2008年08月

2008年08月08日

タンパク質とポリフェノール

ポリフェノールというのは、今では一般的になって、だれでも知っている単語となりました。
テレビの健康番組の影響と思いますが、周知させるというのはすごいですね。

ポリフェノールは植物が作る抗酸化物質で、様々な種類があります。

このポリフェノールの特徴は単なる抗酸化物質ではなく、タンパク質にも影響すること。
人間の体内で何らかの形で働いているタンパク質の活動を阻害したり、促進させたりします。

まるで、環境ホルモンのような働きをしますが、このタンパク質への作用解明は
大変なお金になるということで、各企業・大学研究機関がその解明に取り組んでいます。

たとえば、その一例がカテキンを高濃度に含んだお茶でしょうか。
特定健康保険食品ということで、売られていますが、
これもポリフェノールとタンパク質との相互作用を解明して作られた商品です。

化粧品もポリフェノールのタンパク質との相互作用を利用しています。
美白剤がその最たる例ですが、ポリフェノールが生体のタンパク質の活動を
邪魔することで、美白効果を発揮します。

異常に活動しているたんぱく質を正常なレベルにまで、戻すので問題ないように
思えますが、環境ホルモンを研究している学者から見れば、
ポリフェノールを危険な存在と考える人もいるとか。

ポリフェノールは電子の受け渡しをする成分のため、
他の成分と違い、かなり生体への影響を与える成分でもあります。

shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(0) 化粧品 

2008年08月06日

酵素あれこれ その2

化粧品にも酵素を配合することがあります。

あまり見かけませんが、女性なら一度は使ったことがあるかも。

それは酵素入り洗顔料です。

パパイアから抽出したタンパク質分解酵素を含んだもので、
古い角質の除去に効果があるとされています。

実際のところは、それほど効果があるかはむずかしいかなと思っています。

理由は、洗顔の時間は短いので、酵素が角質を分解するのに
必要な時間を得るのには難しいと思うからです。

洗濯洗剤にも酵素入りが入っていますが、やはり酵素が効くには
時間が必要のようで、とくに油を分解する酵素に至っては、
洗濯が終わって、干している間に油を分解して、
次回の洗濯で落ちやすくするというような機構となっています。

ただ、化粧品では、酵素入りのものはあまりメジャーではありませんが、
お料理には良く使います。

たとえば、酢豚をするときに生のパイナップルを肉を柔らかくするために
使うというのは、有名なことではないでしょうか。
(缶詰のパイナップルの場合は、酵素が死んでいるので、肉を柔らかくはしません)

また、果実入りのゼリーを作るときにもこの酵素対策は必要となります。

ゼリーはゼラチンというコラーゲン分解物を使用して作ることが多いと思いますが、
果実入りゼリーを作るときに、酵素を殺しておかないと、
タンパク質分解酵素がゼラチンを分解して、ゼリーを固めることができません。

パパイヤやパイナップル、イチジク、キウイフルーツなど、
タンパク質分解酵素を含むフルーツを使用する場合は加熱して
タンパク分解酵素を殺してから使う必要があります。

酵素洗顔料を水溶液にして、それをゼラチンで作ったゼリーの上に入れたら、
ゼリーの分解度によって、酵素が本当に生きたまま入っているかどうか
確認できるのではないかと思っていたりします。

やったことはないので、どうなるかわかりませんが、
うまくいければ生のフルーツ果汁と酵素洗顔料での酵素力の比較ができると思います。

shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(0) 化粧品 

2008年08月04日

酵素あれこれ

人間の体にはたくさんの種類の酵素があり、とくに重要な酵素の働きが
阻害されると、日常生活すら難しくなります。

井戸水や鉱物から出てくる重金属類は、昔から人間を困らせていましたが、
それは人間のもつ重要な酵素の働きをストップさせてしまうからです。

植物にも様々な酵素を持ち、そのいくつかは人間も引き継いでいます。

たとえば、メラニンを作るチロシナーゼという酵素は
アミノ酸からメラニンを作りますが、植物もこの酵素を持ち、
メラニンを作ることができます。

有名なのは、マッシュルームやジャガイモの褐変現象でしょうか。

それぞれを包丁で切断すると、チロシナーゼが
アミノ酸をメラニンへと変化させ、切断面が茶色に変色します。

酵素はアミノ酸がいくつもつながったタンパク質ですが、
作物を収穫されても酵素は生き続け、何かの刺激などで酵素が働き始めます。

たとえば、小麦粉は、小麦を粉にしたため、酵素も死んだように
思えますが、実際は生きていて、小麦に水を加えて練るだけでも
酵素が小麦粉に含まれる油分を分解したり、デンプンを分解して糖にしたりします。

糖がつながってデンプンになると甘みを感じませんが、
元の糖に戻ると甘みがでるようになります。

そのため、パンの発酵においては、酵素の働きをうまく利用することで、
デンプンを分解して甘みのあるパンを作ることも可能となります。

shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(2) 化粧品 

2008年08月01日

100%発症するシミ

肝班は圧倒的に女性で発症するシミですが、
女性、男性関係なく発症するシミもあります。

それが老人性色素班というもので、60歳代になると男女関係無く
100%の確立で発症するとされています。

大きいもので10円玉くらいの大きさ、小さいもので雀斑くらいの大きさとなります。

顔だけでなく、日の当たるところなら、手の甲、腕など、どこでも発症します。

このシミは肝班と違って、紫外線の長年の蓄積によって起こるシミであるため、
単にメラニンが増えているだけではなく、表皮にも老化による異常が行っているのが、特徴です。

表皮が肥厚したりの異常が発生していたり、メラニンを作る細胞の数も増えています。
(肝班では、メラニンを作る細胞の数は増えず、生産量がアップしているだけ)

また、メラニンは通常メラニンを作る細胞から、表皮の細胞に受け渡されると
表皮の細胞内で、消化されていきます。

この老人性色素班に至っては、本来表皮の上層部ではあまりないはずの
メラニンがたくさん沈着しており、かなり美白剤が効きにくいシミの1つです。

肝班と同様に紫外線によって、増悪するのですが、細胞自体がおかしくなっているので、紫外線にあたらずともメラニンを作るように表皮の細胞が命令を出し続けているという特徴もあります。

また、シミのなかでも色が濃いものは、皮膚がんの前段階やほかの病気の可能性もあります。
レーザーで治療すれば、シミは薄くなりますが、レーザー治療の前に
皮膚科専門医での診察が推奨されるシミでもあります。
(皮膚ガンの診察は、美容外科医より皮膚科医の方がより正確にできるため)

shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(0) 美白