エコナとその後・・ その1エコナとその後・・ その3

2009年09月25日

エコナとその後・・ その2

エコナのグリシドール脂肪酸エステルは、確かに発がん性の可能性はありますが、
非常に反応性が強く、水と反応してグリセリンや元の油脂へ戻る可能性もあります。

いつまでも安定に存在している物質ではないため、定量が非常に難しい物質でもあります。

さて、日本以外の欧米、アジアで問題になっているクロロプロパノールは
このグリシドールが食塩や塩素と反応して出来ると考えられていますが、こちらもやっかいな物質です。

今回の問題をエコナだけで留めておくのか、それともクロロプロパノールまで広っていくのかで、大きな違いがあります。

日本では花王だけが非難の的になっているようですが、ヨーロッパでは製油メーカーが非難されています。

クロロプロパノール自体は、「パン、コーヒー、コーヒークリーム、チーズ、
調理肉、サラミ、乳児用調整粉乳、マーガリン、ポテトチップス、ドーナツ」など
多岐の食品に含まれていることがわかっています。
また、未精製の植物油からは検出されず、動物脂のみ検出されています。

色々な食品から検出されているのにヨーロッパでは製油メーカーだけが非難されいるため、製油メーカーからはかなり不満が募っているようです。

ただ、資金力があるのは結局大手メーカーとなるので、ユニリーバーやネッスルなどが中心となってクロロプロパノール問題に取り組んでいます。

ただ、グリシドール脂肪酸エステルやクロロプロパノールもまだきちんとした分析方法が確立されていません。

反応性が高いため、分析途中に消えてしまったり、逆に増えたりするやっかいな物質で、分析する機関が変われば数値も変わってしまうため混乱に拍車をかけています。

今のところわかっているのは、加熱だけでなく、食品に含まれる酵素によってもこういった物質が作られるということで、加熱しないから安心というわけでもありません。


shin_chanz at 00:01│Comments(3) 食品の科学 

この記事へのコメント

1. Posted by たいこ   2009年09月27日 00:06
5 しんちゃん、こんにちは。すみません、もう一つ質問させて頂いてもいいでしょうか・・・

1.酸性の化粧水と、アルカリ性の化粧水について質問があるのですが、教えていただけないでしょうか。

今、トゥヴェールさんAPPS2%の化粧水を使っています。どこかで、化粧水は弱酸性がいいと読みました。APPSを溶かしたものはアルカリ性になるとも読みました。とすると、APPS化粧水のあとは、やはり別の弱酸性化粧水を使うべきなのでしょうか。すぐ次のステップの乳液に行ってはいけないでしょうか?

2.トラネキサム酸を使ってみたくて、アクアレーベルの美容液を買ってみようかと思うのですが、トラネキサム酸の美白効果というのは高いのでしょうか。
apps2%→モイスチャーローション→アクアレーベル美容液→アクアナノライズジェル でつかってみようかと思っています。
2. Posted by しんちゃん   2009年09月27日 09:58
たいこさん、こんにちは

以前に質問していただいていたのに返事が遅れまして申し訳ございません。

さて、APPSはアルカリ性というところまではいきません。
そのため、わざわざ別の化粧水を使用する必要も無く、そのまま乳液をお使いください。

また、トラネキサム酸の美白効果は強くないです。
ほかの美白成分に比べますと効果は劣ります。

ただ、抗炎症剤ですので、肌荒れには効果があるでしょう。
こちらは抗炎症がメインで、美白は二の次だとお考えください。
3. Posted by たいこ   2009年09月27日 11:36
5 よくわかりました。どうもありがとうございました!!

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