有効成分の浸透 その3凍結乾燥法

2010年12月21日

有効成分の浸透 その4

成分が肌に浸透すれば、すべて細胞に取り込まれるわけではありません。

化粧品の成分は、細胞を活性化させるものもあれば、保湿剤のように活性化とは無縁の成分もあります。

このうち活性化成分でも細胞へ取り込まれるのはいくつかの優先事項があるのですが、一番は細胞に備わっているポンプで成分が取り込まれるかどうかです。

細胞の外までやってきた成分が内側に入るには、ビタミンなどはポンプを使って中に入り込みます。
そうすることで、細胞の外は薄い濃度であっても、細胞内では高濃度で存在することができます。

活性酸素と闘わないといけない、目や肺の細胞では、このようなポンプが発達していて、ビタミンCを高濃度に維持することができます。

このほか、ホルモンなどは細胞膜を簡単に通過することができます。
細胞に備わっているポンプ機能を使わずに浸透するする場合は、化学構造が重要となります。

細胞膜はレシチンや脂肪酸、コレステロールからできていますので、当然このような油に対して溶解性の高い成分は、細胞内へ入りやすくなります。

ややこしいのは、肌の表面は皮脂膜があるので、油性であり、肌の中に入ると、生きた細胞がいる真皮では水の中に細胞が浮いている状態なので、水溶性が必要となります。しかし、細胞の表面は、油性であるため、細胞内への浸透を考えると、ある程度油との親和性がありながら、水とも親和性があるような成分が有利となります。

とは言え、ホルモンのように完全に油にしか溶けない成分であった場合でも、細胞内へ浸透していくため、油と親和性がよいかどうかは成分の浸透性の上では特に重要になると思います。

shin_chanz at 20:12│Comments(0) 化粧品 

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