酸化チタンの安全性を向上させるかに競争しているのが、大きな特徴だと思います。
アメリカの自然派化粧品メーカーにはない発想です。

どういうことかというと、アメリカの自然派化粧品メーカーは、
ミネラルファンデーションに使用する酸化チタンはピュア酸化チタンを使用します。

これは、天然ミネラルを謳い文句にするためには、必要な処置でしょう。

しかし、日本では、ピュア酸化チタンというのは、肌に悪く、如何に改善するかが焦点となっています。
たとえば、最近発表された某ブランドのファンデーションでは、酸化チタンの安全性を向上させるため、リン脂質でコーティングしたことを特徴としています。
ピュアな酸化チタンでは、肌の具合が悪くなっていくというデータが示されていますが、まさにこのピュア酸化チタンはミネラルファンデーションに使用されている酸化チタンそのもの。
tp://www.kose.co.jp/jp/ja/ir/index.html
(ニュースリリースに掲載されています)

日本には化粧品開発者向けの雑誌がいくつかありますが、そこにも10年以上前からピュア酸化チタンの問題点を指摘する論文等が掲載されています。
たとえば、ピュア酸化チタンとコーティング酸化チタンでパウダーファンデーションをつくり、ねずみの皮膚に塗って、紫外線を当てるとピュア酸化チタンの方は肌が壊れたとか、また、酸化チタンの原料メーカーの論文では、ピュア酸化チタンとコーティング酸化チタンを油に分散して、ねずみの皮膚に塗り、紫外線を当てると、ピュア酸化チタンの方は、皮膚の細胞が細胞死を起こす割合が多かったとか、他にも培養細胞系で、ピュア酸化チタンは細胞死を誘導させる割合が高いとか・・・。

化粧品原料で、開発者向けの雑誌で、この成分は危ないからどう使いこなすべきかと取り上げられる原料は、界面活性剤か酸化チタンぐらいなものだと思います。

ちなみに酸化チタンの何がいけないかというと、日光に当たると活性酸素を発生させる点です。

酸化チタンは、活性酸素の発生量が多いアナターゼ型と顔料として使われるルチル型の2種類があり、化粧品に使われるのは主にルチル型となります。

ルチル型はかなり活性酸素の発生量が少ないのですが、全く無いわけではありません。そのため、酸化チタンの表面にシリコーンオイルやシリカ、アルミなどをコーティングして活性酸素の発生を防ぐわけです。

約半世紀前に、酸化チタンを使用したペンキを樹脂の表面に塗ったら、樹脂がボロボロになったことから、この酸化チタンの活性酸素発生のメカニズムがわかりました。

ちなみに、大学で化学を専攻したら、酸化チタンや酸化亜鉛が紫外線を吸収することによって、活性酸素を発生させる光触媒効果などについて学ぶことがあるかと思います。

当然、学生の頃に酸化チタンが紫外線に当たると、紫外線を吸収する一方、活性酸素を発生させると学んでいますので、化粧品会社に入ったら、どうやって酸化チタンを安全に使いこなすかということについて興味を持つのは、自然な成り行きでしょう。

ただ、ピュアな酸化チタンを使用しているかといっても、ルチル型なら日光を直接肌に当てるよりは安全だと思います。ピュア酸化チタン系のミネラルファンデーションを使用しても何もせず日光に当たる男性よりは、肌は守られています。

しかし、それでも酸化チタン自体の安全性を「より高める」ために研究するのが、日本企業の文化。普通は中小メーカーが大手の化粧品は危険だと宣伝するのが常なのに、酸化チタンに限っては逆となっています。

つまり、自然派化粧品メーカーが使用しているピュア酸化チタンが危険だと大手メーカーが宣伝したり、また、動物実験やら培養細胞等のデータも化粧品の論文誌にいくつも掲載され、ピュアな酸化チタンを取り巻く状況は、日本ではあまりよいとはいえません。


shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(10)ミネラルファンデーション(MMU)