植物の知識
2007年05月12日
またまたバイオ燃料
バイオ燃料ネタは好きなんです。
石油が安かった90年代頃には無かった新しい産業ですし、
これからどんどん発展していく分野です。
10年前に、誰が砂糖やとうもろこし、じゃがいも、米、麦などから
石油製品を作れるようになると考えていたでしょうか。
石油が今の価格以上になると、食料から石油製品、つまりプラスチックや
産業資材を作った方が安くなるかもしれないという時代が
やってきつつあります。
そうなると、産油国でなくても食料を増産できる国は金持ちになります。
植物は光合成を行い、空気中の炭素を糖に変えて、自分の体や実をつくります。
植物の中で最高の光合成能力を持つ植物はパームやし。
パームやしからはパーム油という植物油が取れますが、
このパーム油を作るマレーシアは大変な好景気となっています。
砂糖やとうもろこし、じゃがいも、米などの澱粉や糖分を
発酵すると出来るのが、バイオエタノールです。
ガソリンに混ぜて使えますが、将来は石油製品の原料としても
使えるようになります。
実際に、バイオディーゼルが大量に生産されることで、
余ってしまったグリセリンは、エピクロルヒドリンというものに
転換されています。
従来は石油から作っていましたが、グリセリンから
作ってもコストは問題ないということで、余剰グリセリン対策に
どんどん工場が建てられています。
エピクロルヒドリンは、合成ゴムやエポキシ樹脂の原料となります。
エポキシ樹脂は従来石油だけで作られていましたが、
いまや植物油を原料にして作れるようになっています。
さて、エタノールになる植物ですが、最近は砂糖やトウモロコシ以外にも
色々使われるようになっています。要は澱粉量が多いものならよいので、
トウモロコシよりソルガム(コウリャン)を使った方が、
安く出来るようです。
ソルガムよりコストが安いのが、スイッチグラスという雑草で、
こちらは肥料も農薬も不要というのが大きなポイントです。
農作物の場合は、連作障害といって、同じ農作物を作り続けると
害虫や植物が作る化学物質が農地にたまって、農作物を
植えれなくなります。
高い単価で売れるものを毎年作れば、金持ちになれそうですが、
そう簡単に同じ種類のものを毎年作れるほど、農業は甘くありません。
(米の場合は、水田により菌や害虫を窒息させたりするので、
連作することが可能となります)
バイオエタノールは、砂糖きびから作るのが最もコストが低いのですが、
日本のような気候だと砂糖きびを育てる地域も限られていますし、
スイッチグラスのような雑草だと国産バイオエタノールの原料にするには
面白いかもしれません。
ただ、懸念材料が無いかというと、実は肥料に使うリン鉱石が
最も早く枯渇する資源だということです。
こちらはあと50年分しかないと言われていて、アメリカなどは
ずいぶん前から自国からの輸出を禁止していますが、
いずれリン問題はもうしばらくしたら騒がれるのではないかと思います。
石油が安かった90年代頃には無かった新しい産業ですし、
これからどんどん発展していく分野です。
10年前に、誰が砂糖やとうもろこし、じゃがいも、米、麦などから
石油製品を作れるようになると考えていたでしょうか。
石油が今の価格以上になると、食料から石油製品、つまりプラスチックや
産業資材を作った方が安くなるかもしれないという時代が
やってきつつあります。
そうなると、産油国でなくても食料を増産できる国は金持ちになります。
植物は光合成を行い、空気中の炭素を糖に変えて、自分の体や実をつくります。
植物の中で最高の光合成能力を持つ植物はパームやし。
パームやしからはパーム油という植物油が取れますが、
このパーム油を作るマレーシアは大変な好景気となっています。
砂糖やとうもろこし、じゃがいも、米などの澱粉や糖分を
発酵すると出来るのが、バイオエタノールです。
ガソリンに混ぜて使えますが、将来は石油製品の原料としても
使えるようになります。
実際に、バイオディーゼルが大量に生産されることで、
余ってしまったグリセリンは、エピクロルヒドリンというものに
転換されています。
従来は石油から作っていましたが、グリセリンから
作ってもコストは問題ないということで、余剰グリセリン対策に
どんどん工場が建てられています。
エピクロルヒドリンは、合成ゴムやエポキシ樹脂の原料となります。
エポキシ樹脂は従来石油だけで作られていましたが、
いまや植物油を原料にして作れるようになっています。
さて、エタノールになる植物ですが、最近は砂糖やトウモロコシ以外にも
色々使われるようになっています。要は澱粉量が多いものならよいので、
トウモロコシよりソルガム(コウリャン)を使った方が、
安く出来るようです。
ソルガムよりコストが安いのが、スイッチグラスという雑草で、
こちらは肥料も農薬も不要というのが大きなポイントです。
農作物の場合は、連作障害といって、同じ農作物を作り続けると
害虫や植物が作る化学物質が農地にたまって、農作物を
植えれなくなります。
高い単価で売れるものを毎年作れば、金持ちになれそうですが、
そう簡単に同じ種類のものを毎年作れるほど、農業は甘くありません。
(米の場合は、水田により菌や害虫を窒息させたりするので、
連作することが可能となります)
バイオエタノールは、砂糖きびから作るのが最もコストが低いのですが、
日本のような気候だと砂糖きびを育てる地域も限られていますし、
スイッチグラスのような雑草だと国産バイオエタノールの原料にするには
面白いかもしれません。
ただ、懸念材料が無いかというと、実は肥料に使うリン鉱石が
最も早く枯渇する資源だということです。
こちらはあと50年分しかないと言われていて、アメリカなどは
ずいぶん前から自国からの輸出を禁止していますが、
いずれリン問題はもうしばらくしたら騒がれるのではないかと思います。
shin_chanz at 00:04|Permalink│Comments(0)│
2007年05月08日
砂糖から合成ポリマーが作れる!
エチレンやプロピレンといった従来石油からしか作れなかった石油ガスが
砂糖やでんぷんからも作れるようになるコア技術の開発に
ようやく目処がついたとの報道がありました。
5つの大学と化学メーカー19社、そして国の研究機関が
合同で開発していたもので、今の穀物価格なら原油が
1バレル45ドル以上で採算にのるというものです。
砂糖やでんぷんを発酵してエタノールを作り、
エタノールを触媒によって、水を抜いてエチレンへ変換します。
ちなみに合成エタノールはエチレンと水を1:1で反応させることで
エタノールができます。今回はこの逆の水を抜く技術開発に
目処が立ったという事です。
現在の石油は65−70ドルで推移しているし、今後も原油価格の
上昇が将来的に続くことが見込まれるため、
砂糖やトウモロコシなどから石油製品を作ったほうが割安になりそうな感じです。
(ただし、穀物の価格は食料として消費するより石油製品の原料にした方が
高く売れるようになるので、食品価格は高くなる一方になりそうです)
ちなみにエチレンやプロピレンというのは、
数々のプラスチックの原料となります。
化粧品の容器でPEはポリエチレンの意味で、エチレンが原料ですし、
PPはポリプロピレンでプロピレンが原料です。
スーパーのレジ袋などもPPなどが多く使われていますね。
化粧品に入っているカルボマーをはじめとした合成ポリマー類や
プロピレングリコールなどの保湿剤などの溶剤類、
ポリオキシエチレングリコールを使用した非イオン性界面活性剤も
ほとんど砂糖から作れるようになります。
不思議な感じがするかもしれませんが、石油から作れるものは、
砂糖から大抵作れますし、近い将来、石油を原料にしているから肌に悪い・・・
などの化粧品の宣伝文句も無意味になるかもしれませんね。
砂糖やでんぷんからも作れるようになるコア技術の開発に
ようやく目処がついたとの報道がありました。
5つの大学と化学メーカー19社、そして国の研究機関が
合同で開発していたもので、今の穀物価格なら原油が
1バレル45ドル以上で採算にのるというものです。
砂糖やでんぷんを発酵してエタノールを作り、
エタノールを触媒によって、水を抜いてエチレンへ変換します。
ちなみに合成エタノールはエチレンと水を1:1で反応させることで
エタノールができます。今回はこの逆の水を抜く技術開発に
目処が立ったという事です。
現在の石油は65−70ドルで推移しているし、今後も原油価格の
上昇が将来的に続くことが見込まれるため、
砂糖やトウモロコシなどから石油製品を作ったほうが割安になりそうな感じです。
(ただし、穀物の価格は食料として消費するより石油製品の原料にした方が
高く売れるようになるので、食品価格は高くなる一方になりそうです)
ちなみにエチレンやプロピレンというのは、
数々のプラスチックの原料となります。
化粧品の容器でPEはポリエチレンの意味で、エチレンが原料ですし、
PPはポリプロピレンでプロピレンが原料です。
スーパーのレジ袋などもPPなどが多く使われていますね。
化粧品に入っているカルボマーをはじめとした合成ポリマー類や
プロピレングリコールなどの保湿剤などの溶剤類、
ポリオキシエチレングリコールを使用した非イオン性界面活性剤も
ほとんど砂糖から作れるようになります。
不思議な感じがするかもしれませんが、石油から作れるものは、
砂糖から大抵作れますし、近い将来、石油を原料にしているから肌に悪い・・・
などの化粧品の宣伝文句も無意味になるかもしれませんね。
shin_chanz at 00:03|Permalink│Comments(2)│
2007年04月18日
アメリカの農業収益
アメリカは石油が少なくなる現状を見つめて、
中東への石油依存を減らす政策を積極的に進めています。
ガソリンの代替として、トウモロコシからのバイオエタノールを、
軽油の代替として、大豆油からの脂肪酸メチルエステルを作るべく、
農産物の燃料化が大規模に進んでいます。
アメリカのトウモウロコシの全生産量の半分が5年以内に
食料ではなく燃料向けとなる予測もあるほどで、
食料の価格が今後どんどん上がる事が予想されます。
トウモロコシを原料にしているのは、コンスターチを原料にしている
ビールが主ですが、ほかにも澱粉を使う食品は影響を受けます。
化粧品では澱粉からビタミンCを発酵して作りますので、
まあ、何らかの影響があるかもしれません。
2006年ではアメリカ農務省の発表で、
1エーカー(63m×63mの面積です)当たりに植えた作物の
収入を発表しています。
米が一番で185ドル、トウモロコシ、大豆で125ドル、
小麦が一番低く50ドルです。
2007年にはトウモロコシが334ドル、米が300ドル、
大豆が200ドル、小麦が100ドルの予想です。
小麦はパンの原料となりますが、かなり生産者にもたらす収入は
かなり増えることが予想されています。
(食料品は流通経路が複雑なので、値上がりがそのまま
パンの価格に跳ね返るわけではありません)
トウモロコシの価格が値上がりしているのは、バイオエタノールの
原料になるので、その影響が大きいのです。
ただし、アメリカは広大な土地なので、日本と違って、収穫後すぐに倉庫に
入れるわけではなく、また、同じ作物を毎年植えると輪作障害が出ますので、
儲かりそうだからといって、トウモロコシばかり植えるわけにはいきません。
大豆は、他の作物と違って、窒素源として空気中の窒素を利用することができ、
手の掛からない作物です。広大な農場で限られた人数で作物を生産するとなると
手のかかるトウモロコシを植える面積というのは、範囲が狭まりますが、
それでも大豆を植える面積は減りそうな感じです。
大豆の生産が減ると、豆腐の値段があがるだけでなく、
油を絞った大豆かすは家畜にとって重要なアミノ酸源となっていますので、
肉の価格も上がります。
また、サラダ油も大豆油の割合が多いので、油の価格も上がってきます。
石油価格が上がっているおかげで、
食料が食料ではなくなってきているのが気になるところです。
ところで、日本の場合、農地を耕すのはその田んぼを持っている百姓が
ほとんどです。
アメリカの場合は、農地を持っている人が必ずしも百姓をしているわけではなく
農業専門会社に農業を任せて、自分たちは都会に住むというケースが
増えてきています。州によっては4割くらいの農民が部分的に土地を貸したり
全部貸したりしているとか。
この場合、農業会社に貸す土地代というのは、一定額ではなく、
収穫できた作物の半分という契約がほとんどです。
収穫は天候や害虫の発生よって大きく左右されますので、
こういう契約ではないと借りる方はやってられないのでしょうね。
子供の頃、NHKで大自然の小さな家という西部開拓時代のドラマを
よく見ていました。苦労して、農場を切り開いたりしていましたが、
今や農業はノウハウを持っている専門業者に任せていれば、
農場主達は遊んで暮らせる時代。
石油の価格上昇は色んなところに波及しています。
中東への石油依存を減らす政策を積極的に進めています。
ガソリンの代替として、トウモロコシからのバイオエタノールを、
軽油の代替として、大豆油からの脂肪酸メチルエステルを作るべく、
農産物の燃料化が大規模に進んでいます。
アメリカのトウモウロコシの全生産量の半分が5年以内に
食料ではなく燃料向けとなる予測もあるほどで、
食料の価格が今後どんどん上がる事が予想されます。
トウモロコシを原料にしているのは、コンスターチを原料にしている
ビールが主ですが、ほかにも澱粉を使う食品は影響を受けます。
化粧品では澱粉からビタミンCを発酵して作りますので、
まあ、何らかの影響があるかもしれません。
2006年ではアメリカ農務省の発表で、
1エーカー(63m×63mの面積です)当たりに植えた作物の
収入を発表しています。
米が一番で185ドル、トウモロコシ、大豆で125ドル、
小麦が一番低く50ドルです。
2007年にはトウモロコシが334ドル、米が300ドル、
大豆が200ドル、小麦が100ドルの予想です。
小麦はパンの原料となりますが、かなり生産者にもたらす収入は
かなり増えることが予想されています。
(食料品は流通経路が複雑なので、値上がりがそのまま
パンの価格に跳ね返るわけではありません)
トウモロコシの価格が値上がりしているのは、バイオエタノールの
原料になるので、その影響が大きいのです。
ただし、アメリカは広大な土地なので、日本と違って、収穫後すぐに倉庫に
入れるわけではなく、また、同じ作物を毎年植えると輪作障害が出ますので、
儲かりそうだからといって、トウモロコシばかり植えるわけにはいきません。
大豆は、他の作物と違って、窒素源として空気中の窒素を利用することができ、
手の掛からない作物です。広大な農場で限られた人数で作物を生産するとなると
手のかかるトウモロコシを植える面積というのは、範囲が狭まりますが、
それでも大豆を植える面積は減りそうな感じです。
大豆の生産が減ると、豆腐の値段があがるだけでなく、
油を絞った大豆かすは家畜にとって重要なアミノ酸源となっていますので、
肉の価格も上がります。
また、サラダ油も大豆油の割合が多いので、油の価格も上がってきます。
石油価格が上がっているおかげで、
食料が食料ではなくなってきているのが気になるところです。
ところで、日本の場合、農地を耕すのはその田んぼを持っている百姓が
ほとんどです。
アメリカの場合は、農地を持っている人が必ずしも百姓をしているわけではなく
農業専門会社に農業を任せて、自分たちは都会に住むというケースが
増えてきています。州によっては4割くらいの農民が部分的に土地を貸したり
全部貸したりしているとか。
この場合、農業会社に貸す土地代というのは、一定額ではなく、
収穫できた作物の半分という契約がほとんどです。
収穫は天候や害虫の発生よって大きく左右されますので、
こういう契約ではないと借りる方はやってられないのでしょうね。
子供の頃、NHKで大自然の小さな家という西部開拓時代のドラマを
よく見ていました。苦労して、農場を切り開いたりしていましたが、
今や農業はノウハウを持っている専門業者に任せていれば、
農場主達は遊んで暮らせる時代。
石油の価格上昇は色んなところに波及しています。
shin_chanz at 00:01|Permalink│Comments(0)│
2007年04月14日
美味しいものはカロリーが高い・・
美味しいものは、カロリーが高いものが多いですよね。
さて、昔学校で習ったことの復習です(笑)
植物は光合成でブドウ糖を作りますが、でんぷんやセルロースを作らずに
砂糖やブドウ糖ばかりため込むと甘い果実となります。
北海道の甜菜やサトウキビは砂糖をやたら貯め込みます。
甜菜に至っては保湿剤のベタインや整腸剤にもなるラフィノースも貯め込みます。
でんぷんにして貯めるものはジャガイモや米などになります。
ブドウ糖からさらに進んで油に変換してしまうものなら、
オリーブやヤシのように油をため込んでいきます。
植物はいくらでも大きくなれるわけではなくて、
限られた収納スペースにどうやってエネルギーを貯めようかと考えて、
工夫を凝らして進化してきたわけです。
セルロースはブドウ糖がくっついたものですが、
人間はブドウ糖に分解できないので、カロリーはほとんどありません。
セルロースを食物繊維とも呼びますが、野菜は食物繊維分が多くて、
カロリーは低いですが、味はあまりなく、何かの調味料をかけて
食べないと美味しくありません。
そして、美味しいものはカロリーが高いです。
そもそも舌の味覚細胞にくっつける成分は小さいものと限られています。
つまり、消化性のよい低分子の成分を美味しく感じてしまう以上、
食べ過ぎて太りやすくなるのは、当たり前のことなんです。
わかっていても食べることを控えるのは、生存本能に逆らうことですし、
なかなかの至難の業ですよね・・(^^;
さて、昔学校で習ったことの復習です(笑)
植物は光合成でブドウ糖を作りますが、でんぷんやセルロースを作らずに
砂糖やブドウ糖ばかりため込むと甘い果実となります。
北海道の甜菜やサトウキビは砂糖をやたら貯め込みます。
甜菜に至っては保湿剤のベタインや整腸剤にもなるラフィノースも貯め込みます。
でんぷんにして貯めるものはジャガイモや米などになります。
ブドウ糖からさらに進んで油に変換してしまうものなら、
オリーブやヤシのように油をため込んでいきます。
植物はいくらでも大きくなれるわけではなくて、
限られた収納スペースにどうやってエネルギーを貯めようかと考えて、
工夫を凝らして進化してきたわけです。
セルロースはブドウ糖がくっついたものですが、
人間はブドウ糖に分解できないので、カロリーはほとんどありません。
セルロースを食物繊維とも呼びますが、野菜は食物繊維分が多くて、
カロリーは低いですが、味はあまりなく、何かの調味料をかけて
食べないと美味しくありません。
そして、美味しいものはカロリーが高いです。
そもそも舌の味覚細胞にくっつける成分は小さいものと限られています。
つまり、消化性のよい低分子の成分を美味しく感じてしまう以上、
食べ過ぎて太りやすくなるのは、当たり前のことなんです。
わかっていても食べることを控えるのは、生存本能に逆らうことですし、
なかなかの至難の業ですよね・・(^^;
shin_chanz at 11:32|Permalink│Comments(0)│
2007年04月13日
バイオ燃料
今石油が高止まりしているおかげで食料もどんどん値上がりしています。
油を燃やして車を走らせる。
昭和初期に資源の乏しい日本でやっていたことが、
今世界各国で行われようとしています。
京都議定書で、砂糖や植物油から作った燃料を燃やして
排出した炭酸ガスはカウントしないということが決まりました。
これっておかしくないですか?
確かに植物油を作るには、二酸化炭素を植物が吸って植物油を作ります。
でも、燃やしてしまうと植物油は元の二酸化炭素になるだけです。
地球温暖化の阻止にはなりません。
なぜなら、地球の二酸化炭素が減った状態というのは、
あくまで二酸化炭素を植物油に変えた状態のときだけです。
つまり、二酸化炭素を減らそうとすると、恐竜が絶滅して
石油の形となって地中に埋まったように、二酸化炭素を
何かの形に変えて保管するしかないのです。
京都議定書の合意というのは、アメリカの繁栄を約束するものでした。
アメリカや中国は二酸化炭素の削減には合意せず、日本とヨーロッパだけが
合意して削減しようと努力しています。
一気に二酸化炭素を減らすことは不可能で、それで出てくる手段というのが、
京都議定書で合意した植物油や砂糖を原料としたバイオ燃料の使用です。
バイオ燃料は環境によさそうな気がしますが、
燃費効率は悪く、値段が高いのがネックです。
しかも京都議定書を守ろうとすると、ガソリンなどに砂糖やとうもろこしから
作ったバイオエタノールを混ぜる必要があって、日本の農地には
そんな膨大な量のエタノールを作る場所はありません。
作物の生産余力があるのは、アメリカとブラジルだけで、
トウモロコシを使って作ったエタノールを近い将来購入する必要あるようです。
ブッシュさんって頭悪そうですけど、銭勘定はしっかりやりはる・・(^^;
したたかなアメリカの戦略には、いつも日本はやられっぱなしですが
いつになったらアメリカを超えられるようになるんでしょうね・・
バイオ燃料は環境に良いからといって補助金をつけるという新聞記事が
ありましたけど、むしろ燃費の悪い車の数を減らすとか
そっちの方の努力をしてほしいです。
油を燃やして車を走らせる。
昭和初期に資源の乏しい日本でやっていたことが、
今世界各国で行われようとしています。
京都議定書で、砂糖や植物油から作った燃料を燃やして
排出した炭酸ガスはカウントしないということが決まりました。
これっておかしくないですか?
確かに植物油を作るには、二酸化炭素を植物が吸って植物油を作ります。
でも、燃やしてしまうと植物油は元の二酸化炭素になるだけです。
地球温暖化の阻止にはなりません。
なぜなら、地球の二酸化炭素が減った状態というのは、
あくまで二酸化炭素を植物油に変えた状態のときだけです。
つまり、二酸化炭素を減らそうとすると、恐竜が絶滅して
石油の形となって地中に埋まったように、二酸化炭素を
何かの形に変えて保管するしかないのです。
京都議定書の合意というのは、アメリカの繁栄を約束するものでした。
アメリカや中国は二酸化炭素の削減には合意せず、日本とヨーロッパだけが
合意して削減しようと努力しています。
一気に二酸化炭素を減らすことは不可能で、それで出てくる手段というのが、
京都議定書で合意した植物油や砂糖を原料としたバイオ燃料の使用です。
バイオ燃料は環境によさそうな気がしますが、
燃費効率は悪く、値段が高いのがネックです。
しかも京都議定書を守ろうとすると、ガソリンなどに砂糖やとうもろこしから
作ったバイオエタノールを混ぜる必要があって、日本の農地には
そんな膨大な量のエタノールを作る場所はありません。
作物の生産余力があるのは、アメリカとブラジルだけで、
トウモロコシを使って作ったエタノールを近い将来購入する必要あるようです。
ブッシュさんって頭悪そうですけど、銭勘定はしっかりやりはる・・(^^;
したたかなアメリカの戦略には、いつも日本はやられっぱなしですが
いつになったらアメリカを超えられるようになるんでしょうね・・
バイオ燃料は環境に良いからといって補助金をつけるという新聞記事が
ありましたけど、むしろ燃費の悪い車の数を減らすとか
そっちの方の努力をしてほしいです。
shin_chanz at 00:01|Permalink│Comments(0)│
2007年01月18日
アメリカの新しい農業
植物を育てるとき、もし、土地を耕さずに種をまくだけで、
肥料も少なめで、農薬もできるだけまかない。
そして、畑は小川や水路から離して、畑と小川の間に土地を耕さず
緩衝地帯を作って、畑からの農薬や肥料が小川や水路に流れ込まないようにする。
環境への配慮を最大限に行う農業がアメリカでは当たり前に行われています。
日本でも有機農法がありますが、畑や田んぼを良く見ればわかるように
土地から流失する肥料はそのまま水路に流れ込んでいきます。
土地代が高いため、ぎりぎりまで畑にして収穫を少しでも増やすように
するためです。
河川や湖に流れ込む栄養素というのは、洗剤のイメージが強いですが、
実際は田畑に撒かれた肥料の流出が多いのが実情です。
栄養素は湖では植物プランクトンを増やし、透明な水を緑色に変えます。
湖の富栄養化を抑えるには、水路に田畑から流出した肥料が流れ込まないように
して、畑のわきをわざと雑草を生茂らせ、栄養素をそこで食い止めるようにします。
また、畑を耕さないというのも環境には重要で、作物によって
できるものと出来ないものがありますが、
畑を耕すと温暖化の原因となるメタンや二酸化炭素の発生につながります。
肥料というのは、色々な種類がありますが、わらなどを肥料として
畑の中に入れると、微生物に分解され、メタンや二酸化炭素となります。
そして耕すことで、この土壌の中に蓄えられたメタンや二酸化炭素が
空気中に放たれ、温暖化に影響を及ぼします。
蛇足ですが、水田というのは、メタンガスの大きな発生源として知られています。
植物は空気中の二酸化炭素を糖に変えて、自分の体を組み立てていきますが、
肥料として干した植物を土地に与えれば、元の二酸化炭素に戻るだけです。
アメリカの農業は大豆やトウモロコシ、小麦を植えますが、
非常にコスト競争が激しいために、できるだけ安く生産するために
土地を耕さない不耕起栽培を行います。
それで大豆を年間700tも作る農場がいくつもあるくらいで、
歴史も5年、10年ではなく20年前から行われています。
ちなみに人間が耕さない土地は誰が耕すかといえば、
土の中の虫が機械の代わりに耕します。
そのため、農薬も抑えることができ、さらにコストが
下がるようになります。
アメリカといえば、大きなトラクターで畑を耕すというイメージがありますが、
遺伝子改良技術によって、害虫に強い大豆やトウモロコシの品種ができ、
はるか昔に行っていたような不耕起栽培で、コストの安い作物を
提供しようとしのぎを削っています。
虫が畑を耕して、膨大な収穫があるのですから、
アメリカの農業には、太刀打ちできないなと感じる今日この頃です・・(^^;;
肥料も少なめで、農薬もできるだけまかない。
そして、畑は小川や水路から離して、畑と小川の間に土地を耕さず
緩衝地帯を作って、畑からの農薬や肥料が小川や水路に流れ込まないようにする。
環境への配慮を最大限に行う農業がアメリカでは当たり前に行われています。
日本でも有機農法がありますが、畑や田んぼを良く見ればわかるように
土地から流失する肥料はそのまま水路に流れ込んでいきます。
土地代が高いため、ぎりぎりまで畑にして収穫を少しでも増やすように
するためです。
河川や湖に流れ込む栄養素というのは、洗剤のイメージが強いですが、
実際は田畑に撒かれた肥料の流出が多いのが実情です。
栄養素は湖では植物プランクトンを増やし、透明な水を緑色に変えます。
湖の富栄養化を抑えるには、水路に田畑から流出した肥料が流れ込まないように
して、畑のわきをわざと雑草を生茂らせ、栄養素をそこで食い止めるようにします。
また、畑を耕さないというのも環境には重要で、作物によって
できるものと出来ないものがありますが、
畑を耕すと温暖化の原因となるメタンや二酸化炭素の発生につながります。
肥料というのは、色々な種類がありますが、わらなどを肥料として
畑の中に入れると、微生物に分解され、メタンや二酸化炭素となります。
そして耕すことで、この土壌の中に蓄えられたメタンや二酸化炭素が
空気中に放たれ、温暖化に影響を及ぼします。
蛇足ですが、水田というのは、メタンガスの大きな発生源として知られています。
植物は空気中の二酸化炭素を糖に変えて、自分の体を組み立てていきますが、
肥料として干した植物を土地に与えれば、元の二酸化炭素に戻るだけです。
アメリカの農業は大豆やトウモロコシ、小麦を植えますが、
非常にコスト競争が激しいために、できるだけ安く生産するために
土地を耕さない不耕起栽培を行います。
それで大豆を年間700tも作る農場がいくつもあるくらいで、
歴史も5年、10年ではなく20年前から行われています。
ちなみに人間が耕さない土地は誰が耕すかといえば、
土の中の虫が機械の代わりに耕します。
そのため、農薬も抑えることができ、さらにコストが
下がるようになります。
アメリカといえば、大きなトラクターで畑を耕すというイメージがありますが、
遺伝子改良技術によって、害虫に強い大豆やトウモロコシの品種ができ、
はるか昔に行っていたような不耕起栽培で、コストの安い作物を
提供しようとしのぎを削っています。
虫が畑を耕して、膨大な収穫があるのですから、
アメリカの農業には、太刀打ちできないなと感じる今日この頃です・・(^^;;
shin_chanz at 23:32|Permalink│Comments(0)│
2006年11月24日
光合成について その2
バイオテクノロジーが急速に進歩しています。
ただ、地球の人口もご存知のとおり急速に増えてきていて、
近い将来食糧が足りなくなる時代がやってくるといわれています。
素人なので、たとえば小麦や稲の澱粉量が今の2倍程度になる
品種を開発できたら、食糧問題は解決するのではと考えてしまいますが、
そういうことは、空想の絵物語らしいです。
遺伝子改良が進んで、豆腐でも遺伝子組み換え大豆は使用していませんとか
表示されているケースが増えていますが、世界で生産される食糧は
遺伝子改良された割合が多くなりつつあります。
遺伝子改良というと、虫の遺伝子を組み込んだ大豆などが有名ですが、
案外地味な改良が多いようです。
基本的に現代の土地の事情では、簡単に作物を植えれる土地には、
すでに作付けされていて、残っている土地はひとくせもふたくせもあるような
土地がほとんどです。
たとえば、水がほとんどない地域や水があっても雑草が生い茂っているような
土地などです。
水が少ない土地には、水の利用率を高めた遺伝子改良が行われ、
雑草が生い茂っている土地には、除草剤耐性を持つ遺伝子改良が行われます。
また、農薬を節約するために害虫耐性のある遺伝子改良も行われます。
肥料を節約する遺伝子改良なども行われたものもあり、
遺伝子改良というと派手なイメージがつきものですが、
実は地味な改良が多く、作物を植えるのに適さない土地を
どう利用していくのかが焦点になっているようです。
また、大豆などでは、保存性が良くなるような油にするのも
重要なようです。
さて、今のところ、光合成の能力を向上させることができたのが、
パーム油ぐらいのようです。
パーム油は熱帯で育つ植物ですが、耕地面積を増やさなくても
新しい品種に植え替えるだけで、収穫量が20%以上向上するという
特徴を持っています。
ただ、残念なことにパームは育つ環境が限られているので、
インドネシアやマレーシアなどでしか育ちません。
やせた土地でも育つ作物といったら、大豆です。
大豆は、窒素肥料をやらなくても空中の窒素を利用できる作物です。
これは大豆の能力ではなく、根に空気中の窒素を肥料として与えることが
できる菌がいるからです。
微生物との共存ですが、この菌は、栄養が多い土地だと他の微生物に
やらてしまうため、痩せた土地の方が大豆がよく育つという
面白い特徴があります。
世界の植物油といえば、大豆油、菜種油、パーム油が代表となりますが、
大豆油が多く生産される理由は、以上のことからお分かりになられましたよね?
ただ、地球の人口もご存知のとおり急速に増えてきていて、
近い将来食糧が足りなくなる時代がやってくるといわれています。
素人なので、たとえば小麦や稲の澱粉量が今の2倍程度になる
品種を開発できたら、食糧問題は解決するのではと考えてしまいますが、
そういうことは、空想の絵物語らしいです。
遺伝子改良が進んで、豆腐でも遺伝子組み換え大豆は使用していませんとか
表示されているケースが増えていますが、世界で生産される食糧は
遺伝子改良された割合が多くなりつつあります。
遺伝子改良というと、虫の遺伝子を組み込んだ大豆などが有名ですが、
案外地味な改良が多いようです。
基本的に現代の土地の事情では、簡単に作物を植えれる土地には、
すでに作付けされていて、残っている土地はひとくせもふたくせもあるような
土地がほとんどです。
たとえば、水がほとんどない地域や水があっても雑草が生い茂っているような
土地などです。
水が少ない土地には、水の利用率を高めた遺伝子改良が行われ、
雑草が生い茂っている土地には、除草剤耐性を持つ遺伝子改良が行われます。
また、農薬を節約するために害虫耐性のある遺伝子改良も行われます。
肥料を節約する遺伝子改良なども行われたものもあり、
遺伝子改良というと派手なイメージがつきものですが、
実は地味な改良が多く、作物を植えるのに適さない土地を
どう利用していくのかが焦点になっているようです。
また、大豆などでは、保存性が良くなるような油にするのも
重要なようです。
さて、今のところ、光合成の能力を向上させることができたのが、
パーム油ぐらいのようです。
パーム油は熱帯で育つ植物ですが、耕地面積を増やさなくても
新しい品種に植え替えるだけで、収穫量が20%以上向上するという
特徴を持っています。
ただ、残念なことにパームは育つ環境が限られているので、
インドネシアやマレーシアなどでしか育ちません。
やせた土地でも育つ作物といったら、大豆です。
大豆は、窒素肥料をやらなくても空中の窒素を利用できる作物です。
これは大豆の能力ではなく、根に空気中の窒素を肥料として与えることが
できる菌がいるからです。
微生物との共存ですが、この菌は、栄養が多い土地だと他の微生物に
やらてしまうため、痩せた土地の方が大豆がよく育つという
面白い特徴があります。
世界の植物油といえば、大豆油、菜種油、パーム油が代表となりますが、
大豆油が多く生産される理由は、以上のことからお分かりになられましたよね?
shin_chanz at 00:05|Permalink│Comments(0)│
2006年11月23日
光合成と太るということ
この世界にはいろいろな種類の植物がありますが、
その中で最も光合成の能力に優れているものは何だと思いますか?
ハロウィンに使われる大きなかぼちゃでしょうか、
それとも大きなスイカでしょうか。
実は光合成の能力は、野菜の大きさには関係ありません。
ほとんど毎日重い野菜を買われているかと思いますが、
たとえば1kgのキャベツであっても900gは水分で
水を買っているようなものです。
光合成は、二酸化炭素と水から紫外線を使って
ブドウ糖などの糖を作る反応です。
そして糖がいくつも連なってポリマー構造となり、
植物を支えるセルロースなどができあがります。
童話で「お菓子で出来た家」がありますが、
木の家というのは、人間にセルロースを分解する酵素があれば
砂糖より甘いブドウ糖の塊に変身します。
セルロースは食べれませんが、身近なでんぷんも
糖が連なったポリマー構造で、糖を貯めこむのに都合がよい形です。
種にでんぷんが含まれる場合は、発芽するときにでんぷんを
分解してエネルギーにしていきます。
われわれの主食である米や小麦などは、主にでんぷんを
貯め込むタイプの植物です。
それではでんぷんを貯める植物が最も光合成に長けているのでしょうか?
実は、でんぷんよりさらに貯蔵するのに適しているのが油です。
人間にしても他の動物にしても、植物にしても
エネルギーは、炭素を酸化したときにでるエネルギーを
使って生命を維持しています。
炭素は酸化されて、二酸化炭素になります。
人間が呼吸で酸素を取り入れて、二酸化炭素を吐き出している
ということは、ご存知だと思いますが、
これはまさに炭素を酸化してエネルギーを取り出している証拠です。
油がどうして、でんぷんに比べて炭素を貯蔵するのに
適しているのかと言うと、糖は多くの酸素が分子内にくっついているのに
対して、油は酸素割合が少ないという点です。
つまり、炭素は酸化される割合が多いほど、エネルギーが多く発生するので、
酸素の割合が少ない油の方が、貯蔵に適しています。
植物は糖から油を合成する酵素を使って、油を貯め込んでいきますが、
その油を貯めこむ能力に優れているものが、最も光合成能力を
持っていることになります。
植物油というと、菜の花の菜種油、大豆の大豆油、オリーブのオリーブ油
パーム油、やし油など色々ありますが、最も油を作る能力を持っているのが
パーム油を作るパームやしとなります。
種に油を貯めこむ植物は、発芽するときに油を糖に戻すことで
貯めこんだエネルギーを効率よく取り出していきます。
光合成で得たエネルギーをいかにコンパクトに種子へ納めるか
植物が出した結論が、糖からさらに酸素をとって
油へ変えて貯蔵するということです。
ところで、ダイエットで砂糖やでんぷんなどの炭水化物より
油の方が太るというのが、常識ですが、なぜかわかりましたか?
上記の理由から、油の方が1分子中の炭素の割合が多い分、
エネルギーを多く取り出せることができるためです。
エネルギーをすべて運動で使えば、太りませんが、
余ったエネルギーは糖や脂肪に変えて貯めるように出来ています。
当然、エネルギーが多く出る脂肪を取ったほうが
太りやすくなるわけです。
その中で最も光合成の能力に優れているものは何だと思いますか?
ハロウィンに使われる大きなかぼちゃでしょうか、
それとも大きなスイカでしょうか。
実は光合成の能力は、野菜の大きさには関係ありません。
ほとんど毎日重い野菜を買われているかと思いますが、
たとえば1kgのキャベツであっても900gは水分で
水を買っているようなものです。
光合成は、二酸化炭素と水から紫外線を使って
ブドウ糖などの糖を作る反応です。
そして糖がいくつも連なってポリマー構造となり、
植物を支えるセルロースなどができあがります。
童話で「お菓子で出来た家」がありますが、
木の家というのは、人間にセルロースを分解する酵素があれば
砂糖より甘いブドウ糖の塊に変身します。
セルロースは食べれませんが、身近なでんぷんも
糖が連なったポリマー構造で、糖を貯めこむのに都合がよい形です。
種にでんぷんが含まれる場合は、発芽するときにでんぷんを
分解してエネルギーにしていきます。
われわれの主食である米や小麦などは、主にでんぷんを
貯め込むタイプの植物です。
それではでんぷんを貯める植物が最も光合成に長けているのでしょうか?
実は、でんぷんよりさらに貯蔵するのに適しているのが油です。
人間にしても他の動物にしても、植物にしても
エネルギーは、炭素を酸化したときにでるエネルギーを
使って生命を維持しています。
炭素は酸化されて、二酸化炭素になります。
人間が呼吸で酸素を取り入れて、二酸化炭素を吐き出している
ということは、ご存知だと思いますが、
これはまさに炭素を酸化してエネルギーを取り出している証拠です。
油がどうして、でんぷんに比べて炭素を貯蔵するのに
適しているのかと言うと、糖は多くの酸素が分子内にくっついているのに
対して、油は酸素割合が少ないという点です。
つまり、炭素は酸化される割合が多いほど、エネルギーが多く発生するので、
酸素の割合が少ない油の方が、貯蔵に適しています。
植物は糖から油を合成する酵素を使って、油を貯め込んでいきますが、
その油を貯めこむ能力に優れているものが、最も光合成能力を
持っていることになります。
植物油というと、菜の花の菜種油、大豆の大豆油、オリーブのオリーブ油
パーム油、やし油など色々ありますが、最も油を作る能力を持っているのが
パーム油を作るパームやしとなります。
種に油を貯めこむ植物は、発芽するときに油を糖に戻すことで
貯めこんだエネルギーを効率よく取り出していきます。
光合成で得たエネルギーをいかにコンパクトに種子へ納めるか
植物が出した結論が、糖からさらに酸素をとって
油へ変えて貯蔵するということです。
ところで、ダイエットで砂糖やでんぷんなどの炭水化物より
油の方が太るというのが、常識ですが、なぜかわかりましたか?
上記の理由から、油の方が1分子中の炭素の割合が多い分、
エネルギーを多く取り出せることができるためです。
エネルギーをすべて運動で使えば、太りませんが、
余ったエネルギーは糖や脂肪に変えて貯めるように出来ています。
当然、エネルギーが多く出る脂肪を取ったほうが
太りやすくなるわけです。
shin_chanz at 00:01|Permalink│Comments(0)│