お豆腐の化学とタンパク質同士の結合 2ポリマーいろいろ その1

2008年03月27日

お豆腐の化学とタンパク質同士の結合 3

豆腐の凝固剤もハイテクなものがあります。

それは酵素を使うやり方で、味の素が販売しています。

タンパク質のうち、リジンとグルタミン酸をくっつける酵素です。

主に大規模な豆腐工場で使用されているようですね。
町の豆腐屋さんではメリットがあまりないので使われていません。

ただ、これだけだと味が少し心もとないということで、
にがりを併用します。

この豆腐を作る酵素ですが、人間の肌にも存在していて、
角質層を作る重要な酵素の1つです。

トランスグルミタナーゼといい、この酵素の活性が弱いと刺激に弱い肌となります。

この酵素を牛乳に入れれば、プリンとなりますし、
豆乳に入れれば豆腐、他にも様々用途がありますが、
液状のタンパク質を固めるのに使います。

ちなみにこの酵素製剤を使用して豆腐などを作っても、
成分表示に酵素は出てきません。

なぜかというと豆腐を加熱工程で、この酵素が壊れてなくなるからです。
ゆえに酵素を使用されていても消費者には全くわかりません。

まあ、安い特売豆腐を食べない方には関係ない話ですが。

ちなみに安い豆腐を作るには、凝固剤だけでなく、タンパク質の濃度を
薄くする必要もありますし、歩留まりを良くするため、
泡消し剤としてシリコーンを使用しなければなりません。

化粧品のファンデーションなどに入っているシリコーンが豆腐にも
入っているわけですが、少し高い豆腐になると、シリコーンを使わず
グリセリン脂肪酸エステルなどになります。

価格はシリコーンの方が高いのですが、使用量が極微量で
しかもよく効き、歩留まりが向上するため、安売り豆腐にシリコーンは
欠かせない存在となっています。



shin_chanz at 00:01│Comments(4) 食品の科学 

この記事へのコメント

1. Posted by アイノティー   2010年06月09日 15:41
しんちゃんさん、こんにちは。
いつもお世話になります☆

お豆腐について質問よろしくお願い致します。
できれば身体に良くない物は食べたくないのですが、表示を見れば分かるでしょうか?
避けるべき原料名は、ありますか?

シリコーンが入っているとは、ちょっと気持ち悪いです。

スーパーでいつも特価になるものは、そういえば充填タイプのものばかりですが、値段と内容が比例しているのでしょうか。
2. Posted by アイノティー   2010年06月10日 15:57
しんちゃんさん、改めましてこんにちは。
追記です。

特価で売り出されるお豆腐は、

名称:充填豆腐
原材料名:大豆(アメリカ又はカナダ、遺伝子組み換えでない)、凝固剤(塩化マグネシウム含有物〈にがり〉)、消泡剤(グリセリン脂肪酸エステル)

でした。
パッケージに、大きく にがり100% と書かれています。

賞味期限が1週間程あって長いので重宝しているのですが。。。
3. Posted by しんちゃん   2010年06月10日 21:09
アイノティーさん、こんにちは

充填豆腐は安いです。工程が少ない分安く仕上がります。
また、その豆腐屋はそれなりに真面目に作っていますよ。
にがり100%なら問題ないです。シリコーンも使っていませんし。
にがりは固めるのに失敗することもあるし、収量が悪いため、大量に作れる別の凝固剤を使うことが多いのですが、特売品なのにそれは使っていませんからね。
シリコーンや乳化剤が入っているものはお勧めしません。
4. Posted by アイノティー   2010年06月11日 14:51
しんちゃんさん、こんにちは。
ありがとうございます。
安心して食べられます!

豆腐におかしな乳化剤とかシリコーンが入っている場合は、そのような表示があるのですね。

乳化や凝固が、違いというかよく分からなかったので安心しました。
お世話になりました。

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