日焼け止めの開発 その5シコンエキス

2010年07月09日

合成コラーゲン

ようやくというか、ついに出てきました。

今まで合成コラーゲンは作ることができませんでした。

コラーゲンは3本の糸状たんぱく質から成り、この3本の糸がらせん状により合わさっている為、1本の糸は作れても3本をらせん状によりあわすことができません。

そのため、高分子系の保湿剤は、ヒアルロン酸だけが合成出来ていましたが、ここにきて日本の素材メーカーが合成に成功しています。

動物性のコラーゲンに比べて、ピュアなたんぱく質であるため、80℃までは変性しません。

動物性コラーゲンは、動物の細胞が作るために、たまにアミノ酸の配列間違いが生じ、それが変性温度のネックとなっています。

つまり、40℃以上では、熱でコラーゲンが分解し、1本の糸になるゼラチン化が起こります。
一度ゼラチンになると、ほとんどコラーゲンには戻ることができませんし、あらゆる性質が変ります。
ゼラチンが製菓材料として安く売られていることを見てもコラーゲンが変性すると、商業的価値はかなり落ちてしまいます。

合成コラーゲンになると、この変性に関しての心配は不要で規則正しく配列が並んでいる為、変性温度が高く、ラフに扱っても、たとえば夏場の自動車内に直射日光の当たる場所へ放置していても変性しないという特徴を持っています。

価格は動物性に比べると手間が多い分、高くなりますが、ウィルス汚染の心配も必要ないし、動物を傷つける必要が無いというのは大きなメリットだと思います。

コラーゲンにはアレルギーの問題がついて回るのですが、それも心配ないということで化粧品以外の美容整形のしわとり剤など、いろいろなところで使われる可能性を秘めています。

shin_chanz at 00:00│Comments(0) 化粧品 

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