2008年11月

2008年11月28日

シルクパウダーとアレルギー

シルクパウダーは、アミノ酸の塊で基本的にアレルギー性は低いと考えられています。

実際、シルクを分解した加水分解シルクは、臭いが少ないので、加水分解コラーゲンより化粧品によく使われています。

ただ、人間の体はアミノ酸の配列によってアレルギーを発症することもあります。
免疫細胞がタンパク質を異物として感知し、排除するために攻撃を行うためです。

もともと細菌やウィルスというのは、タンパク質や糖質、脂質の塊です。
タンパク質といえば、食事で毎日摂っているものですし、
アレルギー性がなさそうですが、細菌がタンパク質の塊である以上、
体が無害なタンパク質を間違えて、攻撃してしまうのも致し方ないところ。

シルクパウダーも細断したとはいえ、かなり大きなタンパク質です。

そのため、体質によってはアレルギーを引きこし、肌荒れを起こす場合もあります。

しかしながら、シルクパウダーは、ほかの化粧品成分から見ると、
巨大な物体です。こんな大きなものが肌の中に入っていくのでしょうか?

実際、パッチテストを行うと、別に湿疹がでるわけでも赤くなるわけでもなく、
しかし顔に使うと、何故か湿疹がでるという場合があります。

この場合、パッチテストを行う、上腕部や背中の皮膚に比べて、
顔の皮膚は毛穴が開いており、そこからシルクパウダーが入り込んで、
アレルギーの原因になると考えられています。

つまり、皮膚の細胞と細胞の間の隙間は、シルクパウダーよりはるかに小さな
隙間でるあるため、そこへ入ることは出来ません。

ただ、毛穴の場合は、シルクパウダーより大きな穴があり、
しかも皮膚の奥底まで開いています。

ここへ落ち込んだシルクパウダーにより、肌が過剰反応して、
湿疹ができるという機構です。

シルクパウダーが肌に合わないというのは滅多にないのですが、
ただ、本来、水にも油にも溶けず、肌に無害な成分が
なぜか免疫細胞により、細菌と間違えられて、攻撃の対象となり、
肌に合わないということが起こります。

加水分解シルクの方は、アミノ酸にまで分解されているため、
肌に合わないということは基本的には起こりません。

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2008年11月26日

爪のお手入れ

人間の体は、皮膚というアミノ酸が重合したポリマーで覆われています。

そのポリマーの中でも爪は、硬く透明感のあるポリマー体となっています。

爪は結構厚みがあるのに、半透明なため、爪の下の皮膚の血流状態を
ある程度判別することができます。

たとえば爪を押せば、毛細血管に流れる血の量が少なくなるため、
赤みが消えたりという状態を確認できます。

爪も皮膚や毛髪と同じケラチンというタンパク質から成り立っていますが、
このタンパク質の組成はどちらかというと毛髪に近い組成となります。

毛髪のようにアミノ酸同士を固く結びつけることができるアミノ酸を
含んでいるため、爪はある程度硬さを持っています。

この硬さゆえに、指先を保護したり、細かいものを掴むのに役立ったり、
指先の感覚を鋭くしたりという爪の重要な役割を果たせるようになります。

また、爪は内臓の状態を表すともいえ、爪半月の状態で、
病気の推測がされることもあります。

ちなみに爪は角化細胞が層状に重なって出来るものです。
薄い角質細胞が何層にも積み重なって、爪となります。

皮膚と同じケラチンタンパク質とはいえ、水を吸っても皮膚ほど
軟らかくなることはありません。

これは上で書いたとおり、アミノ酸同士を固く結びつける特殊なアミノ酸が
入っているからです。

ただ、爪もアミノ酸から成り立っているため、水分を補給しないと脆くなります。
皮膚に接触している部分の爪は皮膚から水分が補給されますが、
皮膚と接触していない部分の爪だと透明感が損なわれて白くなり、
脆くなりやすくなります。

爪のお手入れに化粧水などは必要ありませんが、保湿クリームを塗って
水分を与えることで、柔軟性を保つことができます。

ネイルエナメルを多用すると爪の水分が損なわれ、
病的に進むと爪の先端部分が剥離し、二枚爪という状態になりますので、
しっかりと水分補給を行うことが必要です。

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2008年11月24日

ホルモン入り化粧品

滅多にありませんが、アトピー患者向けの化粧品にステロイドが
隠れて配合されていたという事件がありました。

原料にステロイドが混ざっていたと弁明したり、
ほかにも製品に混入されていないステロイド剤の有無だけ調べて、
ステロイドがなぜ入っていたのかわからないとするところも。

アトピー商法と言われるアトピー患者を狙い撃ちしたこの手の化粧品は
昔からステロイドが隠れて配合されたりして、その都度問題になっています。

ちなみに化粧品にステロイドは配合してもよいのかというと、
実はOKなんです。薬用化粧品に限り配合すること出来ます。

ただし、治療できるレベルの量は配合できません。
あくまで、製品の使用でかぶれを防ぐために入れることができます。

その量はかなり微量で、コルチゾンは製品100g中2.5mg以下、
ヒドロコルチゾンは製品100g中1.6mg以下、
プレドニゾンは製品100g中0.61mg以下、
プレドニゾロンは製品100g中0.5mg以下という規定があります。

ちなみに人間の体内で分泌されるステロイドホルモンの量は
プレドニゾロンで約5mg程度だったと思いますので、
ステロイド入り薬用化粧品を100ml誤飲しても何ら体内に影響を及ぼすことはありません。

毎日使用しても全く問題ない量です。

アトピー商法で問題になった化粧品というのは、まっとうなステロイド入り
薬用化粧品に比べると濃度も1000倍くらい高く、さらに最強の部類の
ステロイド剤を配合するため、その作用も何千倍くらい強いものだったと思われます。

当然、治療効果が出るため、アトピー患者には高くても売れるのですが、
せっかくステロイド剤の減量に取り組んで使用した患者さんには、その後大きな問題を引き起こすことになります。

現実的にステロイド剤入りの化粧品などは、日本では普通無いと思いますが、
アメリカでは、アンチエイジングやニキビ向けの強い刺激のある有効成分の刺激緩和にステロイド剤が入っていたりすることもあります。

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2008年11月21日

毛染めの仕組み その2

植物系の毛染め剤として有名なのがヘナ。
ドラッグストアなどにも様々なヘナ配合のものが置いてあります。

ヘンナの葉に含まれる2−ヒドロキシー1,4−ナフトキノンが主成分で、
天然植物系で地肌に優しいというイメージで売られています。

ただ、このヘナですが、普及するにつれてアレルギー性が強いことが判明しました。
国民生活センターが注意を喚起するほどですから、相当苦情が寄せられたようです。

このヘナがなぜアレルギーの原因になるかというと、
ヘナの毛染めの仕組みにあります。

ヘナは永久染毛剤であり、つまりカラーリンスなどの半永久染毛剤に使われる
酸性染料より髪の毛に対して、はるかに強い結合力をもっています。

染色の強さは、髪の毛のタンパク質に含まれるアミノ酸へ反応して
結合することにあります。

髪の毛だけにくっつけばよいのですが、問題は髪の毛以外の地肌の
タンパク質にも反応して結合してしまうこと。

皮膚のタンパク質にヘナがくっつくと、体の免疫細胞がそれを異物と認識し、
アレルギー反応が生じます。

もちろん地肌にヘナが触れないようにするような工夫でアレルギー反応を
回避することも可能ですが、注意する必要があります。

酸性染料を使うカラーリンスも地肌や皮膚につくと皮膚を染めやすいため
注意が必要で、染毛剤は一時染毛剤を除いて、皮膚との反応性が
大なり小なりあり、肌につかないように気をつけなければなりません。

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2008年11月19日

毛染めの仕組み

化粧品は、基本的に毒性がなく、食べても死ぬことはありません。

しかしながら、一部の化粧品(医薬部外品)は、かなり作用がきつく、中毒を起こすことがあります。

それは毛染めやパーマ剤に相当する化粧品です。
規制緩和により業務用では決められた有効成分より高濃度のパーマ剤もあり、
取り扱いには注意が必要です。

染毛剤は、成分により3種類のタイプがあります。
一つは全く毛の中に浸透せず、表面のみに存在して、簡単に取れてしまうもの。
キューティクルの表面に色素が存在しているため、シャンプーによって取れていきます。油脂でべったりつけたり、ポリマーで毛をコーティングしたりして、染毛します。
ただ、仕上がりはそれほどよくなく、「一時染毛剤」として分類されます。

つぎにキューティクルの外側と少し内側まで浸透するタイプです。
酸性染料が良く使われますが、こちらも染毛効果はそれほど強くありません。
せいぜい染毛効果は1ヶ月程度で、染毛されない毛もあります。
今もあるのかもしれませんが、以前、この弱い染毛作用を利用して、
染毛剤入りのシャンプー・リンスを使用することで、
ゆっくり毛を染め上げ、徐々に白髪を目立たなくさせるという商品がありました。
毛の中への染毛効果は弱く、白髪を真っ黒にしたいという方には向いていません。
商品の分類では「半永久染毛剤」として分類されます。

毛染めの中でも最も染毛効果が高く、仕上がりの色調がよいのは、
「永久染毛剤」となります。
こちらは、染料分子が小さく、キューティクルを突き抜けて
毛の中まで入っていきます。
そして、2剤の過酸化水素により、染料分子がそれぞれくっつきはじめ
巨大な染料分子へと変化します。
髪の毛の中で染料分子が巨大化しているため、毛の中から出てくることは出来ず
永続的な染毛が実現します。

毒性が強い染毛剤は、この最後のタイプの染毛剤となります。
他の成分と違って、この染毛剤に使われる成分は、反応性が高い分、毒性が強くなります。

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2008年11月17日

匂いの嗅ぎわけ

前の会社の先輩に大学の同級生が香料会社の人がいました。

面白い方で、何度かNHKにも花の香りについて解説するために出演したほど、
ある程度、会社内でも認められている人でした。

化粧品もやりますが、主には食品香料が専門の方です。

滅多に会う機会は無いのですが、一緒に飲む機会があれば面白い話をしてくれます。

たとえば、調香師になるには、特別な技能は必要ありませんが、
ある程度嗅覚が優れていないとダメだとか。

ただ、普通の人でも訓練していけば、かなり嗅ぎ分けていくことができ、
普段の訓練と努力無しには調香師にはなれません。

ただし、嗅覚というのは、みんな正常に思えてもだいたい人口の5%程度は
何らかに嗅覚に異常がある人といわれます。

特定の匂いを強く感じたり、逆に感じなかったり、匂いがないのに感じたりと
生きていく上では支障が無くても嗅覚異常という人は、当然調香師にはなれません。

最初は匂いを嗅ぎ分けれなくてもその匂いについて関心をもつことで、
かぎわけれるようになれます。
これは視覚でも同じことで、興味がなければ、見落としてしまうことも多々ありますが、興味を持つことで、神経を集中させ、嗅覚も鋭くなっていくようです。

そして、香りについて、自分なり整理していくことで、嗅ぎ分けの能力が高まっていきます。

フルーツの嗅ぎ分けから、花の嗅ぎ分けに進み、さらにフルーツでも品種や成熟度の違いについて、匂いを嗅ぎ分けていきます。

さすがに成熟度の違いになると、関心がなければ嗅ぎわけやそしてその香りの記憶も難しいでしょう。

嗅ぎ分けは精神物理学を実践により理解していくことですが、その能力の獲得は本人がどれだけ香りに興味を持っているかで大きく変わるとか。

また、高級な香りとされる香水など、様々な良い香りに接することで、センスを磨くことが出来、能力を高めていくことが可能となります。

調香師は、生まれながら嗅覚の良い人の仕事かと思っていましたが、普通の人でも様々な匂いに意識を持って接することで、ある程度のレベルまでは嗅覚を向上させていくことが可能のようです。

shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(0)化粧品原料 

2008年11月14日

グリセリンとヒアルロン酸

グリセリンを大量に使うアイテムといえば、化粧水。

乳液やクリームなどにも配合されていますが、しっとり感を出すために
一番安価で効果がわかりやすいものは、グリセリン以外無いと思います。

人間の肌でもグリセリンは作られており、保湿をアミノ酸と共に担っています。

グリセリンの最大の問題は、冬や夏場のクーラー環境で起こります。

グリセリンは吸湿性が高く、うるおいを与える力も大きいのですが、
低湿度になると、空気中からではなく、肌から水分を吸い上げることがあります。

どういうことかというと、空気中の湿度より肌の湿気の方が高いため、
グリセリンは何も考えず肌から湿気を奪うという具合です。

吸湿性の高さが仇になるのですが、これを防ぐには別の成分を配合することで解決します。

それは、ヒアルロン酸で、ヒアルロン酸は低湿度でも肌から水分は吸わず
あくまで空気中から湿気を集めます。
ただ、ヒアルロン酸の弱点は、フィルム状となるため、肌にツッパリ感を与えること。

そこでグリセリンを加えると、ヒアルロン酸の欠点を補い、また、グリセリンの欠点を補うことができ、お互いの長所を引き出します。

ちなみに化粧水へのグリセリンの配合量は、しっとりさせる場合でもだいたい10%程度くらいが限度でしょうか、あまり多いとべたつきの原因となるため、注意が必要です。

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2008年11月12日

グリセリンの規格

グリセリンというのは、かつて植物系グリセリンと動物系グリセリン、合成系グリセリンの3種類がありました。

いまは植物系グリセリンと動物系グリセリンのみです。
合成系グリセリンは、石油高騰と植物系グリセリンの攻勢の前に、合成グリセリンメーカーが敗れ、数年前に完全に無くなりました。
今では合成グリセリンを作っていたメーカーは、安い植物系グリセリンを輸入して
自分のところで、精製して販売しているという具合です。

動物系グリセリンというものもありますが、化粧品や医薬品には使われず、
工業用に使用されています。

価格は動物系グリセリンの方が安く取引されています。

動物系グリセリンは主に牛脂を分解して作ります。
アメリカから牛脂から大量に輸入して、脂肪酸とグリセリンに分解し、
脂肪酸は石鹸や工業薬品の原料にしていきます。

昔は、大量に牛脂を分解して、グリセリンが作られていましたが、
今では海外のバイオディーゼル生産に伴うグリセリンが大量に出てきたので、
牛脂グリセリンはかなり圧迫されています。

グリセリンというのは、精製度によって多少品質が変わります。
成分の99.9%はグリセリンであっても0.1%の不純物があれば、
たとえば加熱すると着色したりという不具合が生じます。

植物油や動物油からグリセリンを作るときに脂肪酸とグリセリンを分けるのですが、
この分離技術がいまいちだと、微量の脂肪酸がグリセリンに残り、
加熱したり、pHを変えたりすると着色の原因となります。

化粧品原料や医薬品原料のグリセリンであっても原料メーカーの精製技術の差は
多少なりとも厳しい品質テストを行うと出てきます。

同じようでちょっと違うという具合でしょうか。

ちなみにグリセリンは2種類あります。
濃度が86%と98%のものです。

濃度が86%のものを「グリセリン」、98%のものを「濃グリセリン」と呼びます。
濃度が違うと何が変わるかというと、粘度が大きく変わります。
98%のものはドロドロで非常に粘度が高いのに比べて、86%は流動性が大きく違います。
ただ、一般的に流通しているのは、「濃グリセリン」の方で、こちらの方が大量に作られているため、「グリセリン」より濃度が高いのにかかわらず、2〜3割ほど安く取引されています。
これは流通量の差と濃度86%の「グリセリン」というのは、医薬向けになるので、その分検査項目が多く、手間賃が高くなっているためです。

グリセリンの価格は、必ずしも濃度に比例せず、あくまでどういう規格、化粧品向けか医薬品向けかという基準を満たしているかどうかで、価格が変わるということです。

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2008年11月09日

最近の防腐剤

最近は、様々な防腐剤が開発されています。

無添加志向が強いためか、新しい防腐剤を配合していても防腐剤無添加として売るところもあります。

スキンケア化粧品で使われる防腐剤というのは、案外限られていて、
パラベンやフェノキシエタノールというのが主でした。

自然派メーカーの中にはヒノキチオールを使用するところもありますが、
ヒノキチオールは、洗い流さない化粧品への配合量は0.1%以下と
パラベンやフェノキシエタノールより厳しい規制が布かれています。

スキンケア化粧品で、最近使われ始めたのがポリアミノプロピルビグアナイドという
防腐剤で、使用するのは自然派をイメージする化粧品会社でしょうか。

この防腐剤は、まだ知名度が低いというのが、何よりの特徴なのですが、
ただ、プラスのイオンとなって防腐効果を発揮するため、
スキンケア化粧品の成分によっては相性が悪いこともあります。

ほかには、銀イオンを使用した防腐剤もあります。
亜鉛・アンモニア・銀複合置換型ゼオライトや銀ー銅ゼオライトというものです。
前者は化粧品に1%以下、後者は0.5%以下の配合量で、使用することができます。

体臭抑制目的の化粧品に配合されるケースが多かったのですが、
一般的な化粧品にも配合できるようになりました。

これらの成分は銀イオンや銅イオンの殺菌効果を利用して、
抗菌効果を発揮します。

ただ、均一に化粧品の中に分散させる必要があって、
パラベンやフェノキシエタノールのように簡単に化粧品へ溶けて
防腐効果を発揮するものと違って、使いこなしが難しそうな防腐剤です。

化粧品以外への応用を見てみると、銀イオンによる防腐効果は
古くから知られていて、公園の砂場の殺菌剤として銀が撒かれることもあります。

銀を内面コーティングした容器などもあるのですが、防腐効果は弱く(銀との接触面積が少ないため)、ただの水ならともかく栄養成分が詰まった化粧品への応用はまだまだむずかしそうな感じです。


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2008年11月07日

石鹸の品質管理 アメリカの石鹸会社より その3

石鹸を分析するための最後の化学テストは、グリセリン量です。
通常、化粧石鹸には、0.2〜1.0%程度のグリセリンが含まれます。
ただ、透明石鹸など、しっとり感を優先させる石鹸には7%程度まで含まれることがあります。

さて、化学分析の他に行うテストは物理テストとなります。

一番重要なのが、重量で、消費者が購入した時点で、表示重量以下でないことが求められます。実際には、包装の気密度により水分の蒸発量が違うため、気密度が低い包装だと、水分が蒸発した分、表示重量以下となり、消費者からのクレームの原因となることもしばしばあります。

次に石鹸の外観で、色は均一で、顔料の分散不良があってはなりません。
石鹸の白さを強調するために白色顔料として酸化チタンを加えられることもありますが、当然、酸化チタンの塊が見えるようでは、外観不良となります。

時間経過と共に色の変化がないことも重要で、40℃や日中放置で3週間程度、色の変化がないことが求められます。(このためにキレート剤が使われます)
表面仕上げも重要で、滑らかで、光沢があり、ひび割れがないことが求められます。

他には香料の問題もあります。通常0.5〜数%の香料が配合され、使用後快い香りが残るように添加されています。当然、いつも同じよな香りの量が求められます。

洗浄テストも行われ、その第一は石鹸の感触です。
通常の洗浄中に石鹸の表面は滑らかで、ざらつきを感じなければ品質は良好です。
ざらつきは少量の固い石鹸の存在によって引き起こされます。
この固い塊は水分の蒸発によって生じるものですが、石鹸の製造機械の調整により取り除くことが可能です。
石鹸表面を0.2mmほどの深さまで、取り除いて、30℃、20℃、15℃の水温で、それぞれ15分程度洗浄し、ざらつきを確認します。
ざらつきの程度で、1〜5のランクに分けますが、ざらつきがないほど品質が良好な石鹸と言えます。

また、ひび割れについてもテストを行います。
石鹸の表面から0.8mmほど削り取り、室温で4時間、浸漬した後、25℃で16時間乾燥し、ひび割れの程度を確認します。
ひび割れの数や深さを計測して、評価を行います。

この他、石鹸の泡立ちをみたり、泡の持続性や軟らかさ、泡の量、泡の安定性を評価していきます。

こうして、出来上がった石鹸の評価を行うことで、よりよい石鹸作りに向けて各工程の最適化が行われていきます。

shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(0)分析・品質管理