ワセリン その2基剤の違いによる浸透性 その2

2009年03月09日

基剤の違いによる浸透性

ジェネリック医薬品は、テレビで宣伝されるようになり、かなり一般的になっています。

しかしながら、臨床の現場においては、先発薬と後発薬では差があると感じる医師も少なくありません。

有効成分の配合量は同じでも後発薬は効き目が悪いのでないか・・・と思うようです。

有効成分を効率よく効かせるには、それなりの技術が必要です。

後発薬には、その技術が劣る場合があり、そういったことが足かせになっているようです。

ちなみに医薬品の場合において、たとえば皮膚に使用する薬で、ローションとジェル、クリーム、軟膏とあった場合、どれが一番薬を浸透させるかご存知でしょうか?

同じ濃度の有効成分であっても基本的に剤形が変わると効き目も変わってきます。

ステロイドが発明されたときに、このことはすぐに見いだされました。
ステロイドの強さは、ステロイドだけでなく、ステロイドを溶かしている基剤によってもその効力が変わってしまうと。

そのため、薬を評価するときには、薬剤だけでなく、基剤も合わせて評価します。

皮膚に塗る薬の場合、一般的に効き目が弱いのはローションとなります。
一番効果が出るのは、軟膏剤で、皮膚疾患薬では軟膏剤が選択されることが多いと思います。

クリーム剤の方が伸びがよいため使用感は良くなるのですが、医薬品ではかならずしもその伸びは評価されません。
クリームの伸びがよければよいほど、皮膚面に塗る薬の量は少なくなってしまうからです。


shin_chanz at 00:01│Comments(0) 化粧品 

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ワセリン その2基剤の違いによる浸透性 その2