2009年04月

2009年04月06日

痛くない注射

朝日新聞の3/22付けの朝刊に無痛のワクチン注射についての記事がありました。

日本では、需要はないが、海外では無痛のワクチン注射に需要が見込めるとのことで
開発が進められているとのこと。

これに使われるのが、イオン導入です。
皮膚にワクチンを塗って、イオン導入器を当てるだけで、電気の反発力で
皮膚内にワクチンが浸透し、注射したのと同様に抗体が体内で出来上がります。

ただ、通常のワクチンには、死んだウィルスや感染力を弱めた生のウィルスを
使用することもあり、そういったウィルスを使用するワクチンの接種は無理なので、
対応できるワクチンの数は限られています。

その中でワクチンとして使われる抗原、つまりたんぱく質はイオン性が弱いため、
そのままではイオン導入することはできません。

そこで使用されるのがレシチンで、レシチンで抗原を包み込むことで、
プラスのイオンとなり、プラスの電極でイオン導入が可能となります。

美容業界では、イオン化しないレチノールをイオン導入するために
レチノールをレシチンで包んで、イオン導入するというのは一般的でしたが
それが医学にも応用されるようになりました。

イオン導入となると、時間がかかりますし、注射のように確実に体内へ入れるという
確実性の問題など、まだまだクリアすべき問題はあります。

ただ、無痛治療というのは、歯科や美容外科では広まりつつあるので、
今後欧米で金持ちを中心に受け入れられる余地はあると思われます。

日本でも若い医師を中心に無痛治療のために如何に注射の痛みを減らすかということが、検討されていますが、本当に無痛といえるものはまだ無いですからね。

注射を打つときにチクッとした痛みをとるために、皮膚へ塗る麻酔薬というものが
ありますが、それを塗っても全くの無痛にはなりません。

しかし、イオン導入器を使う場合は、痛みなど無いので、本当の無痛ワクチンというのが実現可能となります。

shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(0) 病気 

2009年04月03日

肌と過酸化脂質 その3

出来てしまった過酸化脂質の対策に最も有効なのは洗顔です。

抗酸化剤を塗るより、洗顔して除去してしまうのが、一番効果的。

以前にも書きましたが、油は酸化すると水に若干溶けやすくなります。

酸素を吸収することで、この酸素が水に油を溶け込ませるように
化学構造が変わるからです。

そのため、水洗顔でもある程度過酸化脂質は落ちるようになります。
20℃の水で2分間洗顔した場合ですが、
過酸化脂質は水洗顔の場合、最外層は52%まで落とすことが出来ました。
角層深部では、33%となります。

水が角質層の中まで入り込み、過酸化脂質が水に溶けて
流出していることがわかります。

洗顔料を使う場合は、最外層で76%、角層深部では57%ほど除去しています。

洗顔料を使用しても完全に落とすことは出来ませんが、
水洗顔に比べると洗浄成分がある分、過酸化脂質の落ちは良くなっています。

ちなみに過酸化脂質ではない、通常の肌の油分の除去率は、
水洗顔の場合、最外層で41%となります。ただし、2層目以降はほとんど除去されません。
洗顔料の場合は、最外層で88%となり、水洗顔と同様2層目以降はほとんど取れません。

洗顔料で洗顔すると、角質の奥から皮脂が抜けてしまいそうなイメージがありますが、実際は最外層の皮脂成分が抜ける程度となります。

なお、抜けてしまった皮脂成分は、洗顔後2時間もすれば自然と回復します。
(クリームや乳液などで油分を補給する場合は、瞬時となりますが)

shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(2) 細胞機能 

2009年04月01日

肌と過酸化脂質 その2

屋内で過ごした場合は、数十%の過酸化脂質の増加で収まりました。

それでは自然光の元ではどうでしょうか。

真夏の屋外で6時間太陽を浴びた場合、背中と頬でどのくらい過酸化脂質が
増えるのか確認されています。

頬の場合、1層目は100×10−5nmol/mm2で、2層目から5層目までは
20〜40×10−5nmol/mm2で、大きく過酸化脂質は増加しています。

最外層では5倍の過酸化脂質となり、それ以外の内側の層でも2倍程度増えています。

太陽光は肌表面だけではなく、内部の酸化も促していることがわかります。

ちなみに過酸化脂質が増えるのは、太陽光を浴びたときだけでなく、
炎症などを引き起こしたときも過酸化脂質が増える原因となります。

しみが多い部分も過酸化脂質が増えている場合もあり、顔面黒皮病や乾斑では
健康の人にくらべて、8.5倍程度過酸化脂質が増えているという指摘があり、
過酸化脂質の増加は、皮膚の炎症やしみの原因となります。

この論文では過酸化脂質の量は、太陽光を浴びる時間に比例して、
2時間なら2倍、4時間なら3倍、6時間では5倍に増えることが示されています。

ちなみに5倍も過酸化脂質がふえると、さすがに皮膚は赤くなり、
ところどころ皮膚がめくれたような状態となります。

わざと酸化させたリノール酸を24時間上腕部に貼り付けて様子を観察したところ
炎症と色素沈着が生じたという報告もあり、過酸化脂質をいかに低減させるかというのは美容上重要なポイントとなります。

そこで、過酸化脂質を減らすためにビタミンC誘導体をはじめとする様々な抗酸化剤が開発されています。

shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(0) 細胞機能