ワセリン基剤の違いによる浸透性

2009年03月06日

ワセリン その2

ワセリンは、石油を溶剤に溶かして、冷却したあと、出てきた結晶を分別して作ります。

その際、結晶に不純物が付着したりしますので、それを取り除く技術が求められます。

不純物といってもワセリンと似たような性質を持つものもあって、完全に取り去るというのは、難しいです。

そのため、ワセリンを日光に当てて何日も放置すると、ワセリンが黄色に着色することもあります。
ワセリン自体は、紫外線を吸収する性質はなく、また黄色くなることもないので、ワセリン以外の不純物の存在を示しています。

このワセリンの高度精製に挑戦した企業があります。
皮膚科では無くてはならない素材にまで成長したワセリンですが、微量不純物を除去したサンホワイトの出現により、パッチテストの基材にまで使用されるようになりました。

つまり、通常パッチテストというのは、アレルギー性の不純物が存在するかどうかを確認するために行われ、パッチテストの基材がもしアレルギー反応を起こすようなら、全く意味はありません。

しかもパッチテストの対象となる方々は一般の方に比べて肌が弱い層となります。

かぶれ易い人にも安心して使える素材でないとパッチテストはできませんが、その基剤に採用されているのがサンホワイトとなります。

同じワセリンでも若干サンホワイトの方が使用感もよく、安全性は格段に上なので、サンホワイトは化粧品原料としても利用されています。

アトピーの方で低コストで安全なものを使わないといけないとか、そういう方々にはサンホワイトを試される価値は十分にあります。

ただし、店頭ではほとんど販売されていませんので、通販等で入手する必要があります。

shin_chanz at 00:01│Comments(3) 化粧品原料 

この記事へのコメント

1. Posted by うに   2009年03月06日 21:24
こんにちは、いつも大変参考になります。
ワセリンですが、顔に塗った後、紫外線に当たるのは、よくないのでしょうか?
つや肌に見えるので、よくファンデの上にうっすら
重ねるのですが。。。
2. Posted by しんちゃん   2009年03月06日 22:19
うにさん、こんにちは

ワセリンを使われても問題ありません。
素肌の上からでも使えるものですので、ファンデの上からなら全く問題ないとお考えください。
3. Posted by うに   2009年03月08日 14:05
ほっとしました、ワセリンは本当にいろいろ使える
素材ですよね。
ありがとうございました。

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