酸化チタン その1酸化チタン その3

2008年02月19日

酸化チタン その2

日焼け止めの酸化チタンは、白くないことが望ましいのですが、
ファンデーションの場合は、違います。

ファンデーションに求められるのは、隠蔽力ですので、
日焼け止めに使われる透明な微粒子酸化チタンより大きなサイズのものが
使われます。

ちなみに酸化チタンはルチル型とアナターゼ型の2種類がありますが、
ルチル型の方が光触媒効果が弱いので、こちらが主に化粧品へ使われます。

なお、酸化チタンはそのままでは化粧品には使えません。

光触媒作用といって、紫外線にあたると、空気中の湿気や酸素を
ラジカルという強力な活性酸素へ変化させます。

まあ、これはこれで使い道があるのですが、
化粧品の場合は、肌が酸化されてしまうので、全くありがたくない作用です。

そこで、この光触媒作用を抑えるために、
シリカや水酸化アルミ、シリコーン、ステアリン酸、レシチンなどを
酸化チタンにくっつけて使用します。

また、酸化チタンはとても伸びが悪く、非常に粉っぽくなるのですが、
ナイロンの球体に酸化チタンをくっつけることで、
酸化チタンの効果を持ちながら、肌の上での流動性に優れた複合粉末などが
あります。

微粒子酸化チタンをそのまま使うのではなくて、大きな球状樹脂に
くっつけて使うというアイデアです。
要はきなこもちみたいなものです。
この場合、きなこは微粒子酸化チタンで、もちはナイロンなどの樹脂です。

微粒子酸化チタンは肌の中に入って危ないという声もありますが、
微粒子酸化チタンの効果を持ちながら、肌に入ることのない大きな粒子で
しかも球状で肌の上でコロコロ転がっていくので、伸びが良いという面白い素材です。

shin_chanz at 00:01│Comments(0) 化粧品原料 

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