サリチル酸と手洗い抗糖化 その1

2009年11月16日

自然派メーカーにおける防腐

自然派メーカーの化粧品では合成防腐剤が使えません。

日本では、ヒノキチオールがよく使われますが、こちらは微量の鉄などで着色したり、使用する容器や材質により時間経過と共に分解するという問題点があります。

結構、使いこなしに問題がある上、催奇性という問題点も抱えています。

そのためか海外の自然派化粧品ブランドから敬遠され、抗菌力は合成保存量並なのに使用実績はそれほど高くありません。

ドイツやフランス、その他の国でもそうですが、オーガニックブランドでの防腐はもっぱらエタノールに依存しています。
高濃度エタノールにより防腐を行っているため、アルコールに敏感だと全く使えないという問題点があります。

オーガニック=肌に優しいとは限りません。

販売元はエタノールが入っていてもその量は他の化粧品に比べて少ないと説明すると思いますが、果たしてそれが正しいかどうか。

エタノールで防腐を行う場合は、少なくともお酒なみにエタノールを配合する必要があります。

また、クリーム類を精油で防腐することもあります。
主に使うのは海外のオーガニックコスメ。これも注意が必要です。
というのも精油は、刺激が強く、敏感肌ブランドでは真っ先に配合しない成分となるもの。
しかも、抗菌効果のある成分というのは、細胞に対しても刺激がでる可能性が高いため、できるだけ配合量を少なくすることが望ましいものです。
精油の抗菌効果は知られていますが、刺激性を勘案すると使用に躊躇しているブランドは多いのではないでしょうか。


shin_chanz at 00:00│Comments(2) 化粧品原料 

この記事へのコメント

1. Posted by tm   2009年11月17日 16:57
5 こんにちは、これを読んで二年位前のことを思い出しました。

アメリカで自然系化粧品の大手メーカーの多くが、揃って「パラベン不使用に変更」という大キャンペーン(?)をやってたことがあります。大手自然食店の Whole Foods の店内には「パラベン不使用」のポスターがあちこち貼ってあったり。

パラベンが入ってなくてもなんらかの防腐剤が入ってなきゃ店頭で売れないんだろうけど、と思いながら、それまでずっと使ってきた自然系洗顔料を買いました。それにも「パラベンやめました」と容器に書いてありました。

使ってみたら、ビリビリ刺激が強く、冷たい水で冷やしてやっと肌の赤みが消えたほど。数日おいてまた使ったら、同じ反応。結局、もうその商品は使わないことにしました。ずっとファンだったのに、残念でした。

おっしゃるとおり、自然とかオーガニックとかが必ずしも肌に優しいとは限らないですね。急に体質が変ったのかしら、とか当時は悩みましたが、しんちゃんさんのおかげで解答が得られたみたいで良かったです。どうもありがとうございました。
2. Posted by しんちゃん   2009年11月17日 22:01
tmさん、こんにちは

欧米人は肌が強いのか、結構日本人が刺激に感じる化粧品も難なく使えます。
そのため、パラベンから刺激性のある防腐剤に変わっても問題ないことが多いようですね。

ただ、日本人の場合は、エタノールでも刺激を感じる方もおられるので、オーガニックとは言えど、注意は必要かと思います。

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