2009年08月

2009年08月07日

表皮の酸化 その3

日本には化粧品技術者が集まって作る学会が二つあります。
そのうちの一つ、国際化粧品技術者連盟の下部組織で化粧品技術者会というのがあるのですが、その学会で選ばれた優秀論文の中に肌の酸化を研究したものがあります。

「角質蛋白質のカルボニル化による肌透明感の低下」という論文で、過酸化脂質による肌への影響を検討したものです。

紫外線によって、肌は酸化されますが、その結果の一つとして目に見える現象では、
肌の透明感の低下ということを解き明かしています。

肌の透明感というのは、肌の中に入る光と肌から出てくる光のバランスによって
変わってきます。

肌から出てくる光の量が多ければ多いほど、透明感のある肌に見え、
健康的で、艶やかで肌が潤っているように見えます。

しかし、紫外線などの影響により肌が酸化されると、過酸化脂質が出現し、
肌のたんぱく質は、過酸化脂質の分解物と反応することで、肌が濁り、
透明感は失われていきます。

その結果、肌から出てくる光は減り、透明感がなく、乾燥しているような肌に見えてしまいます。

そのため、過酸化脂質の生成を抑える必要があるのですが、
それは、抗酸化成分だけでは不完全で、過酸化脂質が分解して出来たものと反応する成分が必要です。

反応と言えば、大げさに聞こえますが、過酸化脂質の分解物は、たんぱく質と反応するため、要はアミノ酸でよいのです。

アミノ酸の中でも過酸化脂質のターゲットになるアミノ酸を探してやれば、
肌にとって心強いボディガードとなり得ます。

19種類のアミノ酸の中で、最も透明感の抑制に働いたのはリジンで、
それについでアルギニンやトリプトファンが効果的でした。

つまり、これらのアミノ酸を化粧品に配合することで、角質層が濁り、透明感の低下を少なくすることが期待できます。

アミノ酸は保湿効果や柔軟効果もありますので、一つの配合成分で様々な働きをしてくれる頼もしい有効成分です。

ちなみにアミノ酸の補給は、とてもリーズナブルで使えるトゥヴェールのアミノ酸エッセンスをお勧めします。

100gで1260円ですし、半年分と考えれば、かなりリーズナブルで使えると思います。

美白成分や抗酸化成分だけでなく、選別したアミノ酸によっても
肌の老化を遅らせることが可能となります。

shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(4) 化粧品 

2009年08月05日

表皮の酸化 その2

抗酸化はスキンケアでは、保湿と同じように大事なことですが、それは老化に深く関与しているからです。

だれでも年を取れば、細胞機能は衰え、新陳代謝は遅くなっていきます。
子供は細胞の増殖力が盛んなため、どんどん新しい細胞が出来上がり、
体は成長していきますが、20歳を過ぎると、その力も衰え、やがて新陳代謝が遅くなっていきます。

こうして老化が起こりますが、内因的な要因以外にも紫外線に当たると
人間の肌内部で活性酸素が発生し、肌を酸化させる原因ともなります。

酸化して困るのは、コラーゲンなどが硬くなっていくだけでなく、
古いものが新しいコラーゲンと置き換えられなくなり、だんだん肌の弾力が衰えてくることです。

コラーゲンたんぱく質に過酸化脂質の分解物がくっつく現象は、すでに確認されています。

昔、書きましたが、コラーゲンが酸化されると、菌が持つ酵素によって分解されずに
長持ちすることを発見し、生皮を革製品として利用することに人は気がつきました。

生の皮は、コラーゲンの塊ですが、これをそのまま使っても硬くて、割れるし、
何より水に濡れると、カビや細菌の栄養源となり腐っていくので、とても衣服として利用できません。

ところが酸化した油などを皮に塗りつけると、コラーゲンが変性し、衣服や靴として利用可能な革となっていきます。

問題は、この現象が肌でも起こることです。

本来は、常に新鮮なコラーゲンで満たされるはずの部分が、
コラーゲンの変性により酵素で分解できなくなり、変性した
コラーゲンが少しずつ蓄積することで、肌の機能低下が起こってくることです。

この変性は、真皮のコラーゲンでなく、角質層でも生じています。
角質層は、毎日生まれ変わるため、変性してもその蛋白は排出され、
問題ないように思えますが、そうではありません。

shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(0) 化粧品 

2009年08月03日

表皮の酸化 その1

過酸化脂質というのは、これまで色々書いてきました。
人間の病気にはアルツハイマーや動脈硬化など過酸化脂質によるものが増えてきています。
過酸化脂質が直接関与するものもあれば、過酸化脂質の分解物によって引き起こされるものもあります。

たとえば、油が酸化すると、最初は過酸化脂質が増えて行くのですが、
さらに酸化が進むにつれて、過酸化脂質は減っていき、別の成分が増えます。

カルボニル化合物という、非常に反応性が高い成分で、
これが様々なものと反応することで、さらにやっかいな現象が起こります。

過酸化脂質の分解物といえば、アクロレインが有名ですが、
これは主婦が揚げ物をする際に起きる「油酔い」を引き起こす主成分でもあります。

古い油を使って揚げ物をすると、過酸化脂質が分解して、アクロレインが
生じるのですが、これを吸うと気分が悪くなり、油酔いを起こすことがあります。

揚げ物をすると、どうも気分が悪くなるという方は、油の鮮度に気をつけたり、
コメ油など油酔いが起きにくい油を選択する必要があります。

また、揚げ物をするだけでなく、古い油を使った揚げ物を食べるときにも同じような現象が起こるため、古そうな揚げ物は食べるべきではありません。

困ったことに過酸化脂質の分解物は、高温で調理する以外に常温でも発生します。
しかもたんぱく質と反応するという性質があり、たんぱく質の機能低下を招いたり、
古いたんぱく質が分解されず蓄積したりというような問題が生じます。

そして、変性したたんぱく質がどの部分に溜まるかで、様々な病気の原因となります。

shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(0) 化粧品