少し安くなるかな・・・オリーブオイル植物オイルの酸化についての知識 3

2007年05月18日

オリーブオイルの豆知識

せっかくなので、オリーブオイルの豆知識です。

オリーブは産地によって収穫時期が変わりますが、
だいたい9月から翌年4月くらいまでが収穫時期になります。

9〜10月くらいは、グリーンオリーブ(未熟果)で、生食用、塩蔵用とされ
酸味があって、油分は15%前後となります。

完熟させたオリーブは、オイルを主にとるためのもので、
11月〜3月くらいまで収穫されます。
この頃になると油分の含量は18〜35%までになります。

つまり、収穫時期を間違えると、オイルの生産量は1〜2割くらいなら
簡単に減ってしまいます。

ちなみにオリーブの収穫時期が早いものは、実は緑色を帯びて
食べると渋みやえぐ味が感じられます。
収穫時期が遅いと黄色になり、風味や芳香は落ちてしまいます。
紫色に変わったときに収穫するのが、油分も多くて、
最高の品質が得られるとされています。


なお、オリーブの収穫は手摘みが一番ですが、コストがかかるため
一部の高級オリーブオイルのほかは、生食・塩蔵用となります。

通常は、樹の下にシートをおいて、機械などで振動を与えて、
オリーブの実を落とします。

オリーブの実は自然落下でも落ちてるのですが、
収穫方法で後のオイルの品質に大きく影響します。

オリーブオイルの生産は、小規模な工場が多くて、
小さな工場で絞った油を大きな工場で集めて調合するのが一般的です。

そのため収穫してもすぐに油を絞れず、塩漬けや水に漬けて
とりあえず保存します。

振動収穫だと、過酸化物価が貯蔵15日で10.8meq/kg、
60日で22.5meq/kgとなりますが、
自然落下だと15日で11.6meq/kg、60日で43.8meq/kgとなります。

20meq/kgだと、食用油にしてはちょっと過酸化物がおおくて、
これが100meq/kgになると神経毒性が起こります。

0〜10meq/kg未満 ほとんど酸化していないレベル
10〜30meq/kg未満 酸化が進みはじめているレベル
30〜40meq/kg未満 酸化臭が強くなるレベル
40〜50meq/kg未満 食べないほうがいいレベル

オリーブの実は果肉と種がありますが、種を取って絞らないと
油の色が悪くなって、品質が劣化するという問題もあります。
種は別に溶剤で抽出するのが一般的です。

ちなみに化粧品のバージンオイルで有名な某社のものは、
収穫時期が早いオリーブの実を原料としています。

手摘みはコストがかかるといわれていますが、
アフリカ諸国からの低賃金の手馴れた労働者が行うものですから、
業者が強調するほど、コストは掛かっていないようです・・(^^;;


shin_chanz at 00:01│Comments(0) 化粧品 

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