脂肪吸引事故もっとよく知りたいビタミンE その2

2007年10月14日

もっとよく知りたいビタミンE その1

ビタミンEは、ビタミンCと同じくらい一般によく知れ渡っているビタミン。

以前の記事にも書きましたが、ビタミンEにはα、β、γ、σの4種類あります。

ただ、一番強調されるのは、αビタミンEです。
食事の栄養摂取基準にも記載されるのは、αタイプのみ。

これは、人間の体内で利用する際に、αタイプのみが優先的に
取り込まれる仕組みになっているからです。

ビタミンEを含む食事を摂ると、小腸よりビタミンEは吸収されます。
このとき、4種類のビタミンEは同じくらい吸収されていきます。

その後、キロミクロンという、脂質を運ぶトラックのようなものに乗って
リンパ管から脂肪組織や筋肉などに送られつつ、血管へ入ります。

血管にはいると酵素によりキロミクロンレムナントへ変化し、
肝臓に取り込まれていきます。

そして、一番重要なのが、肝臓から全身のあらゆる組織へと送られる過程です。

肝臓に入ったビタミンEはαトコフェロール輸送たんぱく質によって
低密度リポタンパク質(VLDL)に引き渡され、
このVLDLが色んな所へ運んでいきます。

ビタミンEの活性は、αタイプを100とすると、βは40、
γは10、σは1。

このビタミンEとしての活性は、面白いことにαトコフェロール輸送たんぱく質と
α、β、γ、σのそれぞれのビタミンEとの親和性と同じだということ。

つまり、食事で摂ったビタミンEは吸収し、肝臓に運ばれた後、
全身の血管系へ送られるときに、選別されαタイプのみ優先的に送りだされるわけです。

他のビタミンEも肝臓から出て行きますが、輸送タンパク質との親和性が
よくなく、σタイプは100分の1の量しか、肝臓からでていきません。

そのため、栄養基準ではαタイプのビタミンEのみ栄養評価されているわけです。

shin_chanz at 10:46│Comments(0) 抗酸化ビタミン 

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