みかんを食べ過ぎると・・・トランス脂肪酸

2006年12月06日

無理なダイエットはハゲのもと・・

食べ物が美味しい季節となっていて、ついあれこれと食べ過ぎる方も
多いかと思います。

それで、急なダイエットを考えられる方もおられるかもしれません。

ここで問題です
体重50キロの女性の方が一日必要なカロリーを1500キロカロリーと
仮定すると、24時間絶食すれば、脂肪は何グラム減るでしょうか?

1.すべて脂肪でまかない167gの脂肪が減る。

2.脂肪は必要カロリーの半分の88gで残りはグリコーゲンでまかなう

3.脂肪は必要カロリーの80%の133gで残りはアミノ酸でまかなう。

ちなみに脂肪は1g=9キロカロリーなので、
1500キロカロリーだと1500÷9=167gに相当します。

なお、脳は脂肪を燃やすことはできず、ブドウ糖かケトンしか
エネルギー源にはなりません。




人間の主要なカロリーは、炭水化物で摂るのが最もよいとされています。

たとえば、肌によいからといって、アミノ酸主体の高たんぱく料理で
脂肪と糖を減らせば、なんとなくダイエットと美容に
よいような気がするかもしれません。

しかしながら、脳は重さは大してないのにかなりのカロリーを
消費する器官です。しかも、ブドウ糖かケトンしかエネルギーとして
使えません。

高たんぱく料理で炭水化物が少ないと、どうなるのか。

アミノ酸からブドウ糖を作る反応が肝臓で行われます。
糖新生というもので、これが肝臓に負担をかけますので、
一見ダイエットと美容を両立させるように見えるたんぱく質主体の
エネルギー摂取は健康を徐々に害していきます。

さて、問題の回答ですが、3となります。
脂肪として133g、そしてアミノ酸を65g消費して、
エネルギーを作り出します。

ブドウ糖が連なったグリコーゲンも肝臓などに蓄えられていますが、
こちらは一時的なときにさっと対応するためのものです。
長期的な飢餓になると、アミノ酸と脂肪がエネルギー元となっていきます。

アミノ酸は、主に筋肉組織のアミノ酸が分解されていきます。
人間には、髪の毛や皮膚、爪など、アミノ酸を大量に必要としている箇所が
ありますので、そちらにまわされたり、ブドウ糖になったりします。

ダイエットで炭水化物や脂肪を極端に抑えて、タンパク質をとっても
アミノ酸は大量に分解され、エネルギー源として利用されます。
つまり、体は「美容」より「生きること」を選択します。

たとえダイエットで肌や髪用としてアミノ酸を十分に摂ったつもりでも
肌や髪には回らずブドウ糖になっていきますので、
肌はがさがさになり、爪は変形し、髪の毛は抜け
ところどころハゲてきます。

無理なダイエットはハゲの原因といわれますが、
これでご理解いただけましたよね?

shin_chanz at 00:01│Comments(6) 栄養 

この記事へのコメント

1. Posted by こなまず   2006年12月06日 03:17
なるほど・・・。いつも勉強になります!
ところで、ナチュラルハイジーンという健康法がありますよね? おおざっぱに言えば、食事の7,8割は野菜と果物、木の実にしましょう、炭水化物は少しで充分、たんぱく質も極力、植物性のものからとりましょうというものです。(記憶違い、説明不足はご容赦を!)
この方法をゆるやかに2ヶ月ほど実行していたら、2キロほどするっと落ちました。いまのところ、特に不具合はでてないようですが、美容面も考慮にいれると、やはりたんぱく質は牛乳や卵からもとるようにしたほうがいいのでしょうか。
自分の肌を実験台にする勇気はないので(笑)、アドバイスしていただけると助かります!
2. Posted by りー   2006年12月06日 22:07
しんちゃんさんのお話は勉強になる反面、読んでいて怖いです。(笑)

お肌ボロボロに髪が抜けるのは困ります〜〜

ダイエットも女性の永遠のテーマですが(なにしろ
ネタがなくなったらダイエットの話題を出せば雑誌が売れるとか言われるみたいで)
私もご多分に漏れず、です。

でも健康な体があってこそなのですよね。 
その上でラクして痩せる方法はないかしら〜
などと甘い考えもあったりして。;;

寒い季節になると腹八分というのが難しいです。
(オナカ一杯にすると温かくなるのでつい)
3. Posted by D-PiPi   2006年12月07日 22:39
朝食を抜く子供たちが増えて、朝ボケ〜っとしてるの納得します。
エネルギー制限で痩せますが、たんぱく質、糖質、脂肪のバランスが大切なことわかってもらえるのは大変です(^^;
健康あってこそ美ですね!
4. Posted by しんちゃん   2006年12月09日 13:55
こなまずさん、こんにちは

基本的に野菜や果実中心だとカロリーは
炭水化物中心になるので、
そんなに悪いものではありません。

また、必須アミノ酸は動物では作れないので、
結局、植物から食べることになりますが、
これも植物の種類を増やすことで対応可能です。

ただ、牛乳は悪くないですよ。
セラミドや細胞を増やす成長因子も含まれて
いますので、植物由来のタンパク源には
ないものがあります。
5. Posted by しんちゃん   2006年12月09日 14:06
りーさん、こんにちは

体は、どんな食べ物を食べようが、
そこからブドウ糖やら必要な栄養素を
作ろうとします。

そうしないと偏食する人間は、
栄養が偏るので、体がおかしくなります。

ただ、栄養をあまり作らせるばかりだと
だんだん肝臓に負担をかけるので、
髪の毛や肌に影響が出てきます。

そもそも人間の体はあまったエネルギーを
効率よく貯め、必要なときに取り出すことで、
氷河期を生き残りましたから、
なかなか理屈はわかっていても難しいです(笑)

6. Posted by しんちゃん   2006年12月09日 14:19
D-PiPiさん、こんにちは

結局、ぎりぎりまで寝るので、
余裕がなく、朝食が食べれないんですよね。

また、子供は好きなものしか食べないので
余計栄養のバランスを崩してしまう。

少人数の家庭だと、何品も増やそうとすると
食材が余るし、かといって少量だけ買うと
高くつくし、一日に30品目とればいいのは
わかるけど難しい面もありますね・・(^^;;

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