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2007年10月19日

もっとよく知りたいビタミンE その5

活性窒素酸化物、一酸化窒素や一酸化窒素ラジカルなどがありますが、
これらはマクロファージという免疫細胞によって作られます。

一酸化窒素は、酸素と窒素が一つずつくっついただけのものなのに
多彩な効果をもつ化学物質で、血流増加や神経伝達物質として働きます。

一酸化窒素を利用した薬品で一番有名なのは、ED治療に使われる
バイアグラでしょうか。

一酸化窒素による血管拡張はノーベル賞を受賞するほどの大発見でしたが、
過剰の一酸化窒素は様々な問題を引き起こします。

免疫細胞は、菌を殺すのに一酸化窒素を作るのですが、
これが体内でさらに酸化されて亜硝酸となっていきます。

亜硝酸は、2級アミンや2級アミドとくっついて、
ニトロソアミンとなるやっかいな物質。

よく、無農薬野菜や有機栽培の販売者は、
化学肥料のやりすぎによる葉野菜中の亜硝酸を問題にしますが、
癌学者などは免疫細胞が作る窒素酸化物由来の亜硝酸を問題にします。

ずいぶん前に野菜中の亜硝酸が問題になった時、
癌学者が食事から摂取する亜硝酸の量と体外へ排出する亜硝酸の量を
比べると、体外へ排出する量がとても多いことに気がつき、
食事由来より体内で発生している量がはるかに多い事実を突き止めました。

とくに炎症性疾患であると、尿へ大量の硝酸塩が排出されます。

この余計なNOを消去するのが、γタイプのビタミンEで
心疾患者において体内で発生するNO消去にγタイプのビタミンEが
実際に活躍していることが認められています。

なお、このγタイプのビタミンEですが、αタイプのビタミンEを
多く摂取すると、排出されやすくなるという問題があります。

γタイプのビタミンEは前立腺がんに対する予防効果も認められていますので、
単にαタイプのビタミンEをサプリメントで摂取しすぎると
せっかくのγタイプのビタミンEの効果がでませんので、
バランスよく摂取することが求められています。

まあ、γタイプを含んでいると安いですし、安くて効果があるので、
ビタミンEを摂るときには、αタイプだけでなく、γタイプがしっかり配合された
ものがよいでしょう。

shin_chanz at 00:12│Comments(0) 抗酸化ビタミン 

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