2009年11月
2009年11月06日
抗菌性のあるアルコール その2
エタノールはごく短時間でも殺菌剤として作用します。
そのため、注射前の皮膚消毒にも使えますが、ヘキサンジオールやペンチレングリコールといった多価アルコールはそこまでの強い殺菌作用はありません。
あくまで緩慢に減らして行くという程度です。
また、ヘキサンジオールは、細菌には結構効くのですが、カビや酵母類に対してはちょっと弱くなります。
すべての菌に同じように効くわけではありませんので、使用には注意が必要です。
ただ、面白いのはエタノールは弱アルカリ側になると殺菌効果が落ちるのに対して、ヘキサンジオールは逆に増加したりと変わった特徴があります。
同じように抗菌性を持っていても使用するpHでその効果は変化しますので、注意が必要です。
一般的には、弱酸性側で効果が強くなるものがほとんどです。
とくにイオン性のものは、その傾向が強くなります。
シャンプーの保存料に使われる安息香酸ナトリウムも酸性が強ければ強いほど効果を増す抗菌剤です。
これは酸性が強くなると、イオンとならないためで、イオン化の割合が低いほど細菌に対する抗菌力のあるタイプが増えて、抗菌効力が増していきます。
ちなみにエタノールの殺菌力は、濃度によっても変化します。
エタノール100%が良いかというとそうではなく水で薄めて70%くらいがちょうど良いとされています。
長らく理由は不明だったのですが、この70%くらいに薄めた方がエタノール分子が細菌に取り付く数が増えて、殺菌力が上がることがわかりました。
エタノール100%の方がエタノールしか存在しないのだから一番細菌に対する接触数が増えると思われがちですが、そうではありません。
意外とエタノールだけだと分子の配列に無駄が生じて細菌に対して接触する数が減るのです。
そして水を30%混ぜると、ちょうどエタノールと水の分子が規則正しく配列し、細菌に対して効率よく接触するようになり、抗菌性を高められるのです。
そのため、注射前の皮膚消毒にも使えますが、ヘキサンジオールやペンチレングリコールといった多価アルコールはそこまでの強い殺菌作用はありません。
あくまで緩慢に減らして行くという程度です。
また、ヘキサンジオールは、細菌には結構効くのですが、カビや酵母類に対してはちょっと弱くなります。
すべての菌に同じように効くわけではありませんので、使用には注意が必要です。
ただ、面白いのはエタノールは弱アルカリ側になると殺菌効果が落ちるのに対して、ヘキサンジオールは逆に増加したりと変わった特徴があります。
同じように抗菌性を持っていても使用するpHでその効果は変化しますので、注意が必要です。
一般的には、弱酸性側で効果が強くなるものがほとんどです。
とくにイオン性のものは、その傾向が強くなります。
シャンプーの保存料に使われる安息香酸ナトリウムも酸性が強ければ強いほど効果を増す抗菌剤です。
これは酸性が強くなると、イオンとならないためで、イオン化の割合が低いほど細菌に対する抗菌力のあるタイプが増えて、抗菌効力が増していきます。
ちなみにエタノールの殺菌力は、濃度によっても変化します。
エタノール100%が良いかというとそうではなく水で薄めて70%くらいがちょうど良いとされています。
長らく理由は不明だったのですが、この70%くらいに薄めた方がエタノール分子が細菌に取り付く数が増えて、殺菌力が上がることがわかりました。
エタノール100%の方がエタノールしか存在しないのだから一番細菌に対する接触数が増えると思われがちですが、そうではありません。
意外とエタノールだけだと分子の配列に無駄が生じて細菌に対して接触する数が減るのです。
そして水を30%混ぜると、ちょうどエタノールと水の分子が規則正しく配列し、細菌に対して効率よく接触するようになり、抗菌性を高められるのです。
2009年11月04日
抗菌効果のあるアルコール類
昔はBG(ブチレングリコール)しかありませんでしたが、今では抗菌性を持つ、いろいろなアルコール類があります。
防腐剤無添加という市場はかなり大きいので、そこを狙う原料メーカーが増えてきたということでしょうか。
アルコール系で多いのが、ヘキサンジオール。
水によく溶け油にも若干溶けるアルコールです。
エタノールのようなアルコールというより、グリセリンに近い多価アルコールの分類に入るものです。
分子内に水酸基が二つあり、1つのエタノールより刺激性は低く、揮発性も低いのが特徴です。
抗菌性のあるアルコールは水酸基が二つまでというのが特徴です。
水酸基というのは、水をひきつける部分のことで、これが多いと蒸発しにくくなります。
グリセリンはこれが3つもあり、かつ分子が小さいため、保湿性が高くなります。
BGやヘキサンジオールは水酸基が二つです。
BGとヘキサンジオールの違いは、ヘキサンジオールの方が油性が高くなっていること。
これが抗菌性に大きく影響します。
ヘキサンジオールでは2%の配合で済むものが、BGなら30%という具合です。
ペンチレングリコールというのもよく使われる抗菌アルコールです。
こちらはヘキサンジオールより油性が低いため、その分抗菌性を持たせようとすると数倍多めに配合しないといけません。だいたい5%ぐらいでしょうか。
逆にヘキサンジオールより油性が高いカプリリルグリコールになると0.5%の配合量でも抗菌性を示します。
エタノールは水酸基が一つで、すぐに蒸発し、保湿性はありませんが、優れた殺菌力があります。
ただ、エタノールよりさらに小さいメタノールにはあまり殺菌効果は期待できません。
エタノールより分子が少しだけ大きいイソプロピルアルコールはエタノールより殺菌力が高くなります。
防腐剤無添加という市場はかなり大きいので、そこを狙う原料メーカーが増えてきたということでしょうか。
アルコール系で多いのが、ヘキサンジオール。
水によく溶け油にも若干溶けるアルコールです。
エタノールのようなアルコールというより、グリセリンに近い多価アルコールの分類に入るものです。
分子内に水酸基が二つあり、1つのエタノールより刺激性は低く、揮発性も低いのが特徴です。
抗菌性のあるアルコールは水酸基が二つまでというのが特徴です。
水酸基というのは、水をひきつける部分のことで、これが多いと蒸発しにくくなります。
グリセリンはこれが3つもあり、かつ分子が小さいため、保湿性が高くなります。
BGやヘキサンジオールは水酸基が二つです。
BGとヘキサンジオールの違いは、ヘキサンジオールの方が油性が高くなっていること。
これが抗菌性に大きく影響します。
ヘキサンジオールでは2%の配合で済むものが、BGなら30%という具合です。
ペンチレングリコールというのもよく使われる抗菌アルコールです。
こちらはヘキサンジオールより油性が低いため、その分抗菌性を持たせようとすると数倍多めに配合しないといけません。だいたい5%ぐらいでしょうか。
逆にヘキサンジオールより油性が高いカプリリルグリコールになると0.5%の配合量でも抗菌性を示します。
エタノールは水酸基が一つで、すぐに蒸発し、保湿性はありませんが、優れた殺菌力があります。
ただ、エタノールよりさらに小さいメタノールにはあまり殺菌効果は期待できません。
エタノールより分子が少しだけ大きいイソプロピルアルコールはエタノールより殺菌力が高くなります。
2009年11月02日
睫毛の育毛剤・・
最近知ったんですが、実はあったんですね。
アメリカのFDAが5ヶ月前に医薬品扱いの睫毛の育毛剤を認可したようです。
もともと緑内障の治療薬として開発された点眼剤が日本や欧米で
睫毛が伸びるという副作用が報告され、商品化されたとか。
(日本ではビマトプロスト点眼液(緑内障治療薬)として、4年前から処方されており、睫毛の多毛現象が副作用で報告されていたようです。)
さて、睫毛の育毛剤はlatisseといい、アラガン社から発売されています。
このlatisseですが、最終的な狙いは、頭髪向けを狙っているようです。
睫毛の育毛剤なら、正直、女性しか興味は無いと思います。
しかし、頭髪向けとなると、大きな市場がありますからね。
ミノキシジルという有名な育毛剤、リアップという名称で販売されていますが、こちらはプロスタグランジンE2という成分の産出を促進して、各種細胞の増殖を促し、育毛効果を上げます。
latisseは、プロスタグランジンF2αと同じ働きをする成分を主剤にしたもので、ミノキシジルとはまた違うルートで育毛に働きかけると考えられています。
ちなみにlatisseの主成分は緑内障の治療薬として強調されていますが、畜産業界では分娩剤や発情剤として使用されているものと同じ成分となります。
プロスタグランジンF2αが発情しづらい鈍感な雌を発情させて、雄を受け入れるようにするとか・・・(^^;;
まあ、発情は家畜での話しなので、睫毛美容液を使っても「発情して困る」ということにはならないでしょうが・・。
同じ薬品でも細胞によって受け止め方が違うというのは、面白いですね(笑)
アメリカのFDAが5ヶ月前に医薬品扱いの睫毛の育毛剤を認可したようです。
もともと緑内障の治療薬として開発された点眼剤が日本や欧米で
睫毛が伸びるという副作用が報告され、商品化されたとか。
(日本ではビマトプロスト点眼液(緑内障治療薬)として、4年前から処方されており、睫毛の多毛現象が副作用で報告されていたようです。)
さて、睫毛の育毛剤はlatisseといい、アラガン社から発売されています。
このlatisseですが、最終的な狙いは、頭髪向けを狙っているようです。
睫毛の育毛剤なら、正直、女性しか興味は無いと思います。
しかし、頭髪向けとなると、大きな市場がありますからね。
ミノキシジルという有名な育毛剤、リアップという名称で販売されていますが、こちらはプロスタグランジンE2という成分の産出を促進して、各種細胞の増殖を促し、育毛効果を上げます。
latisseは、プロスタグランジンF2αと同じ働きをする成分を主剤にしたもので、ミノキシジルとはまた違うルートで育毛に働きかけると考えられています。
ちなみにlatisseの主成分は緑内障の治療薬として強調されていますが、畜産業界では分娩剤や発情剤として使用されているものと同じ成分となります。
プロスタグランジンF2αが発情しづらい鈍感な雌を発情させて、雄を受け入れるようにするとか・・・(^^;;
まあ、発情は家畜での話しなので、睫毛美容液を使っても「発情して困る」ということにはならないでしょうが・・。
同じ薬品でも細胞によって受け止め方が違うというのは、面白いですね(笑)