トリエタノールアミンというもの 2GSE(グレープフルーツ種子エキス)

2007年03月13日

トリエタノールアミンというもの 3

泡質を改善しようとすると、トリエタノールアミンで中和する手もあります。
ただ、刺激性についてはどうなるでしょうか?

肌に刺激性が低いといわれる界面活性剤にアシルグルタミン酸というものがあります。
N-アシルーL-グルタミン酸ナトリウム、ヤシ脂肪酸グルタミン酸Na、
パーム脂肪酸グルタミン酸Na、ラウリン酸グルタミン酸Naなどが
代表的ですが、○○グルタミン酸○○という形で表示されています。

アミノ酸型タイプということで、低刺激性が売り物ですが、
このアシルグルタミン酸のナトリウム塩とTEAのパッチテストでは、
TEA塩の方が刺激性は格段に低くなります。

皮膚病患者を対象としてパッチテストを行った結果ですので、
健常人に比べて刺激を感じやすくなっていることにご注意ください。
(特に肌荒れなど無ければ、刺激は両方とも感じないと思います)

フレグランスジャーナル2001年9月号P14より抜粋
AGS刺激






AGS石鹸(ナトリウムタイプ)を1%、AGS(TEAタイプ)を0.9%で
パッチテストを行った結果です。
一般に低刺激性といわれるアミノ酸界面活性剤であっても、
皮膚刺激性は中和剤をナトリウムからTEAに変更することで、半分以下に
なっていることがわかります。

TEAはニトロソ化合物を含む場合があるから危険ということ言われています。
ただ、ニトロソ化合物による発がん性の確立はおそらく日光の発がん性より
ずっと低いものと思われます。

もちろん、たとえわずかでも発がん性があるとの疑いのある成分は
いけないという考えかたもあります。

ただ、毎日使う上での安全性は、皮膚刺激や繰り返し使うことによる
遅延型の刺激などが重要になってくるでしょう。

そういう意味では、たとえば100人の方が使って、
刺激を感じる人の割合を減らすには、TEA中和のものを使う企業が
あるのも当然だと思いませんか?

安全性の何を基準にするかで、TEAを合成界面活性剤や石鹸の中和剤に
採用するかどうかが変わってきます。

単純にTEAで中和したものが発がん性があって、
刺激も強かったら簡単だったんですが、そうではないので・・・(^^;;

shin_chanz at 00:01│Comments(4) 界面活性剤 

この記事へのコメント

1. Posted by くうる   2007年03月14日 20:22
掲示板でお世話になったくうるです。
今までTEAと聞くと「発がん性がある」「肌に悪い」と思い込み、使用されている商品は避けてきました。
日焼け止めなどにも結構使われていて「これは入っているからダメだ」というような感じでしたが、こちらの記事を拝見して「なるほどなぁ・・」と勉強になりました
今はわりと成分に詳しくなっている消費者も多いと思うので、なぜメーカーがわざわざ配合しているのかなー、入っているばっかりにこの商品を避ける消費者も多いだろうに・・(@コスメのコメントでもTEAが入っているのでもう買いません、などのコメントが結構多いです)と思っていましたが理由があったんですね。
2. Posted by くうる   2007年03月14日 20:27
すみません、二重投稿になってしまいました。
文字制限があって、途中までしか送信できませんでした・・。
もうかなり前だったかと思うのですが、粉石鹸と生薬エキス、砂糖?などを混ぜた手作り石鹸のレシピをアップされていて、作ってみたいなとは思っていたのですが作るには至らず(笑)最近になって石鹸も手作りしてみたいと思いはじめました。
もしよろしければレシピを教えていただきたいのですが・・。
ところでしんちゃんは北摂にお住まいなのですね。以前のアドレスがうちと同じだったのでお近くかな〜とは思っていました。今は廃止になりましたが、うちは第二学区なのでお隣でした。
3. Posted by しんちゃん   2007年03月14日 23:23
くうるさん、こんにちは

TEAが嫌われるのはよくわかります。

でも、使う理由については、触れられることが
ないと思いますので、書いてみました。

まあ、TEAを使うと時間が経つにつれ着色が
進むこともあるし、ソーダのようにTEA自体が
安定なものではないので、使わないところも
多いですね。


4. Posted by しんちゃん   2007年03月14日 23:25
続きですが、石鹸については
こちらをご参照ください。

http://www.vc-lab.com/faq.html

ここはなぜか長いコメントは書けないので、
すごく不便なんです・・(^^;;



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