抗糖化 その1糖化してしまった肌を再生するには

2009年11月20日

抗糖化 その2

肌の糖化ですが、主に糖化のルートは二通りあります。

ひとつは糖や過酸化脂質の分解物がたんぱく質と直接反応するルート。
もうひとつが細胞が酸化ストレスに晒されたり、酸化ストレスにより酵素がたんぱく質へ糖をくっつけてしまうという酸化が絡むルートです。

さらにこの糖化は、紫外線によっても進行が促進されます。

つまり、糖化を遅くさせるには、まず日焼け止めをきっちと塗ること。
とくに紫外線量が多くなっていく朝から午後3時くらいは日焼け止めで紫外線防止を行いたいものです。
夕方は紫外線量が極端に落ちているので、たとえ外が明るいのに日焼け止めが落ちていてもそれほど問題ありません。

次に糖化を直接防ぐには、糖と反応する成分が良いのですが、これはリジンやアルギニンといったアミノ酸が最適です。
元々、糖はたんぱく質の中のリジンやアルギニンと反応するため、これらの身代わりとしてリジンやアルギニンを化粧品に加えることで、たんぱく質への糖化が分散され、糖化の進行を軽減することができます。
(リジンやアルギニンの補給はコストパフォーマンスに優れるトゥヴェールのアミノ酸エッセンスがお勧め)

また、酸化ストレスについては、ビタミンC誘導体でしょうか。
細胞内へ浸透して酸化ストレスを軽減するのには最適な素材で、細胞にもビタミンCを取り込むポンプが常備されているほど。
酸化ストレスを軽減して、細胞内での異常な糖化を軽減させる必要があります。

なお、糖化を防ぐ素材というのは、糖尿病対策というとても大きな規模のあるマーケットが存在するため、製薬会社なども色々探索しています。

ただ、強すぎる糖化抑制剤というのは、人体にとって必ずしも有益ではありません。

コラーゲンの糖化というのは、コラーゲンの存在場所によっては老化の原因となり問題視されますが、たとえば真皮と表皮の境目にあるコラーゲンは糖化がかなり進んでいて、この糖化がなされていないと逆に機能の低下につながります。

また、ビタミンの中には強い糖化抑制剤と反応して消滅するものもあり、糖尿病の分野でもなかなかよい糖化抑制剤が見つかっていないのが現状でしょうか。

ちなみに過酸化脂質が自己分解すると、糖と同じようにたんぱく質と反応する成分ができます。肌の上では紫外線によって過酸化脂質が出来たり、分解したりしていますので、こちらへの対策も必要ですが、これに対してもアルギニンやリジンの有効性が期待できます。

shin_chanz at 00:01│Comments(5) 老化 

この記事へのコメント

1. Posted by たく   2009年11月21日 07:30
アミノ酸入りの化粧品では手軽さもあってミノンの化粧水が人気みたいですね。
2. Posted by しんちゃん   2009年11月23日 21:33
たくさん、こんにちは

アミノ酸入り化粧品はたくさんありますね。
ミノンなども代表例です。
化粧品の原料は色々ありますが、結局肌に近い素材がいいということになります。
3. Posted by とも   2011年06月05日 14:25
こんにちは、いつも勉強になる記事をありがとうございます。
私も最近遅ればせながら糖化というものを知ったのですが、質問させてください。
血管中の糖分が多いと周りのタンパク質に染み出して糖化する、とのことですが、化粧品に含まれる糖分でも同じように糖化を促すことはあり得るのでしょうか?
というのは、今使っている化粧品が、ブドウ糖を始めとする糖類が保湿成分でありオイルフリーを謳っているものなのです。
少し心配になりました。
良かったらご意見聞かせて下さい。
4. Posted by しんちゃん   2011年06月05日 15:54
ともさん、こんにちは

基本的に化粧品の糖化成分は問題ないです。
糖化が問題になるのは真皮に到達してコラーゲンを糖化してしまうときです。
ただ、この糖化というのは、どちらかというと栄養分が原因になって糖化が起こります。
食事内容の方が問題だとお考え下さい。
化粧品にも糖化する成分が入っているのですが、これは角質を糖化すると保湿力があがるというメリットのためです。ただ、肌が糖化されても場合によっては数日で剥がれ落ちるので、基本的に糖化がずーと続くわけではありません。
糖化が一概にだめというわけではなく、糖化が起こる場所によって、メリットとデメリットがあるとお考え下さい。
5. Posted by とも   2011年06月08日 09:57
なるほど、化粧品では真皮まで糖化させることはないのですね。
安心しました。
後の記事でも角質の糖化のメリットが書かれていて参考になりました。
丁寧なご回答ありがとうございました。

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