皮膚学会に行ってきましたペプチド成分

2010年04月30日

セルコスメ・・

少し前からセル(細胞)コスメなどというものが浸透しつつあります。

生きた動物から採取した細胞を化粧品に配合して使うというセルコスメ。
効果が高いという触れ込みで、外資系やエステサロン系の化粧品会社が販売しています。

動物愛護の精神に真っ向から対決する化粧品をなぜヨーロッパ系の化粧品会社が作っているのか不思議でなりません。

日本はイルカ漁でえらく非難されましたが、生きた動物を傷つけて化粧品に配合するというのは、ヨーロッパではOKなのでしょうか。

ただ、このセルコスメ。一つ疑念があります。

それはセル成分が何故か加水分解○○というような表示。
生きた細胞を配合しているなら、加水分解などする必要もなく別の表示名称になるのでは。

たとえばコラーゲンやエラスチンという動物由来成分がありますが、これらは死んだ動物の皮膚から抽出し、タンパク質そのものの形を残すため、「コラーゲン」という表示名称になります。

もし、コラーゲンを分解すると、加水分解コラーゲンという表示名称になりますし、他にも化学的な修整をコラーゲンに加えられると、○○コラーゲンというようにコラーゲンの前にその化学的修整を意味する単語が付け加えられます。

タンパク質成分そのものを配合する場合のみ、抽出したタンパク質の名称をそのまま表示できます。

つまり、細胞そのものを本当に配合したということなら、当然加水分解などという名称は付かないわけですし、宣伝文句と実際の商品内容とかなりの隔たりがあると考えられます。

なぜ、こんなことになったのか良くわかりませんが、加水分解タンパク質なら昔から使われている成分ですし、特に新奇性も見当たらないものとなります。

コピーライターが上手なだけでしょうか・・(^^;;

毎回化粧品を作るごとに動物を殺すのではなくて、一度採取した生きた細胞を培養して増やして、それを原料に化粧品を作るようです。(5/3追記)

shin_chanz at 00:00│Comments(2) 化粧品 

この記事へのコメント

1. Posted by えにぃ   2010年04月30日 00:24
しんちゃんさんこんばんは(*^_^*)
そのような表示方法だと薬事法にひっかからないのでしょうか?
2. Posted by しんちゃん   2010年04月30日 21:14
えにぃさん、こんにちは

薬事法上は特にこの表現は問題ありません。
ただ、本当に生きた細胞成分を配合していないのなら、道義上の問題は残るかと思います。

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