MMUの吸引と酸化亜鉛 その1MMUの開発を行いました その1

2008年10月09日

MMUの吸引と酸化亜鉛 その2

MMUには、オキシ塩化ビスマス、タルク、マイカなどが主に使われますが、いずれも20ミクロン以上の巨大な粒子です。基本的には、健康であるなら、肺に入りません。

酸化鉄、酸化チタンにしても、電子顕微鏡で見ると、いくつもの粒子が集まって、大きな粒子となっていました。

当初は、MMUの吸引を懸念していましたが、ナノ粒子を使っていない限り、肺には入ることが無いかと思います。

なお、酸化亜鉛による金属ヒューム熱が起こる職業というのは、造船所が典型例で、
亜鉛精錬、亜鉛メッキ作業、亜鉛メッキされた金属の溶接、切断作業があります。

酸化亜鉛を吸っても安全な量というのは、空気1m3当たり、0.005gとなり、微粒子酸化亜鉛を吸うときにのみ金属ヒューム熱が発生します。

発症は、急性型で暴露4〜8時間で、口の中が乾いたり、口の中で金属味が突然出現し、その後悪寒、発熱、筋肉痛、頭痛、倦怠感などが出現します。
これらの症状は24時間〜36時間後に自然と消滅します。
数日も暴露すると、体は耐性をもってきます。
月曜日に発熱することが多いことから、月曜熱とも呼ばれます。
参考文献:臨床医からみた産業中毒例、亜鉛ヒューム熱、産業医学ジャーナル、12、4、35−38、1989

ちなみに酸化鉄や酸化チタンなどは、金属ヒューム熱の原因にはなりません。
化粧品に使われる原料では、酸化亜鉛のみが金属ヒューム熱の原因となります。

また、酸化亜鉛の金属ヒューム熱は、体はすぐに耐性を持つという特徴があり、
何日も酸化亜鉛の微粉末を吸っても、金属ヒューム熱の症状がでるのは、初日程度となります。

なお、よほど吸い込まない限り、MMUの酸化亜鉛で、金属ヒューム熱を発症することはないでしょう。

shin_chanz at 00:01│Comments(3) ミネラルファンデーション(MMU) 

この記事へのコメント

1. Posted by kaori   2010年09月29日 13:39
こんにちは。いつも楽しみに読んでいます。

MMUに含まれる酸化鉄って、どのくらいの大きさの粒子なのでしょう?
吸い込んでも安全性に問題はないのでしょうか?
2. Posted by しんちゃん   2010年09月29日 21:36
kaoriさん、こんにちは

酸化鉄は0.1〜0.5ミクロンぐらいでしょう。

かなり大きな粒子です。吸い込んでも問題ありません。
もともと様々な食品に鉄分として含まれている成分です。
3. Posted by kaori   2010年10月23日 15:57
お礼がすごく遅れてしまい申し訳ありません。
(PCが壊れておりました;)

酸化鉄は問題ないんですね。
酸化チタンについてはWHOに発がん性の可能性があると
分類されたようなので、慎重になってしまいます。
でも、酸化鉄は大丈夫そうなので安心しました。

ご回答ありがとうございます!

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