チョコレート その2水 その2

2010年07月30日

水・・

化粧品の製造に使われる水は主に精製水。
水の中のイオンを取り除いて作った水です。
イオンを取り除くにはイオン交換樹脂というプラスチックで出来た玉に水をつけると、イオン交換樹脂は水に溶けているミネラル分を吸着します。

ミネラルは良い点もあれば、悪い点もあります。

一番多く含まれるミネラルはカルシウムやマグネシウムなど人間の体にとっても有益なものですが、化粧品にはいっていると、カルシウムと反応して化粧品の成分が水に溶けにくくなります。

ミネラルが入ることで影響を受けるのは乳化剤です。マグネシウムやカルシウムと反応して水に溶けにくくなります。そうなると化粧水は透明ではなく、すこし霞んだ状態となり、見た目が悪くなります。

石鹸なども典型的な例で、精製水なら透明に溶けるものが、水道水だとすこし濁り、場合によっては石鹸カスとして水面に浮いてきます。
精製水の場合は、石鹸カスはできません。

精製水の難しさは、その保存のしにくさ。
栄養分が入っていないため、水は腐りにくそうですが、そうではありません。

残念なことに、貧栄養化でも生育する細菌はいくらでもいるため、精製水の保存は難しいのです。

たとえば家庭用の浄水器にもカルキを抜くような装置が付いている場合、紫外線ランプで殺菌するような仕組みになっています。
そうでないと、装置内に溜まった水が腐ることがあるからです。

精製水はイオン交換樹脂を使う方法の他、高圧をかけて膜を通して、ろ過する方法などいろいろあります。

いずれにしろ常に水が流れていて、すぐに使う状況では問題は起きませんが、水が溜まるような環境だと問題が発生します。

アメリカでの医薬品工場の検査では、水の管理をどのように行っているかがとても重要視されます。
腐りやすい水をきっちり運用できている工場なら他の部分もしっかり管理しているからです。

shin_chanz at 00:01│Comments(0) 化粧品原料 

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