2008年08月22日
シルクパウダー
シルクパウダーは、シルク繊維を微細切断した天然ものと、一度繊維を溶かして、再合成したものの大きく2種類があります。また、天然ものには農家が飼っている家蚕と野外で取れる蚕がありますが、生産量から見れば家蚕の割合が圧倒的に多くなっています。
表示名称はどちらもシルクパウダーになりますので、合成シルクパウダーかどうかはわかりません。
合成もののよいところは、粒度が一定していることと、粉と粉同士がくっつきにくくばらばらになりやすいといったところでしょうか。
シルクパウダー自体は、かなりマイナーな化粧品原料です。
そのため、国内でも作っているのは、片手でも余るくらいのメーカー数しかありません。
名前は通っていても、使用量が少ないからでしょうね。
シルクは、主に2種類のタンパク質から成り立っていて、フィブロインタンパク質が中心部にあって、その周りをセリシンというタンパク質が包んでいます。
このセリシンのコーティングを外したものが、主に化粧品で使われています。
いわゆる絹製品、シルクの下着やシルクの服、着物などは、セリシンを除去した
フィブロインタンパク質のみで出来ています。
(セリシンは熱湯で簡単に取れます)
ただ、セリシンも見直されてきましたので、セリシンを除去しないまま、切断して作ったシルクパウダーもあります。
絹製品のように絹独特の光沢が命のものは、セリシンを除去しないとその価値が出ませんが、化粧品に使用する場合は、セリシンがあっても差し支えありません。
ちなみにシルクは、紫外線を吸収する作用があります。
どんなシルクパウダーでも、たとえ合成ものでも紫外線吸収作用に差はありません。
この紫外線吸収作用は、シルクに含まれているアミノ酸によるものです。
アミノ酸が紫外線を吸収するため、シルクパウダー自体に紫外線吸収力がでるようになります。
ただ、シルクパウダーを日焼け止めの代わりに使うのは難しいと思います。
SPFを測定すれば、数値はでますが、日焼け用のオイルと同じUVBをカットする効果は優れているものの、UVAに対するカット力は弱いということ、また、シルクパウダーを皮膚に密着させて、隙間なく並べるの無理があるためです。
(UVBをカットするのはSPF表示ですが、UVAはPA表示でのみわかります。
PA表示されたシルクパウダーがまずないことから、日焼け止め効果は期待しすぎないように注意してください)
紫外線の大きさは約0.2ミクロン〜0.4ミクロンの大きさで、
もし粉と粉同士の間に0.4ミクロンの隙間があると、そこを紫外線は通り抜けて、
肌へ入っていきます。
このとてつもなく狭い隙間を埋めようとすると、テレビのバラエティ番組の罰ゲームにあるような、小麦粉を顔につけて真っ白になったような顔になってしまうと思います。
日焼け止めを何もつけないよりはマシですが、日焼け止めの代わりにはならないとお考えください。
ちなみにシルクの下着を愛用されているかたは、高い割りに黄色へ変色することに驚かれることもあったかと思いますが、これはアミノ酸の変化によるものです。
シルクを日光に当てると、紫外線を吸ったアミノ酸は無色から黄色に変化していくから、シルク自体も黄色になっていきます。
逆に言えば、シルクに含まれるアミノ酸の鮮度は、その色から判断することが可能です。(真っ白のままで、染めていなければ)
表示名称はどちらもシルクパウダーになりますので、合成シルクパウダーかどうかはわかりません。
合成もののよいところは、粒度が一定していることと、粉と粉同士がくっつきにくくばらばらになりやすいといったところでしょうか。
シルクパウダー自体は、かなりマイナーな化粧品原料です。
そのため、国内でも作っているのは、片手でも余るくらいのメーカー数しかありません。
名前は通っていても、使用量が少ないからでしょうね。
シルクは、主に2種類のタンパク質から成り立っていて、フィブロインタンパク質が中心部にあって、その周りをセリシンというタンパク質が包んでいます。
このセリシンのコーティングを外したものが、主に化粧品で使われています。
いわゆる絹製品、シルクの下着やシルクの服、着物などは、セリシンを除去した
フィブロインタンパク質のみで出来ています。
(セリシンは熱湯で簡単に取れます)
ただ、セリシンも見直されてきましたので、セリシンを除去しないまま、切断して作ったシルクパウダーもあります。
絹製品のように絹独特の光沢が命のものは、セリシンを除去しないとその価値が出ませんが、化粧品に使用する場合は、セリシンがあっても差し支えありません。
ちなみにシルクは、紫外線を吸収する作用があります。
どんなシルクパウダーでも、たとえ合成ものでも紫外線吸収作用に差はありません。
この紫外線吸収作用は、シルクに含まれているアミノ酸によるものです。
アミノ酸が紫外線を吸収するため、シルクパウダー自体に紫外線吸収力がでるようになります。
ただ、シルクパウダーを日焼け止めの代わりに使うのは難しいと思います。
SPFを測定すれば、数値はでますが、日焼け用のオイルと同じUVBをカットする効果は優れているものの、UVAに対するカット力は弱いということ、また、シルクパウダーを皮膚に密着させて、隙間なく並べるの無理があるためです。
(UVBをカットするのはSPF表示ですが、UVAはPA表示でのみわかります。
PA表示されたシルクパウダーがまずないことから、日焼け止め効果は期待しすぎないように注意してください)
紫外線の大きさは約0.2ミクロン〜0.4ミクロンの大きさで、
もし粉と粉同士の間に0.4ミクロンの隙間があると、そこを紫外線は通り抜けて、
肌へ入っていきます。
このとてつもなく狭い隙間を埋めようとすると、テレビのバラエティ番組の罰ゲームにあるような、小麦粉を顔につけて真っ白になったような顔になってしまうと思います。
日焼け止めを何もつけないよりはマシですが、日焼け止めの代わりにはならないとお考えください。
ちなみにシルクの下着を愛用されているかたは、高い割りに黄色へ変色することに驚かれることもあったかと思いますが、これはアミノ酸の変化によるものです。
シルクを日光に当てると、紫外線を吸ったアミノ酸は無色から黄色に変化していくから、シルク自体も黄色になっていきます。
逆に言えば、シルクに含まれるアミノ酸の鮮度は、その色から判断することが可能です。(真っ白のままで、染めていなければ)
shin_chanz at 00:01│Comments(3)│
│化粧品原料
この記事へのコメント
1. Posted by ケイ 2008年08月24日 17:31
はじめまして。
ブログ読みまして、大変勉強になりました。
私は肌の角質がないらしく、基礎化粧品を使うことができない超敏感肌です。なぜかメーカーによってはファンデーションは使用でき、MMU製品は比較的使えます。
ただMMUのSPFパウダー(成分はマイカ、酸化亜鉛、酸化チタン)を使ったところ肌の調子はいいのですが、吸い込んでしまうからかめか、どんなにうがいをしても口の中が一日中苦く、肺ももやもやした感じになり、不安になりました。気をつけてはいても、やはり粉ものは吸い込んでしまうようです。
シルクパウダーも同時に購入し使用していますが、こちらは苦くはないです。
シルクパウダーの方が安全なのでしょうか?
ブログ読みまして、大変勉強になりました。
私は肌の角質がないらしく、基礎化粧品を使うことができない超敏感肌です。なぜかメーカーによってはファンデーションは使用でき、MMU製品は比較的使えます。
ただMMUのSPFパウダー(成分はマイカ、酸化亜鉛、酸化チタン)を使ったところ肌の調子はいいのですが、吸い込んでしまうからかめか、どんなにうがいをしても口の中が一日中苦く、肺ももやもやした感じになり、不安になりました。気をつけてはいても、やはり粉ものは吸い込んでしまうようです。
シルクパウダーも同時に購入し使用していますが、こちらは苦くはないです。
シルクパウダーの方が安全なのでしょうか?
2. Posted by shin_chanz 2008年08月24日 20:47
ケイさん、こんにちは
まず、お使いのSPFパウダーは体質に合わないのだと思います。
普通はあまり苦い味などしないものですが、そう感じられるのでしたら、ご使用をお控えになられることをお勧め致します。
シルクパウダーはタンパク質なので、吸い込んでも通常は問題ありません。
ただ、人によってはシルクはアレルギーの原因になります。
シルクパウダーを使用されて、特に問題がなければ、そのままお使いいただいてもよいでしょう。
まず、お使いのSPFパウダーは体質に合わないのだと思います。
普通はあまり苦い味などしないものですが、そう感じられるのでしたら、ご使用をお控えになられることをお勧め致します。
シルクパウダーはタンパク質なので、吸い込んでも通常は問題ありません。
ただ、人によってはシルクはアレルギーの原因になります。
シルクパウダーを使用されて、特に問題がなければ、そのままお使いいただいてもよいでしょう。
3. Posted by ケイ 2008年08月25日 21:57
教えていただき、ありがとうございました。
そうですね、今までも何らかの違和感を持ちながら、つい見た目が綺麗だから、せっかく購入したからと使い続けて、アレルギーを起こしてひどいことになってしまったことが多々あります。
気をつけます。
ありがとうございました。
そうですね、今までも何らかの違和感を持ちながら、つい見た目が綺麗だから、せっかく購入したからと使い続けて、アレルギーを起こしてひどいことになってしまったことが多々あります。
気をつけます。
ありがとうございました。