物質の大きさ その2日焼け止め

2010年06月14日

様々な分野で使われるシリコーン

シリコーン、自然派には嫌われる成分ですが、意外と食品に使われています。

用途は油の酸化防止と消泡、離形剤としてです。

家庭用の油にはシリコーンが酸化防止剤として使われることはまれというかほとんど無いと思います。ビタミンEやビタミンC誘導体が使われるだけでしょう。

業務用の油には逆に結構な割合で入っています。
主として酸化防止剤。合成の酸化防止剤もありますが、それよりも安くつきます。

とくに揚げ物をするフライ油には欠かせないぐらい入っています。

シリコーンが直接油の酸化防止を行うというより、フライ油の表面に浮き上がり、空気との接触を減らします。

つまり、通常は油の上は空気ですが、シリコーンが入っていると、油の上がシリコーン、その上が空気となるわけです。
空気との接触が減るため、酸化防止に威力を発揮します。

ファミリーレストランやファーストフード店へ行かれた時、店の外に使った油の空缶をチェックしてみてください。
ラベルに表示されていることも多いです。
ちなみに惣菜などで使われる油にシリコーンが入っていても惣菜に表示する義務は無いため、どういう油を使っているかはわかりません。

ただ、ファーストフードやファミリーレストランで油の酸化状態をこまめにチェックしていますので、一概にそこの油が体に悪いともいえません。
油が酸化して出来る過酸化脂質の方が明らかにシリコーンより体には負担となるためです。

シリコーンが入っていない油を使用していても、減った分の油をさし油しながら使っている天ぷら屋の油の方が酸化は進んでいますので、そっちの方が危ないでしょう。

なお、消泡剤としては、天ぷらを揚げる時の泡、豆腐等の煮豆の泡等、製造の際に発泡が問題となる場合に使われます。

離形剤はパンやクッキーなど型に入れて焼いたとき、綺麗に型から外すために使われます。こちらはミネラルオイルも良く使われます。型に離型剤を塗っているのと塗っていない場合では、かなり仕上がりに差がでるためよく使われていると思います。



shin_chanz at 00:01│Comments(0) 食品の科学 

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