界面活性剤は体内で分解される?石鹸の酸化

2010年09月23日

石鹸の酸化

手作りで石鹸を作られた方は経験されることが多いと思いますが、石鹸の酸化というのは、無添加石鹸において避けることはできません。

市販のものでも無添加石鹸というものが作られていますが、ポイントは石鹸を構成する脂肪酸を如何に酸化しにくいものを使用するかに尽きると思います。

石鹸はラウリン酸やミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸のような飽和脂肪酸のほかに、オレイン酸、リノール酸、パルミトオレイン酸のような不飽和脂肪酸から成り立っています。

この脂肪酸の中で酸化されやすいというのは、不飽和脂肪酸。
非常に反応性が高くて、空気中の酸素とくっつこうとしています。

つまり、不飽和脂肪酸をできるだけ入らないようにすれば、無添加であっても酸化しにくい石鹸となります。

ここが一番大事なポイントで、不飽和脂肪酸が入っているのに酸化しないよう努力するのは大変で、いわゆるEDTAのようなキレート剤を必要とします。

石鹸を作るときには油脂由来の鉄や銅などの微量金属が混入し、これが石鹸の酸化進行を加速させます。

キレート剤は金属にとりつくと、金属が悪さできないようにするため、石鹸の白さは常に保たれたままとなります。
ただ、キレート剤は金属のイオンを無力化するだけで、酸化防止剤としての効果はなく、いずれ石鹸は酸化されて、着色するようになります。

問題は、この着色が一様に起こらないことで、斑点のようなシミが出現したり、色々な酸化の形態をとっていきます。

常温で固化しているようなオイルより液状のオイルを使用した方がこういった酸化は起こりやすくなります。

酸化すると、変色するのも問題ですが、臭気も変化し、せっかくの香りが重たい香りへと変化することもあります。

原料の脂肪酸にも気をつける必要がありますが、酸化しにくい状態へおいておく必要もあります。


shin_chanz at 00:02│Comments(0) 界面活性剤 

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
界面活性剤は体内で分解される?石鹸の酸化