シコンエキステロメア診断

2010年07月14日

シコンエキス その2

シコンエキスはムラサキ科の植物の紫の根から抽出したもの。

この紫は日本では武蔵野をはじめ草原に生えていたものですが、開発が進み激減しています。
レッドデータブックでは絶滅危険種とされるほど。

日本では余り気にはされていないようですが、海外で輸出される際に、絶滅の恐れがある植物や動物を由来する化粧品原料というのは、問題になることもあります。

ただ、シコンは近縁種がたくさん生えています。
日本に昔から生えている紫とは完全一致したものではないけれど、似たような成分を含んでいるため、便宜上、漢方薬ではそれを使用しています。
そうしないと絶滅種を使用しているということで、環境保護団体から抗議を受けるでしょう。

メイク用のシコンの場合、色素成分だけがあればいいので、バイオで作れますが、シコンエキスとなると、複雑な成分がたくさん必要なため、シコンそのものを使う必要があります。

シコンは昔から使われていましたが、一番有名なのは紫雲膏。やけどやヒビ、あかぎれに効能があるとされ、華岡清州が処方したものとされています。

最近では麻疹予防効果にも注目されていて、湿疹対策にも使われています。

ちなみにシコンは化粧水に適用する水溶性エキスと油に溶ける油溶性エキスの2種類があります
油溶性エキスの場合は、スクワランで抽出を行います。
昔ながらの軟膏ではゴマ油などで抽出するようですが、化粧品ではスクワランやエーテルで抽出したエキスが使用されています。
化粧水用の成分とは若干異なり、色素成分が中心に出てきます。

水溶性及び油溶性エキス共に痛んだ肌の回復がメインとなります。
美白効果などは他のエキスに比べると弱いと思います。

shin_chanz at 00:00│Comments(0) 化粧品原料 

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
シコンエキステロメア診断