ビタミンEパウダー その3クリームの寿命

2010年11月28日

オイルゲル

植物オイルは精製すればするほど、粘度が低くなる傾向になります。

たとえばゴマ油はどろっとしたような感触ですが、精製度を高くすると粘度が無くなり、さらさらのオイルとなります。

吸着精製法等の特殊な精製法を使う必要がありますが、オイルの粘度はオイルの中に入っているステロールが影響を与えています。この成分を抜いてしまうことで、オイルの粘度が大幅に下がります。

このステロールは、オイルに溶ける性質を持ちながら、水になじむ水酸基という官能基が分子の中に入っています。
この水酸基同士がくっつくことで、オイルに粘度を与えます。

この水酸基がありながら、オイルに溶けるという成分は色々あります。
しかし、工業的に大量に作られているのは、ひまし油から得られるヒドロキシステアリン酸という成分です。
ひまし油自体も特殊なオイルで、通常の植物油はエタノールに溶けませんが、このオイルは水酸基があるおかげでエタノールに溶解します。

このヒドロキシステアリン酸は油に溶ける性質を持ちながら、水酸基を保有しています。
この水酸基によってヒドロキシステアリン酸同士がくっついていき、その中に入ったオイルを固めていきます。
植物油へ溶解しやすく、出来るゲルもそれなりに弾力性のある強いゲルであるため、植物油を固めて捨てる廃油処理剤に応用しています。

確か何年か前に日本の企業が持つこの特許が切れて、ホームセンターやスーパーでは廃油処理剤の安価な製品が出回るようになりましたが、基本はヒドロキシステアリン酸というひまし油を分解して作る成分です。

オイルゲルは金属石鹸などでも出来るのですが、ヒドロキシステアリン酸ほど、さっと油に溶ける性質はありません。
ただ、金属石鹸はコストが低いため、固形燃料、たとえば居酒屋や旅館で、個人用の鍋を温める小さな固形燃料として使われています。

shin_chanz at 22:00│Comments(0) 食品の科学 

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