生体リズム光を利用するもの

2008年09月02日

生体リズム その2

気分が肌の状態に影響を与えるとわかったのは、90年代の研究からだったと思います。

気分が高揚していると肌の状態もよいのですが、沈みがちなときは、肌の状態も悪くなることもあります。

気分は外部環境によっても変わり、晴れの日や雨の日、気圧が低いときや高いときにも影響されることがありますが、日照時間も気分へ影響を及ぼすことがあります。

とくに影響が大きいのは、秋から冬にかけて日照時間が短くなっていくときで、
気分が不良となり、睡眠時間が長くなる人の割合が増えていくようです。

また、動物ではこの日照時間は生殖に影響を及ぼすことがあります。
とくに季節性の繁殖を示す動物は明らかに日照時間の影響を受けます。
日照時間が変化すると、生殖機能が高まっていくからです。

人間についても極端な日照時間の変化は生殖機能に影響を及ぼし、
フィンランドでの研究では、暗黒夜が続くと妊娠率が最も低く、
白夜の頃が妊娠率が高くなるという報告があります。

また、思春期の初潮の到来についても季節差があって、
日照時間が長い夏場に多いという報告もあります。

夜勤作業は、昼夜が逆転して結構大変なのですが、夜勤作業の際に
強い照明を用いると、生活リズムが夜勤作業に修正されて、
昼間に帰ってもよく眠れるという報告があります。

季節性のうつ病というものがあって、秋から冬にかけてうつ病になり、
春から夏にかけて正常に戻るというものです。

ストレスに敏感な人が、日照時間が短くなっていくことにストレスを感じ
うつ病にかかるとされています。

この場合の治療は、朝に2時間ほど、強力な光を浴びることで、
うつ状態が改善されるというもの。

痴呆老人の夜間徘徊もリズムが狂っていくことが原因の一つと考えられていますが、
朝に2時間強力な光を浴びることで、日中の昼寝が減り、夜の睡眠が改善され、
さらには夜間徘徊も見られなくなっていくようです。

どちらかというと光治療は、しみなどを消す美容療法への応用が有名だと思いますが、睡眠障害の治療にも大きく役立っています。

shin_chanz at 00:01│Comments(0) 病気 

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