石油会社が作った界面活性剤肌と過酸化脂質 その2

2009年03月30日

肌と過酸化脂質

1991年に発表された論文(油化学、40(5)、422−426)からです。

成人男性10名を集めて、皮脂の酸化具合を調べました。

化粧品などは使わず、屋内で1日過ごせばどの程度過酸化脂質がふえるのかどうか。

角質層を1枚ずつセロハンテープを使用して一番外側から5層まで剥がし、
各層での過酸化脂質を求めました。

一日に1枚ずつ角層は剥がれていきますので、約5日後に剥がれていく角質層に
含まれる過酸化脂質を測定しています。

まず石鹸で洗顔し、その2時間後に過酸化脂質の量を測定します。
なぜ2時間後かというと、皮脂が石鹸で除去されると当然肌の上には皮脂が
ほとんどありません。それから時間が経ち、肌のほとんどの部分が皮脂に覆われるのが、だいたい2時間。

そのため、化粧品で皮脂の量を測定するときに石鹸で洗顔した後、
2時間後に測定するというのは、よく行われています。

洗顔後、2時間経った時点で、過酸化脂質を測定すると、
最外層で10×10−5nmol/mm2の量で、
2層目から5層目までは4〜6×10−5nmol/mm2となっています。

意外にも新鮮だと思われる皮脂はすでに酸化しています。

酸化具合は、別にたいした量ではありませんが、
分泌されたばかりの皮脂はすでに酸化していて、肌の表面は空気に触れるので
仕方ありませんが、内側も少し酸化されていることに注目してください。

さらに屋内で1日過ごしたあと、過酸化脂質の量を測定すると
それぞれ20〜30%程度増えています。

空気に触れないはずの内側でも一日経てば、過酸化脂質は増加しています。

shin_chanz at 00:01│Comments(0) 細胞機能 

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