コラーゲン

2008年12月12日

食品に利用されるコラーゲン

コラーゲンは、様々分野で利用されています。

食品分野に目を向けると、水に溶けるタイプと溶けないタイプの2種類が
使われていて、水に溶けるタイプの代表例は、コラーゲン配合ドリンクや
ゼリーのゼラチンでしょうか。

これらは純粋なコラーゲンではありませんが、コラーゲンを原料にして作られています。
たとえばゼラチンは1本の長い糸状たんぱく質ですが、
これが3本合わさるとコラーゲンとなります。

ドリンクや健康食品などでおなじみの加水分解コラーゲンは、
ゼラチンを細かく切ったもの。

それで不溶性のコラーゲンというのは、何かというと
いわゆる革製品が代表例となります。

ハンドバックやコート、ジャンパーなどが思い浮かびますが、
これらは動物の皮膚の表皮部分をアルカリや硫化物で溶かし、
(人間もケミカルピーリングとして皮フを溶かす薬剤を利用しています)
真皮からヒアルロン酸などのコラーゲン以外の成分を抜き去った
純粋なコラーゲン繊維となります。

食べ物でも水に不溶性のコラーゲンが大量に利用されています。
一番、利用が多いのは、ソーセージの皮。

ソーセージは、昔は洗浄した腸に肉を詰めて作っていましたが、
今では牛や豚から抽出したコラーゲンを袋に成形し、そこへ肉を詰めています。

腸だと、形が変わるので、同じ大きさのソーセージを大量に作るのは
難しいという欠点がありましたが、コラーゲンを利用することで、
食べることができ、しかも大きさは常に一定のソーセージの皮が
提供されるようになりました。

ちなみにコラーゲンの分子に化学的にくっついて、水不溶性にしてしまうものは
いくつかありますが、そのひとつが糖。

人間は生きていく為に様々な糖を摂取していますが、
これらの糖がコラーゲンにくっついて、コラーゲン同士を結びつけ
水に溶けないコラーゲンへと変性します。

高い温度も必要なく、37℃あれば数時間で、コラーゲン同士を
結びつけることが可能です。

また、老化の原因である活性酸素にしても、コラーゲン同士を
くっつける効果があります。

なお、食品用のコラーゲンの皮というのは、コラーゲンの溶液を
乾燥させることで、皮にしています。

このときの乾燥温度により、出来る皮の溶解性や皮の強度、
吸湿性などが変わってきます。

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2008年12月10日

コラーゲンの抽出

化粧品用のコラーゲン抽出は、魚か豚もしくは牛の皮からの抽出が主となり、
コラーゲンの性質も動物の種類によって、多少変わります。

とくに違うのは、ゼラチンに変化する温度です。

コラーゲンは、3本の長い繊維が絡み合って出来たものですが、
ある温度になると、この3本の繊維がほどけて、1本となります。

1本になった状態をゼラチンと呼びますが、動物の種類によって、
ゼラチンになる温度が違います。

これは体温に比例していて、体温が高いほどゼラチンに変化する温度も
高くなります。

魚から抽出したコラーゲンのネックは、このゼラチンへ変化する温度が低いこと。
本州の寒い地域でしたら、問題ありませんが、沖縄などで使われますと、
化粧品の保管中にコラーゲンがゼラチンへ変性してしまいます。

実際、狂牛病の後に魚由来のゼラチンが色々開発されましたが、
商品流通時に気温が高い地域で化粧品の変性が問題となりました。

せっかく買った高価な化粧品が、ゼラチンで作った100円ゼリーと
同じようなものになっていたら、びっくりしますが、魚由来のコラーゲンを
使用したものでは、実際、そのような事例が発生しました。

コラーゲンは変性する温度があるため、かなり抽出温度を低くする必要があります。
実際には4℃くらいで、抽出されています。

原料もどんなものでよいというものでもなく、出来るだけ若い子供の牛や豚で
ある必要があります。

それは前にも書きましたが、コラーゲンは一度作られるとなかなか新しいものには
置き換えられません。そのため、紫外線や活性酸素、その他の要因で、
コラーゲン同士がくっつきあって、水に溶出しくくなるコラーゲンの割合が
増えていきます。

コラーゲンは4℃くらいで、水で抽出するため、水に溶けないコラーゲンが
多くなると、それだけコストが嵩みますので、多少原料費が高くても
子豚や子牛の皮膚から抽出することが第一となります。

なお、同じコラーゲンでも加水分解コラーゲンは、だいぶ原料に幅が出てきます。
それは、4℃で抽出した子牛のコラーゲンを原料に使う必要はなく、
通常流通している牛の皮膚から抽出したゼラチンを使用すればよいからです。

コラーゲンは3本の繊維から成り立っていますが、マイクロコラーゲンや
ナノコラーゲンというものは、1本の繊維を細かく切り刻んだもの。

つまり、ゼラチンを原料にして製造しています。

マイクロコラーゲンなどと聞くとコラーゲンの一種かと思いますが、内容はかなり違うものです。

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2008年12月05日

コラーゲンと手作り石鹸

タンパク質は、酸やアルカリ、そして酵素によって分解することで、アミノ酸がいくつかくっついたペプチドになり、さらに分解するとアミノ酸となります。

コラーゲンの加水分解物は、化粧品にマイクロコラーゲンなどして配合されているほか、ドリンク剤にもコラーゲンドリンクとして入っています。

コラーゲンを分解することで、ゲル化性能がなくなり、ドリンク剤へ高濃度に
配合することが出来ます。

このタンパク質の加水分解物ですが、製法によってかなり安全性が左右されることが
わかりました。

通常、化粧品では苛性ソーダでゼラチンを煮ることで、加水分解コラーゲンを
作ることが出来ます。
たとえば手作り石鹸を作るよりはるかに低い濃度の苛性ソーダにより
数時間で分解され、ゼラチンは加水分解コラーゲンとなります。

あとはこれを酸で中和して、生成した食塩を抜くことで加水分解コラーゲンが
出来上がります。

ただ、コラーゲンの加水分解物は、結構ニオイがきついこともあります。
理由は、タンパク質を分解するときにアミノ酸の一部も分解して、
ニオイが強い成分が外れてくるからです。

もともとアミノ酸は魚が腐ったときにでるようなニオイが強い成分がいくつか化学結合して出来上がったもの。
それが元の原料に戻ることでニオイが発生します。

酸性側なら、ニオイは発生しないのですが、中性からアルカリ性になると
ニオイが強くなります。そのため、ゼラチンを手作り石鹸に配合すると
肌に良さそうという思惑とは別に、時間経過と共に変な臭いがたってくるという
こともありえます。

コラーゲンの加水分解物は色々ありますが、たとえば健食のアミノコラーゲンなどは
コラーゲンを加水分解したあと、臭いの成分を除去していますので、
手作り石鹸に配合するなら、こういったものを使ったほうが無難でしょう。

ただ、コラーゲンの加水分解物は、苛性ソーダと反応して、苛性ソーダを
消費します。
ケン化が終了したものにまぜても石鹸からアルカリを取りますので、
泡立ちが悪くなります。
そのため、コラーゲンの加水分解物を混ぜる場合は、アルカリ量を減らさずに作った石鹸に少量混ぜるほうが無難というもの。

市販のおそろしく高額の石鹸も石鹸素地は安い石鹸とそう変わりません。
違うのは、アミノ酸などを配合することで、洗いあがりに変化をもたせて、多少なりとも違いを持たせていること。

その少しの違いが何十倍以上の価格差をもたらすのですから、実に石鹸の世界は興味深いと思います(笑)

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2008年12月03日

コラーゲンの知識 その2

老化した牛の皮膚からはコラーゲンの抽出効率が落ちます。

たとえば、牛すじ。料理で、すじ肉を煮込んで柔らかくしてから、食べますが
牛すじはコラーゲンの塊。牛すじに含まれるコラーゲンが老化していると、
コラーゲン同士がくっつき、なかなか柔らかくなりません。

牛タンもコラーゲンが多く入っていますが、コラーゲンが老化していると
同じように水に溶解しにくいため、つまり、よく煮込まないと柔らかくならないという特徴があります。

コラーゲンは毎日作られている成分ですが、如何せん、体内ではコラーゲンを
材料にして色々な組織が組み立てているため、毎日作ってもなかなか組織の置き換えができません。

たとえば、ラットの体内に含まれるコラーゲンが半分置き換わるのが300日と言われています。
ほかの、筋肉のタンパク質は1.7日、腎臓タンパク質は1.7日なのに、
コラーゲンとなると、極端に遅くなります。

ラットの寿命は2年であるため、一度作られると、なかなか新たなコラーゲンに
置き換えるのが遅く、老化していくタンパク質だということがわかります。

ちなみに人間の場合は、25歳で体内のコラーゲンが老化しはじめると言われています。生まれてから、25年は細胞達が頑張って新鮮なコラーゲンに
置き換えていきますが、だんだん力尽きて、新しいコラーゲンを作る元気が
失われていくということでしょうか。

コラーゲンの抽出は牛皮や豚皮そしてこれらの骨がメインとなります。
ほかに魚の皮も使われます。
抽出できる部位は他に軟骨や腱、小腸、胎盤があります。

コラーゲンの塊なのに未利用なものもあります。
それは鱗です。鱗はコラーゲンとアパタイト(リン酸カルシウム)によって
出てきていますので、カルシウムを酸で溶かしだすことで、
コラーゲンの抽出が可能となります。
ただ、今のところ利用が難しいので、鱗は産業廃棄物となっています。

なお、コラーゲンは食べるとお肌によいとされていますが、
人間のもつ酵素ではなかなかコラーゲンを分解して、消化することはできません。

コラーゲン自体はかなり消化性の悪いタンパク質です。

ただ、コラーゲンを熱変性させて、できるゼラチンは、消化性のよい
タンパク質となります。

コラーゲンは3本の糸が絡んで出来上がったものですが、
この3本の糸をほどいて、1本の糸になったものがゼラチンです。

コラーゲンはゼラチンとなることで、ゲル化性能がアップします。

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2008年12月01日

コラーゲンの知識

化粧品に使用されるタンパク質といえば、コラーゲン。
コラーゲンは最も有名なタンパク質。

タンパク質は、たとえば薄い紙のようにシート状になるものもあれば、
1本の糸になる繊維状のタンパク質になるものもあります。

コラーゲンは、糸状のタンパク質であり、水に溶けます。

ただ、長いタンパク質なので、水に溶けている分子の数が多くなると、
つまり、濃度が高くなるにつれ、粘度が高くなります。

ヒアルロン酸もそうですが、どうして粘度がでるかというと、
高分子を溶かした液を一定方向に動かそうとすると、
分子同士が摩擦を起こして、動きづらくなるからです。

分子が大きくなればなるほど、摩擦が大きくなります。
つまり、粘度が高くなります。

たとえば、床に1mの糸を寝かして、先だけ持ち上げて手前にひっぱれば
簡単に糸は動きます。
ただ、この糸が100m、1Kmの長さだったらどうでしょうか?
床についた糸の先を持ち上げても重さはありませんが、
床との摩擦でとても1Kmもある長さのものをひっぱるのは容易ではないでしょう。

コラーゲンやヒアルロン酸も同じで、分子が長くなればなるほど
粘度が出てきます。

そして、コラーゲンが1%濃度になると、ほとんど流動性はありません。

また、コラーゲンを分解した加水分解コラーゲンになると、
分子同士の摩擦がおきないため、高濃度にしてもさらさらの液状となります。

このコラーゲンですが、アレルギーを引き起こすことが知られています。
アレルギーを起こしやすいアミノ酸を酵素で切り離したものでも、
まれにアレルギーの原因となります。

ちなみにコラーゲンは、一度作られると他の生体内にあるタンパク質と違って
簡単には置き換えられません。

そのため、コラーゲンの老化という問題が起こってきます。
活性酸素などでコラーゲン同士がくっついていくため、
老化したコラーゲンは水に溶けにくい形となります。

化粧品に使われるコラーゲンは、子牛の皮膚から抽出したもので、
一生涯をまっとうした牛からでは、抽出できるコラーゲンがかなり少なくなります。

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2006年10月14日

コラーゲンの老化と皮革

日本製のSK−兇重金属に汚染されていると中国当局が発表してから
中国では大変な騒ぎとなっています。

日本では医薬部外品において使用する原料に関する重金属の規格値があります。
どんな原料を使っても20ppm以下となります。

医薬部外品には台所洗剤にも重金属の規格値が設定されていて、
その規格を守れないといけません。

日本での化粧品による重金属騒ぎというのは、数十年前に起こりました。
ただ、原料を選別すればすぐ済む話なので、すぐに沈静化しました。

今回不可解なのは、どのくらいの重金属が含まれていたかということが、
中国当局から一切発表なく、ただ基準をオーバーしていたと言うだけです。

今回問題となったクロムはステンレス鋼に使われるもので、
われわれの身近にあるものです。
クロムといってもいろんな化合物があるのですが、6価クロムになると
強力な発がん性があります。ただ、6価クロムになるためには、
よっぽど強力な酸化剤でクロムを処理するか、高温で燃やしたりするしか
6価クロムは生成することはありません。
3価クロムなどになると女性が大好きなアイテムによく使われていますが、
こちらの毒性は弱くなっています。
3価クロムが6価クロムになったときに大きな問題が発生します。

また、重金属は土壌に普遍的に含まれていますので、農作物には
多かれ少なかれ入っているものです。

今回、SK−兇標的にされたのは、日本の残留農薬ポジティブ制により
中国の農産物の輸入が減ったため、報復したというのが、一般的な見方です。
そうでなければ、どのくらいの量が検出されたとか、
必要な情報がすぐにちゃんと発表されていることでしょう。

残留農薬ポジティブ制というのは、農薬に関する新しい規制です。
今までの農薬規制というのは、政府が基準を決めた農薬のみ規制していました。
世界で流通している農薬は700種類あるのに、
基準があるのはその1/3だけでした。

基準がある農薬の場合は、農作物に一定以上の残留があれば、
税関で止められ輸入できませんし、日本で作った野菜でも流通できません。

しかし、基準がない2/3の農薬の場合は、どんなに危ない量が残っていても
法律上、流通を止めることは出来ませんでした。

日本の残留農薬基準は厳しく設定されていますが、
それを掻い潜るのは今までとても簡単で、
基準が設定されていない農薬を使えば、それで済むというものでした。

近年、日本国内でもとうとう規制されていない農薬を使って、
農産物を作るという悪い人間が各地に現れ、
ようやく行政がそれは問題だと気づいてすべての農薬に規制をかけるようになりました。
(法律を作った時点で、抜け道を行政が用意していたんだから、
 最初からちゃんと作ればよかったんですが) 

困ったのは中国で、残留農薬の基準が厳しくなったおかげで、
たとえば隣の農場で撒いている農薬が日本向けの野菜などに風で飛んでかかると、
基準をオーバーして輸出できないという例も起こりました。

何も野菜だけでなく、肉にも農薬が残る場合もありますから、
肉の輸出にも支障がでているようです。

まあ、それで頭にきた中国人が、日本を懲らしめてやろうと
SK−兇鯀箒未砲△欧燭箸い説が一般的な見方です。

ところで、このクロムに代表される金属ですが、量が多いと
コラーゲンを老化させます。
クロムの他に、アルミやジルコニウム、チタンもイオン化すると
非常にやっかいになります。

どういうことかというと、水溶性の金属になると、
これらの金属はコラーゲンとくっついて、
コラーゲン同士を結びつける働きがあるのです。

そうするとどうなるのかというと、
コラーゲン同士がくっつくと、コラーゲン分解酵素で
分解されなくなり、新しいコラーゲンと置き換えができなくなるからです。

人間の体は、常に古いコラーゲンを分解して、新しいコラーゲンを作って
いつも新鮮なコラーゲンで満たされるようにしています。

コラーゲンの置き換えができなるなるということは、
古いコラーゲンばかりになり、いわゆる老化肌となります。

かつて、牛のコラーゲン原液などが流行りましたが、
あれは若牛の皮膚から抽出したものです。
牛でもすぐに皮膚の老化が始まり、若牛でないと、
コラーゲンが老化して水に溶けなくなり、抽出ができなくなります。

逆にこのコラーゲン分解酵素により、分解できなくなるということを
利用したのが皮革製品です。

女性なら、牛革やカンガルー革の財布やバッグ、コートなどを
お持ちだと思いますが、あれはすべてコラーゲン繊維で出来ています。

皮膚は角質層のある表皮とコラーゲンのある真皮に分かれますが、
アルカリで表皮を溶かして、コラーゲンのある真皮に
クロムなどの金属を吸着させて、微生物によるコラーゲン分解酵素による
分解を防ぐことで、何年も持つ革にすることができます。
(微生物はコラーゲンを分解できなくなるので、腐らなくなります)

真皮などみたことないという方がほとんどだと思いますが、
実は、牛革のコートなどが牛の真皮そのものなのです。

あんまり書きすぎると気持ち悪くて着れないという方も
おられるかもしれませんが、牛の皮膚にはシラミなどの寄生虫が
取り付きやすく、皮に穴を開けていきます。
高級ブランドものを除いて、安い革のものほど、
表面を塗装して、元の皮の状態が見れなくなっています。

良い皮を使ったものは、塗装の必要がないから、毛穴まで
はっきりわかりますので、デザインは別にして、
ノーブランド品では皮革表面の毛穴の見え具合で、
使っている革が良いものかどうかを見分けられるといいます。

shin_chanz at 12:06|PermalinkComments(4)