医薬部外品の開発医薬部外品の開発 その3

2009年09月16日

医薬部外品の開発 その2

時間と費用はかかるといっても、中小メーカーと違って大手メーカーはメンツにこだわるところも多いです。

ただ、自社専用の美白成分を持っているところは本当に一握り。

他のところは原料メーカーが提供するデータを利用して、商品開発を行います。
こちらのやり方だと開発コストが抑えられ、しかも短期間で開発が可能となります。

また、大きいところだと原料メーカーと独占契約を結んで、他社にしばらくの間は使わせないといったことも可能です。

原料メーカーも大きなところと契約が取れたら、その分売上げが上がるので、悪い話でもありません。

美白化粧品の有効成分の開発は、さまざまな手法があります。

伝承から有効成分が見出されたのが第一世代の美白剤です。

たとえば、コウジ酸。

これは日本酒を作る杜氏の手が白いことから見つけられたもの。

ただし、いつも安全なものが見つかるとは限りません。
強い作用を持ちながら、使用が禁止されたものもあります。

たとえば、ゴム工場で見つけられた成分。作業員の手が白くなるため注目されました。

こちらはハイドロキノンの兄弟成分でしたが、強力な美白というか色素細胞を選択的に殺す作用が強かったため、途中で使用禁止になりました。

色素細胞を殺すため、黒人の手も白くなるほどで、後々皮膚の白抜け現象がかなり問題となりました。

他に、中世の貴族のご夫人達が美白に使用していたものもあります。
それは水銀でこちらもかなり強い美白作用がありますが、ただ、メラニン色素を作る酵素以外にも様々な酵素の働きを邪魔したり、アレルギーを引き起こすため、途中で使用が禁止になりました。

戦後からしばらく経った時というのは、いまより強力な美白成分に溢れていたのですが、それはそれで問題を引き起こしていました。



shin_chanz at 00:01│Comments(0) 化粧品 

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