MMUの開発を行いました その1生体の防御機構

2008年10月12日

MMUの開発を行いました その2

以前にいくつかのメーカーのMMUの電子顕微鏡写真を見ていただきました。

ただ、大手のMMUの写真と他のメーカーのMMUの見比べると、
大変興味深い点に気づかれるかと思います。

天然を謳い文句にしているメーカーのものをいくつも集めたつもりですが、大手のMMUと粒子の極端な違いがないのです。

天然鉱物を切り出して、ファンデーションを作るなら、粒子の大きさなど、結構ばらつきがあるはず。それがなぜか、大きな粒子と小さな粒子に分かれていて、
大きな粒子は、大きさにばらつきがありますが、小さな粒子は、どれもだいたい0.0002〜0.0003ミリくらいの均等な大きさ。

この大きさには意味があり、光を最大限に跳ね返し、ファンデーションに色を付ける顔料としては最も効果的なサイズ。

粒子の形も揃っていて、大きさも10万分の1〜1万分の1ミリ単位で制御され、これはまるで・・・・(^^;;

まあ、天然ミネラルを1万分の1ミリ単位で削って、大きさも均一にする工作機械を使用していると言われたら、返す言葉もありませんが、現実的には、重金属の少ない精製ミネラルを使用しているということでしょう。

電子顕微鏡写真というのは、結構、色々なことがわかります(笑)

さて、酸化チタン自体の主な用途は顔料で、ペンキやインキ、紙などに使われています。
それも化粧品に使われるルチル型がよく使用され、ペンキやインキに使われる酸化チタンですら、活性酸素を対策を行っているコーティングタイプを使用しています。

これは、酸化チタンの分散をよくさせるという意味合いも強いですが、日光に当たって、活性酸素が出てしまうと、漂白剤のような働きとなり、他の色を退色させる原因にもなるからです。もちろん酸化チタン自体も無傷なままではなく、白から黒ずんでいきます。

日本では、町に張っているポスターや折込チラシですら、コーティングタイプの酸化チタンを使用しているのに・・。

まあ、たとえルチル型を使用していても日光を直接顔を当てるよりはマシなので、アメリカではルチル型を使っていれば、大丈夫、大丈夫という感じなんでしょうか。
日本企業が重箱の隅をつつくような細かいところに執着しすぎというだけなら、よいのですが。

ただ、自然派化粧品というのは、安全性に少しでも疑念がある成分は使わないというのが、誕生のきっかけだと思いますので、どうもピュア酸化チタンの使用には釈然としないものがあります。

ちなみにピュア酸化チタンを使用しているかどうかは、全成分表示をみればわかります。酸化チタンや酸化亜鉛をコーティングしている場合は、そのコーティング剤が表示されるからです。コーティング剤を使用すると、肌に触れるのは、中身の酸化チタンではなく、外側のコーティング剤の方なので、その化粧品で肌にアレルギーを起こすかどうか判断するには、コーティング剤の成分が表示が必要となります。
(化粧品全成分表示制度の基本です)

肌に安全なコーティング剤というのは、決まっていて、シリコーンオイルやステアリン酸Alなどの金属石鹸、アルミナや水酸化Al、シリカなどのミネラル系コーティング剤くらいしかありません。

酸化チタンをコーティングすることで、肺に入っても、ピュア酸化チタンは炎症を起こすが、コーティングタイプは炎症を起こさないなどの報告もあり、肌に塗っても間違って吸い込んでも安全性が確実に高くなっています。

shin_chanz at 00:01│Comments(6) ミネラルファンデーション(MMU) 

この記事へのコメント

1. Posted by xx   2008年10月17日 15:05
ピュア酸化チタンを使用しているかどうかは、全成分表示をみればわかります。酸化チタンや酸化亜鉛をコーティングしている場合は、そのコーティング剤が表示されるから。

この表記は間違ってるかと思います。
キャリーオーバー分は表示の義務はないかと思います。

※酸化チタンの表面処理は触媒活性を抑える為のあたりまえの技術です。

いわゆる水酸化Alや二酸化ケイ素は、酸化チタンを安定に保つ為のキャリーオーバー成分に該当する。

なので、一概に全成分を見て、コーティングされてるか、されていないかは分からないかと思います。

2. Posted by しんちゃん   2008年10月17日 20:49
xxさん、こんにちは

確かにシリコーンをはじめとするコーティング剤の量が微量の場合は、キャリーオーバーとみなされ、全成分表示の義務もなくなります。

ただ、他のアイテムなら酸化チタンの配合量が少なく、コーティング剤の割合も重量比で見るとかなり少なくなりますが、MMUの場合は、酸化チタンの配合量が多いので、重量比でみるとコーティング剤の割合は高くなります。無視できるかどうか、議論の余地があるかと。

また、最近の酸化チタンはどうでしょうか。触媒活性を抑えるためかなりコーティング剤の配合量が多く、キャリーオーバーとするには難しく、「表示成分」として原料屋から案内されているケースがほとんではないでしょうか?
たいていの日本の化粧品メーカーでは、コーティング剤を表示しています。

旧化粧品原料における酸化チタンの純度あたりにボーダーラインがあるのかもしれませんが、酸化チタンのコーティング剤(最もよく使われるシリコーンや水酸化Al、二酸化珪素)を一概にキャリーオーバーとしてしまうのも難しいかと。
3. Posted by xx   2008年10月19日 20:55
表示するか、しないかは化粧品会社の判断によるものですし、それを一概に批判するのもどうかと思います。

私が言いたかったのは、
「ピュア酸化チタンを使用しているかどうかは、全成分表示をみればわかります」と断言し、消費者に誤解を与え、ピュア酸化チタンの不安だけを煽り、購買につなげるということのが問題だと思います。

塩化ビスマスも人によってはアレルギーやかゆみの原因にもなる成分です。

御社の製品は何度も購入していましたが、ミネラルファンデーションに対する説明や、販売方法ははっきり言って疑問です。
4. Posted by しんちゃん   2008年10月20日 21:41
XXさん、こんにちは

基本的に酸化チタンにある一定量のコーティング剤が含まれていれば、コーティング剤を表示する義務がルール化されています。これに相当する場合、化粧品会社が判断する自由はありません。問題は、そのルールに抵触しない量だと、本当に表示なくてよいのかどうかということ。現実的には、たとえ、微量であってもコーティング剤の表示を義務と考えるメーカーは多いでしょうし、見解が分かれるところです。

なお、キャリーオーバー成分とするには、キャリーオーバー成分が、それ自体の効果を発揮しないということが前提です。酸化チタンをコーティングするということは、たとえばシリカというガラス玉の中に酸化チタンが入っているような状態。酸化チタンの安定を保つ成分として行政に理解されても、ガラスの部分がガラスとしての効果が発揮できないことも納得してもらう必要があります。その説明がうまく出来なければ、キャリーオーバー成分にはなりません。

しかも、原料メーカーは、ファンデーションに使用する顔料サイズの大きな粒子に少量コーティングしても、その酸化チタンのコーティング剤は、キャリーオーバーではなく、表示成分として案内してくるので、原料メーカーは当てにはなりません。
私が聞いたところでは、少なくとも首都圏の役所の見解では、微量であっても酸化チタンのコーティング剤がキャリーオーバー成分とは、はっきりとは言いません。

この辺りを説明してくれる第三者的な機関がないか考えています。化粧品工業連合会が良いと思いますが、一般からの相談先が今のところ見つかっていません。

なお、頭が痛いのは、どの成分も一長一短があること。自然派メーカーの中には、マイカを問題視するメーカーもありますし、どういう成分を選択しようが成分批判は尽きません。
5. Posted by かな   2010年10月07日 21:11
5 こんばんは。今日こちらのブログにきました。大変難しいですがいろいろ勉強にさせてもらっています。開発されたMMUは購入出来ますか?成分やお値段も知りたいです。よろしくお願いします。
6. Posted by しんちゃん   2010年10月09日 21:27
かなさん、こんにちは

MMUはトゥヴェールで購入可能です。
成分はミネラル中心でコーティングを行い活性酸素対策も行っています。
11gで2100円となります。

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
MMUの開発を行いました その1生体の防御機構