コラーゲンの知識コラーゲンと手作り石鹸

2008年12月03日

コラーゲンの知識 その2

老化した牛の皮膚からはコラーゲンの抽出効率が落ちます。

たとえば、牛すじ。料理で、すじ肉を煮込んで柔らかくしてから、食べますが
牛すじはコラーゲンの塊。牛すじに含まれるコラーゲンが老化していると、
コラーゲン同士がくっつき、なかなか柔らかくなりません。

牛タンもコラーゲンが多く入っていますが、コラーゲンが老化していると
同じように水に溶解しにくいため、つまり、よく煮込まないと柔らかくならないという特徴があります。

コラーゲンは毎日作られている成分ですが、如何せん、体内ではコラーゲンを
材料にして色々な組織が組み立てているため、毎日作ってもなかなか組織の置き換えができません。

たとえば、ラットの体内に含まれるコラーゲンが半分置き換わるのが300日と言われています。
ほかの、筋肉のタンパク質は1.7日、腎臓タンパク質は1.7日なのに、
コラーゲンとなると、極端に遅くなります。

ラットの寿命は2年であるため、一度作られると、なかなか新たなコラーゲンに
置き換えるのが遅く、老化していくタンパク質だということがわかります。

ちなみに人間の場合は、25歳で体内のコラーゲンが老化しはじめると言われています。生まれてから、25年は細胞達が頑張って新鮮なコラーゲンに
置き換えていきますが、だんだん力尽きて、新しいコラーゲンを作る元気が
失われていくということでしょうか。

コラーゲンの抽出は牛皮や豚皮そしてこれらの骨がメインとなります。
ほかに魚の皮も使われます。
抽出できる部位は他に軟骨や腱、小腸、胎盤があります。

コラーゲンの塊なのに未利用なものもあります。
それは鱗です。鱗はコラーゲンとアパタイト(リン酸カルシウム)によって
出てきていますので、カルシウムを酸で溶かしだすことで、
コラーゲンの抽出が可能となります。
ただ、今のところ利用が難しいので、鱗は産業廃棄物となっています。

なお、コラーゲンは食べるとお肌によいとされていますが、
人間のもつ酵素ではなかなかコラーゲンを分解して、消化することはできません。

コラーゲン自体はかなり消化性の悪いタンパク質です。

ただ、コラーゲンを熱変性させて、できるゼラチンは、消化性のよい
タンパク質となります。

コラーゲンは3本の糸が絡んで出来上がったものですが、
この3本の糸をほどいて、1本の糸になったものがゼラチンです。

コラーゲンはゼラチンとなることで、ゲル化性能がアップします。

shin_chanz at 00:02│Comments(0) コラーゲン 

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