BGでの防腐サリチル酸と手洗い

2009年11月11日

グリセリン系防腐剤と食品添加物

グリセリン系防腐剤と言えるのかどうかわかりませんが、ラウリン酸とグリセリンをくっつけた防腐剤は昔から食品分野で使われています。

ラウリン酸モノグリセリドというもので、ヤシ油から作られるものです。

食品分野では日持ち向上剤や乳化剤として使われます。

カプリン酸モノグリセリドも良く使われていますが、これらは化粧品に使われる防腐剤のように何ヶ月も防腐するのではなく、数日賞味期限を延ばすために使われます。

ただ、化粧品のクリームに使われるステアリン酸モノグリセリドもこれらの仲間ですが、防腐剤は期待できずもっぱら、乳化剤の用途になります。

ラウリン酸モノグリセリドの良いところは、単なる防腐だけでなく、でんぷんの老化を抑えるという働きもあります。

また、食べても腸の中で酵素により分解され、栄養源となる点は評価できるでしょう。

これらの防腐剤の抗菌メカニズムは細菌が持っている酵素を活性化させて溶菌させること。
自分の体を溶かすまで、酵素を活性化させてしまうのもすごいですが、ただ、菌体表面にターゲットとなる酵素が存在しないと、効果はなく、防腐効果のでる菌は限られるのが欠点です。

また、ラウリン酸モノグリセリドのグリセリン部分を改造したものはさらに抗菌性が高まります。

グリセリンをつなげばつなぐほど、抗菌効果が高くなるのです。面白いですよね。
グリセリンが10個ぐらいつながったものでは乳化機能が強化される上、抗菌効果もかなり強くなります。

こちらも食品分野では使用されている防腐剤となります。

しかし、これも食べれば人間のもつ酵素で分解できます。安全性が高い反面、菌によっては分解するものもいるため、効果がでる菌に限りがあります。

化粧品にも使われるのですが、残念ながら期待するほど防腐効果は得られないため、弱い防腐剤と組み合わせて補助的に使われているのにすぎません。

shin_chanz at 00:01│Comments(3) 化粧品原料 

この記事へのコメント

1. Posted by さくら   2009年11月12日 20:47
初めまして。
いつも楽しくブログ拝見しています。

チンキの保存方法について教えて下さい。

BG50%抽出液を遮光瓶に入れて冷蔵庫の野菜室で保管しているのですが、
チンキの種類が少しずつ増えてきたため、場所を取るようになってきました。

常温で、直射日光の当たらない暗所保管ではチンキが傷んだりしないでしょうか?

よろしくお願い致します。
2. Posted by しんちゃん   2009年11月14日 11:02
さくらさん、こんにちは

チンキを冷蔵庫で保存すると、それなりのスペースが必要なため、種類が増えると難しいですよね。
暗所保存でも半年を限度に使うということでしたら差し支えないかと思います。

3. Posted by さくら   2009年11月15日 00:02
しんちゃん様、お忙しい中ご回答ありがとうございました。
新型インフルエンザが猛威を奮ってますが、お体お気を付け下さい。
これからもブログ楽しみにしてます。

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