2007年07月14日
水と油と水蒸気爆発
グリセリンを作る装置というのは、どのくらいの大きさか
ご存知でしょうか?
通常の大きさで4、5階建てのマンションぐらいの高さがあります。
その塔に油と水蒸気を入れると、グリセリンと脂肪酸に分かれて出てきます。
植物油や牛脂を分解して、脂肪酸とグリセリンに分けるのですが、
油を分解させるのに必要なのは水です。
水といえば、肌には優しいというイメージがほとんどだと思いますが、
条件によっては、油を攻撃して分解するような強い反応性を持つことも
あります。
他にも常温で化粧品に使われる成分を攻撃することもあります。
ビタミンC誘導体は、水に攻撃されて、ビタミンCになりますし、
コラーゲンは分解してアミノ酸になります。
ヒアルロン酸も分解されていきますし、天然素材の大部分は
水に攻撃されることで、小さな単位に分解されていきます。
この場合は、水というより、水がイオン化してできる水酸化物イオンが
各成分を攻撃していきます。
ところで、てんぷら火災の場合、火がついたてんぷら油に水をかけると
通常、消えるどころか火柱を上げて大爆発を起こすことがほとんどです。
天井が低いと、あっという間に火が天井に燃え広がります。
油が燃えるのは、引火点という火がつく温度にまで上昇したため。
それでは水を入れたら、油が冷却され、引火点を下回り、
火がつかなくなるのではと考えるのですが、実際は鎮火どころか大爆発。
部屋にガラス戸があれば、ガラスが粉々に飛び散ることもあります。
グリセリンを作るには、工業的には高温の蒸気を油に吹き込むことで、
油と反応させています。油と水が反応してもグリセリンと脂肪酸になるわけで、
しかも水はこの反応のときに吸収されて、どちらかというと
体積が増えるのではなく、体積が減る反応です。
しかし、現実は天ぷら火災に水を注ぐと、まるでガソリンを
ぶっ掛けたように、火は勢いよく燃え広がります。
なぜでしょうか?
そういえば、油が燃えると嫌なニオイがしますよね。
これは油が酸化したときに出来るニオイ物質が大量に発生している証拠。
このニオイ物資は、アルデヒドというもので、
油の酸化の項で勉強していただきましたが、変なニオイだし
皮膚内には入るとコラーゲンを変性したりとやっかいなもの。
このやっかいものが水と出会うと、水はあっけなく水素に分解されます。
水は水素と酸素が化合してできたものですが、
つまり、元の水素にもどされてしまいます。
そして、水素は非常に良く燃える気体。
天ぷら火災になぜ水をかけると火は余計燃え広がるかわかりましたか?
水をかけたつもりが、実は火の燃料となる水素を補給していることなんです。
これでは火は消えるどころか、新たに補給された燃料で、必然と爆発するのです。
まあ、たいした知識ではありませんが、火災を消すのに必ずしも水が
最適だとは限らないということは、覚えておいてくださいね。
ご存知でしょうか?
通常の大きさで4、5階建てのマンションぐらいの高さがあります。
その塔に油と水蒸気を入れると、グリセリンと脂肪酸に分かれて出てきます。
植物油や牛脂を分解して、脂肪酸とグリセリンに分けるのですが、
油を分解させるのに必要なのは水です。
水といえば、肌には優しいというイメージがほとんどだと思いますが、
条件によっては、油を攻撃して分解するような強い反応性を持つことも
あります。
他にも常温で化粧品に使われる成分を攻撃することもあります。
ビタミンC誘導体は、水に攻撃されて、ビタミンCになりますし、
コラーゲンは分解してアミノ酸になります。
ヒアルロン酸も分解されていきますし、天然素材の大部分は
水に攻撃されることで、小さな単位に分解されていきます。
この場合は、水というより、水がイオン化してできる水酸化物イオンが
各成分を攻撃していきます。
ところで、てんぷら火災の場合、火がついたてんぷら油に水をかけると
通常、消えるどころか火柱を上げて大爆発を起こすことがほとんどです。
天井が低いと、あっという間に火が天井に燃え広がります。
油が燃えるのは、引火点という火がつく温度にまで上昇したため。
それでは水を入れたら、油が冷却され、引火点を下回り、
火がつかなくなるのではと考えるのですが、実際は鎮火どころか大爆発。
部屋にガラス戸があれば、ガラスが粉々に飛び散ることもあります。
グリセリンを作るには、工業的には高温の蒸気を油に吹き込むことで、
油と反応させています。油と水が反応してもグリセリンと脂肪酸になるわけで、
しかも水はこの反応のときに吸収されて、どちらかというと
体積が増えるのではなく、体積が減る反応です。
しかし、現実は天ぷら火災に水を注ぐと、まるでガソリンを
ぶっ掛けたように、火は勢いよく燃え広がります。
なぜでしょうか?
そういえば、油が燃えると嫌なニオイがしますよね。
これは油が酸化したときに出来るニオイ物質が大量に発生している証拠。
このニオイ物資は、アルデヒドというもので、
油の酸化の項で勉強していただきましたが、変なニオイだし
皮膚内には入るとコラーゲンを変性したりとやっかいなもの。
このやっかいものが水と出会うと、水はあっけなく水素に分解されます。
水は水素と酸素が化合してできたものですが、
つまり、元の水素にもどされてしまいます。
そして、水素は非常に良く燃える気体。
天ぷら火災になぜ水をかけると火は余計燃え広がるかわかりましたか?
水をかけたつもりが、実は火の燃料となる水素を補給していることなんです。
これでは火は消えるどころか、新たに補給された燃料で、必然と爆発するのです。
まあ、たいした知識ではありませんが、火災を消すのに必ずしも水が
最適だとは限らないということは、覚えておいてくださいね。
shin_chanz at 00:09│Comments(0)│
│化学の基礎