真夏には、食で美肌をステロイドの混入

2009年07月24日

生薬はいつまで保存できる?

生薬やハーブはどのくらいまで保存できるのでしょうか?

この課題について、参考になるのが、正倉院の例。

正倉院から1000年も前の生薬が発見されて、成分の分析が行われましたが、
薬効は十分あるほど、有効成分の劣化も少なく、よい状態で保存されていました。

正倉院といえば、高床式で適度な湿度に調整されますが、常温で保存されるため、
成分はすでに分解されていそうな気がしますが、実際には問題ありませんでした。

もちろん、虫に食べられるなど色々あったようですが、
それでも生薬に含まれる成分は少なからず分解を免れていたということですので、
このときの保存条件は参考になると思います。

つまり、生薬をしっかり乾燥した状態で保存しておけば、
有効成分の劣化を心配する必要がないということです。

生薬に限らず、野菜やほかの植物もそうですが、自分で作った成分を
分解する酵素というものを持ち合わせています。

外部から侵入して成分を酸化させる酸素だけでなく、植物内部に存在する
分解酵素にも目を配っておかないと、長期保存というのはできません。

酵素は、たんぱく質で出来ているため、一般的には酵素が働くためには
少量の水が必要です。

要するに水が残っている生や中途半端な乾燥では、酵素が残っているため、
それらの酵素が成分の分解を始めると、有効成分は消滅してしまうことになりかねません。

また、水分には酸素が溶け込んでいるため、酵素だけでなく、酸素による酸化も同時進行的に起こります。

ただ、乾燥させるとせっかくの匂いが弱まるものもあります。
匂いの成分は揮発性で、常温でもどんどん蒸発していきます。
(そうでないと臭気として感知できません)

そういう香りの良いハーブをじっくり乾燥させるとせっかくの精油成分が
失われ、香りという特徴を失うこともありますが、この場合は冷凍して保存するしか手は無いと思います。

冷凍することで、酵素の働きを抑えれますが、残念ながら酸化は止めることはできません。家庭用のー18℃程度の冷凍庫では、酸素による酸化は遅くなるだけで、酸化は止めることは出来ません。
たとえば冷凍庫で、肉を長期保存すると冷凍焼けという状態になりますが、いわゆる酸化された状態です。

そのため、香りが優先されるようなハーブでは、基本的には長期保存するのは難しいでしょう。

shin_chanz at 00:01│Comments(0) 植物エキス 

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