ニキビ

2009年10月14日

ニキビ治療薬の副作用

日本でもようやく新しいニキビの治療薬が昨年出ました。
レチノイン酸系のもので、もともとアメリカではかなり前から使われていたのですが、日本では厚労省の許可が下りずに使われていませんでした。

ニキビ治療は、欧米の患者の方が深刻な病状となるため、治療薬も欧米が進んでいます。

皮膚科の一部ではピーリング剤を使っての治療が行われていますが、あくまで一部でとどまっています。

内服薬も抗生物質での治療や漢方薬がメインとなり、アメリカのようなレチノイン酸の内服はありません。

ちなみに大きなニキビが無数に出来て、皮膚が硬くなっているような重症のニキビになると、外用薬では治療効果が弱く、内服薬での治療も必要となります。

この際、欧米で使用されるのが、ビタミンA酸(アキュテイン)で催奇性の副作用があるため、投薬後しばらくの間は妊娠しないように努めなければならないなどのデメリットがありました。

ただ、この薬は、そのデメリットを越えても重症ニキビに対して一定の効果があるため、今なお使われていたのですが、ここにきてこのアキュテインの製造元であるロッシュが撤退を決めたようです。

1982年に発売され、30年に渡って使用されてきた薬ですが、1300万人が使用して、5000件の副作用が報告されています。

重大な副作用は、腸障害でこれによって3300万ドルもの損害賠償が発生しています。

7年前に特許切れによる安いジェネリック製品がいくつも登場し、販売競争が激しくなったため、撤退を決めたようですが、問題は、この副作用がジェネリック医薬品にも引き継がれていること。

有効成分自体の副作用のため、ジェネリック薬を売る限り、ロッシュが応じたのと同じ損害賠償をジェネリック薬の製造業者は行って行く必要がありますが、アメリカではアキュテインに対する論争が盛んに行われています。

日本では、一部の美容皮膚科医が個人輸入を行って、自費治療を行っていますが、副作用が出たときの補償はどうなるのでしょうか。

通常、製造メーカーがかけているPL保険の場合、自国内でないと保険がおりないため、医院のPL保険で対応できればよいのですが。

shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(0)

2007年11月21日

ニキビの新しい治療薬

来年、ようやく新しい治療薬が登場します。

皮膚科で処方されるため、受診が必要となりますが、そこそこ期待できる薬です。

欧米では20年くらい前から導入が進んでいますが、
日本ではなかった部類の薬です。

いわゆるビタミンA系の薬品で、アダパレンといわれるものです。

これでようやく欧米とのニキビ治療に追いつけるというもの。

アダパレンの特徴は二つあって、一つにはコメドを作らせない
予防的なもの。

もう一つは、ニキビの炎症をくい止めるというもの。

アダパレンは、皮脂を作る細胞に働きかけ、皮脂腺が大きくなるのを防ぎ、
皮脂を作る細胞の増殖を抑えます。

皮脂を作らなくなるので、皮脂による毛穴の炎症が起きにくくなったり
コメドのように皮脂が溜まるということも少なくなります。

ただし、皮脂の量が少なくなるので、乾燥肌になりやすくなりますが、
ただ、目立つ大きなニキビが出来にくくなるので、メリットは大きいと思えます。

10年くらい前から一部の皮膚科で個人輸入されて
高価に処方されていましたが、保健薬となるため、安く使うことができます。

ニキビは炎症がひどくなるとケロイドになりやすくなります。

これで完全に治るわけではありませんが、少なくとも今よりニキビ治療は
前進するはずですので、ニキビで困っている方は利用したい選択肢だと思います。






shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(5)

2007年06月04日

ケミカルピーリング剤の種類2

ケミカルピーリングに使われる酸の種類と細胞を賦活させる
能力をまとめました。

酸の濃度が高いほど、pHが低いほど強くなります。
ただし、細胞の賦活力が高いと刺激も強くなります。

また、酸の種類によっても同じ濃度で同じpHであっても
その効果は変わってきます。

ちなみに皮膚科で行うケミカルピーリングはpHは2くらいで
ピーリング終了後、決められた時間内に酸の中和処理を行います。

肌に浸透した酸をきっちり中和しないと肌の表面は中和処理されても
浸透した酸がピーリングを続行していると、刺激やトラブルの原因に
なりかねません。

困ったことにケミカルピーリングの酸濃度は高いほど効果は強いのですが、
その分副作用も大きくなるので、高濃度の酸で大きな効果を
最初から求めるべきではないと思います。

ちなみに酢酸やクエン酸では、皮膚の剥がれ方が汚くなります。
単に細胞を賦活すればよいというわけではなく、
綺麗なはがれ方をしないと美容上問題となります。

そういう意味でケミカルピーリングに使われる酸は、
限られてしまうのです。

日本にはまだ入ってきていませんが、
海外では、肌への浸透を抑えた高分子系のピーリング剤もあります。

欧米人では高濃度のピーリングには平気でも、
日本人はトラブルが出やすいので、高濃度ピーリングには注意が必要です。

ちなみにお酢はpH2〜3くらいの酢酸5%水溶液です。

温めた米酢に10分程度足をつける水虫の民間治療もありますが、
あの療法を行うと汚い足を、赤ちゃんのような綺麗な足に再生させることが
できるようです。そういう意味では、ケミカルピーリングの歴史も
日本にはある程度あったのかもしれませんね(笑)



ピーリング剤の酸

shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(0)

2007年06月03日

ケミカルピーリング剤の種類1

ケミカルピーリングとは、溜まった角質を薬剤で剥がすこと。

加齢により、角質は剥がれにくくなり、乾燥肌になることがあります。
高齢者は特にそうなるのですが、保湿成分を失った角質が肌にあると
上層部の角質が乾燥して硬くなり、ヒビ割れることがあります。

下層の角質の保湿成分が上層まで移行すれば、
よいのですがなかなかそうはいきません。

そこで、溜まった角質をはがすために高齢者向けの化粧品には、
角質をはがす作用のある尿素を配合したりすることがあります。

また、ニキビの場合も角質が溜まることにより引き起こされる症状の1つです。

要は毛穴の出口の角質が溜まることで、毛穴に栓をして、
中から出てくるはずの皮脂が出なくなることで、コメドが発生するわけです。

そのため、このコメド対策には、角質を剥がれやすくするための
硫黄などが使われていますが、問題は刺激が強くて、あとニオイもあること。

硫黄温泉などは、非常に強い臭いがしますが、同じような成分を
肌に塗るため、塗りすぎると硫黄の臭いを肌から発散する羽目になります。

そこで、臭いのないピーリング剤が求められるのですが、
そこで出てくるのが、αヒドロキシ酸というものです。

乳酸、グリコール酸、酢酸、クエン酸、グリセリン酸、酒石酸、リンゴ酸
などが相当します。

サリチル酸も使われることがありますが、こちらはβヒドロキシ酸となります。

αヒドロキシ酸も分子が小さいほど、浸透性は高まるため、
一般にニキビ治療などに使われるのは、乳酸、グリコール酸となります。
また、一部、サリチル酸を使う場合もあります。




shin_chanz at 09:02|PermalinkComments(3)

2007年05月31日

ニキビの治療法 ケミカルピーリング

コメドの治療法で、最近、皮膚科にも取り入れつつあるのが
ケミカルピーリングです。

以前はエステサロンでケミカルピーリングが実施されていましたが、
余りにも失敗が多くて国民生活センターに駆け込む人が少なくありませんでした。
それから指導もあって、エステサロンでは、高濃度でのケミカルピーリングは
実施されません。

ただし、皮膚科でも腕がものを言います。
皮膚科にとってケミカルピーリングは新たな分野です。
ガイドラインもありますが、単に薬剤を塗って放置して、
さらに中和剤を塗って終わりではありません。

肌質によっては、何日も肌が腫れ上がって人前に出れないこともしばしばです。
個人差で片付けられるものではなく、皮膚科医の観察力がものをいいます。
つまり、この肌にどれくらいの薬剤を塗れば、どうなっていくかということです。
困ったことに経験が浅い施術者だと、これがよくわかっておらず、
かなり訴訟沙汰になっています。
ガイドブック通りにできるなら、皮膚科医なんか要らないだろうに。

また、残念なことに皮膚科でケミカルピーリングを行うといっても
非常に高い値段で行うところがほとんどです。

ピーリングには、主にグリコール酸や乳酸、サリチル酸が使われます。

一般的にはグリコール酸を水に溶かしたものを使います。
濃度が高いほど効果がありますが、これはpHによって変わります。
pHが中性になればなるほど、効果は落ちます。

化粧品では高濃度配合を売り物にするために、
pHを高くすることで安全にグリコール酸を配合します。
(ただし、ピーリング効果はほとんどありません)

サリチル酸は日本人に合わないとされていましたが、
マクロゴールを基材とする軟膏にして、最近は使われるようになりました。
マクロゴールピーリングとも呼ばれます。

ちなみにマクロゴールとはポリエチレングリコールのことです。
化粧品にもPEG−40などと表示されていますが、
あれは高濃度だと軟膏状となるため、医薬品の基材に使われることが多いです。

PEGやサリチル酸なんて、せいぜい1kgで1000円もしないものなのに
医者が売ると恐ろしい高い値段がつくのは何ででしょう(笑)

shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(0)

2007年05月29日

ニキビ治療とホルモン剤

ニキビ治療のうち、コメドが出来にくくする治療法の中で、
女性のみに行える治療法があります。

メサルモンF(発売中止)や経口避妊薬(低用量ピル)を使用するホルモン療法です。

抗男性ホルモン効果のある女性ホルモンを増やして、
皮脂の分泌を抑えたりするので、顎など男性ホルモンの影響を
受けやすい部位のニキビに対処できます。

女性でも男性ホルモンは微量に分泌されているものですが、
ストレスを受けたとき、月経不順のときには、
男性ホルモン量が多くなることがわかっています。

ただ、ホルモン療法は気をつけないと、全身に効果を及ぼすものです。

閉経後の女性のためにホルモン補充療法(HRT)を行うクリニックもありますが、
本場のアメリカでは乳がんが急増して、ホルモン補充療法は
下火になりつつあります。

低容量ピルは高容量ピルと違って、ホルモン量が半分程度のため、
肝機能障害や心臓系への影響は落ちているといえど、
全身の細胞に影響を与えることは否めません。

胸が大きくなるという副作用もありますが、体重も増えるので、
ダイエットに熱心な方には不向きでしょう。
むくみなどの症状も現れますので、ニキビ治療目的のためとしても
得られる効果より副作用の方が大きいような気がします。

ちなみに高容量や中容量ピルだと、ニキビが出来やすくなるので、
低容量ピルを飲んだからといって、ニキビの悩みから開放されるわけではありません。
うまく飲む量をコントロールする必要があるからです。

shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(2)

2007年05月27日

コメドの治療法 硫黄ローション

皮膚科でのコメド(白いニキビ)の治療法の一般的なものは、
ピーリング療法です。

昔からあるもので、粉が沈殿した液体の上澄みを使う、硫黄カンフルローションです。この硫黄は角質を溶かす効果を持っています。
コメドは皮脂の出口がなくなって、皮脂が溜まっている状態ですが、
硫黄でコメドの角質を溶かして穴をあけて、中に詰まった皮脂を流れやすくします。

角質を剥がれやすくするということは、炎症を起こしたり、
皮膚の乾燥化を進めます。

作用がある分、コメド部分のみに使わないといけません。
正常部位に使うと、乾燥したりして、肌が硬くなることもあります。

ちなみに硫黄はかなり還元性が強い物質です。

化粧品の成分には色々抗酸化物質がありますが、硫黄系のものは、
その中でもかなり上位に位置します。

抗酸化剤は、酸化した成分を還元すると自らは酸化して効果がなくなります。
生薬の成分にしても、ビタミンCやビタミンEもそうなのですが、
この酸化した抗酸化剤を再び甦らせることができるのが、
硫黄系の抗酸化剤の特徴です。

ただし、あまにも抗酸化力が強いので、皮膚には刺激となることも多いです。

硫黄ローションは、抗酸化力も兼ね備えていますが、
残念なことに毎日のスキンケアに取り入れられるほど、
作用は温和なものではありません。

あくまで、コメドが出来ている部分のケアのみに用いる薬剤です。
また、予防的な効果は弱く、出来たコメドに対応するものとなります。


shin_chanz at 12:06|PermalinkComments(2)

2007年05月26日

ニキビとニキビのような皮膚病

顔にぶつぶつができた場合、ニキビや吹き出物と一言で片付けてしまいがちです。

ほとんどの場合は尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)ですが、
ぶつぶつができる病気は他には以下のものがあります。

・新生児ざ瘡
・乳幼児ざ瘡
・男性ホルモン性ざ瘡
・内服剤によるざ瘡
(ステロイド、経口避妊薬、抗結核剤、抗てんかん剤、ビタミンB12、抗生物質)
・外用剤によるざ瘡
(油性ざ瘡、タールざ瘡、ステロイドざ瘡)
・ストレスなどの心因性因子によるざ瘡
・感染によるざ瘡
(化膿球菌、グラム陰性菌、カンジタ、マラセチア、毛包虫)
・壊死性ざ瘡
・酒さ性ざ瘡
・老人性面皰
・夏季ざ瘡

うちの子供は生後1ヶ月の新生児ですが、やはりぶつぶつが出来ています。
母親から引き継いだ男性ホルモンにより、皮脂がよく出てくるようになり、
そこへニキビ菌が繁殖して、ニキビとなります。

治療薬も成人のニキビと変わらないアクアチムクリーム(抗生物質)を
使用しています。

抗生物質はニキビ治療薬として処方されることも多いですが、
色々な種類のものがあります。他の病気の治療薬として処方された
抗生物質によりニキビができる場合があります。

また、ビタミンB12もビタミンB剤にたいてい入っているものですが、
ニキビを早くやっつけようとして、過ぎた量を服用すると
余計ニキビを悪化させる可能性があります。



shin_chanz at 16:04|PermalinkComments(4)

2007年02月14日

ニキビを悪化させるポルフィリン

ポルフィリンを利用したニキビ治療があると紹介しました。

このポルフィリンですが、何も体内で作られるだけでなく、
ニキビ菌(アクネ菌)も作ります。

つまり、ニキビ菌がポルフィリンをせっせと作り、
皮膚上に放出されたポルフィリンは、光にあたると酸素ラジカルを発生され
皮脂などを酸化していくわけです。

ゆえに皮膚上のポルフィリンを減らすには、洗顔で除去したり
ニキビ菌も洗い流す必要があります。

抗生物質でもある程度ニキビ菌を減らすことは可能ですが、
ゼロにはなりません。

一時的にゼロになっても、すぐに菌は何十万、何百万まで
増殖します。

むしろニキビ菌を極端に減らす環境というのは、
ほかの常在菌も減らしてしまいますので、
風で飛んできた悪い菌が顔についたとき、
戦ってくれる常在菌がいないと、それこそ問題になります。

たとえば酸性水や酸化水などで常在菌を減らす民間療法もありますが、
常在菌の勢力が弱まり、顔に変なカビが生えても困りますので、
あまり熱心に酸性水を使うのもどうかなと思いますよ。

ところで、やっかいなポルフィリンですが、この仲間に
葉緑素(クロロフィル)があります。

葉緑素は光を吸収して、二酸化炭素から糖を作りますが、
このポルフィリンという光を吸収する仕組みをうまく利用しているわけです。

shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(11)

2007年02月12日

後戻り出来ないニキビ肌の治療

さて、ポルフィリン症の原因となるアミノレブリン酸ですが、
これを病気の治療に利用しようという動きがあります。

ここで、ポルフィリンが400nmの可視光線に当たると、活性化(励起)され
この状態で酸素と反応すると、強力な酸素ラジカルに変化させます。

この酸素ラジカルは細胞の重要な器官を傷つけることで、
細胞死を引き起こし、さらにこれが続くと顔に瘢痕が残るようになります。

このポルフィリンをどう利用するのか?

たとえば癌など特定の細胞がこのポルフィリンを蓄積することが
わかっています。
そこれで、ある程度蓄積させたところで、光を当てると
ボルフィリンが酸素ラジカルを発生させ、癌細胞を殺すという治療法です。

もっと身近なのがニキビの治療です。

皮脂腺の皮脂を作る細胞もこのポルフィリンを取り込みやすいという
特徴を持っています。

つまり、アミノレブリン酸を飲んで、体内にポルフィリンができ、
皮脂腺に取り込まれた頃合を見計らって、顔に光を当てるというものです。

そうすると皮脂を作る細胞は死に絶え、皮脂の量がかなり減ります。

言うことを聞かない細胞は殺してしまえというやり方は、
化粧品の緩やかに働きかけるスキンケアとは全く逆の発想ですが、
皮脂が多い人にとってはそれなりに効果がでる治療法でもあります。

ただし、皮脂を作る細胞を殺すので、将来乾燥肌で悩む可能性は
高くなりますし、こういった不可逆的なニキビ治療に疑問を感じる方は
多いと思うのですけどね。

まあ、毛を作る細胞を殺す脱毛と同じレベルとしか医者は考えていないのかな・・。

shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(0)