生薬エキスの抗炎症効果冬の肌荒れ

2009年06月10日

頭につける油

肌に使うオイルと違って、頭につけるオイルというのは、案外限られています。

髪の毛をまとめるのに良く使われているのがひまし油。
ポマードを使っていた世代の人に愛用されていました。

かつては、自動車のブレーキオイルにも使われていた特徴のあるオイルです。

インドや中国、ブラジルで栽培されています。

ひまし油を石鹸を作るときに混ぜると、石鹸の結晶が細かくなり、透明な石鹸が出来上がります。(ただし、ひまし油石鹸自体のあわ立ちはとても悪い)

プラスチックを作るときにもひまし油は使われており、工業用では重要な性能を持つ植物油です。

ちなみにひまし油はトウゴマ(ヒマ)の実から搾って作るのですが、トウゴマにはリシンという猛毒の蛋白質が含まれているため、食用油にはなりません。
(リシン自体は軍用化学物質の指定を受けて、移動が制限されています)

遠い外国からやってくるようなイメージのあるひまし油ですが、
大阪の町では自生しています。

おそらく、全国各地でひっそりと自生しているのではないでしょうか。

髪型を整える油の代表例はヒマシ油ですが、頭皮のマッサージといえば
椿オイルやセサミオイル、ホホバオイルが有名です。

椿オイルも昔から髪の毛に使うオイルとして有名ですが、
オレイン酸の割合が80%と高いのが特徴のオイルです。
肌に浸透しやすいオイルの代表例でしょう。
10年ほど前はカネボウのサラが椿を売り物にしていましたが、
いつの間にか資生堂のシャンプーの代表成分になってしまいましたね・・(^^;;

セサミオイルは、いわゆるゴマ油。ただ、食用の場合は焙煎油と白絞油の2種類がありますが、化粧品で使うのは、白絞油の方です。
インドの美容法では、ゴマ油を良く使います。
少しべたつきがあるので、テクスチャ的には椿オイルの方がまだ優れていると思います。

ホホバ油はインディアンが抜け毛を防いだり、髪の毛の手入れに使っていたということで有名なオイルです。
こちらも肌への浸透性が優れたオイルですね。

shin_chanz at 00:01│Comments(3) 植物の知識 

この記事へのコメント

1. Posted by アイノティー   2009年06月11日 08:28
お久しぶりです☆

少し気になる成分がありますので、しんちゃんさんにお尋ねしたいと思いコメントさせていただきました。
「グリチルリチン酸2K」です。

水溶性、抗炎症作用、抗アレルギー作用、ステロイド様作用、女性ホルモン作用、アレルギーの報告があるそうで、ここらへんまでは調べてわかりました。
ただこの↑この「作用」と言われても、なんとなくで、具体的にこうだ!とはよく分かりません。。
そして、ステロイドと聞いてちょっと怖じ気づいたのと、アレルギーの報告有りというのが気になったのです。

知りたい理由は、ある日焼け止めに配合されており、そのメーカー説明では「日焼けによる肌への消炎作用があります」とのことでした。焼けた肌に、ダメージを抑える働きがあるのかなぁ?と思っています。ちなみに甘草(カンゾウ)の根茎から抽出しているそうです。

配合されていないものより、メリットがあるのですかね?
全成分13ある中の、10番目に記載されていたので、それほど多い配合量ではないかと思います。

また、これは別のメーカー説明ですが、
「油溶性甘草エキスはチロシナーゼ活性を抑制する効果(アスコルビン酸(ビタミンC)の270倍、コウジ酸の50倍)があります。」「優れた活性酸素除去作用、抗酸化作用、消炎作用などがあり、シミ、くすみ、肌荒れ・ニキビを予防し悪化を防ぎます。」
との記載がありました。

シロチナーゼを抑えてくれるなんていいなぁと思ったのですが、、でもグリチルリチン酸2Kは水溶性では?この別のメーカーで↑油溶性甘草エキス。。全く別物が存在するのでしょうか?
また、そうであれば、水溶性でもシロチナーゼ抑制効果があるのでしょうか?

ちなみに私は、アトピー肌や超敏感肌ではありません。
乾燥しやすい混合肌です。直射日光にはほとんど当たりません。

長々とすいません。。
ブログいつも楽しみにしています(*^_^*)
2. Posted by しんちゃん   2009年06月13日 11:19
アイノティーさん、こんにちは

グリチルリチン酸2Kは、抗炎症作用を期待して、配合されます。
甘草の有効成分ですね。甘いのでしょうゆの甘味料として使うこともあります。
どちらかというと、医薬品より食品経由(甘味料)として、意識せずに
摂っていることが多いでしょうか。

ただ、化粧品にしても薬用化粧品(医薬部外品)でも配合量は治療目的で入れるわけではありませんので、治癒効果はそれほど高くありません。

まあ、効果があるのかないのかわからないレベルだと思ってください。

皮膚炎の治療に使うステロイド剤とは全く違います。

なお、油溶性カンゾウエキスというものがあります。
通常の甘草にはほとんど含まれていないもので、ロシア・新彊地区で取れる甘草に
多少含まれている成分です。グリチルリチン酸とは全くの別成分で、
水溶性のグリチルリチン酸には美白効果はありません。
3. Posted by アイノティー   2009年06月13日 14:19
ありがとうございました!
詳しく教えて頂けて、うれしいです☆
次回更新も楽しみにしていますヾ(^▽^)ノ

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