抗生物質のいろいろ・・ その2妊娠とビタミン

2010年10月08日

抗生物質のいろいろ・・ その3

抗生物質を服用し続けると、一つ問題が生じます。
それは抗生物質は常在菌の活動を抑える一方、常在菌によって活動を抑えられていた菌の活動が活発になることです。

菌の世界は弱肉強食。

強いものが弱いものを抑圧して生存している世界です。

たとえば、菌は一秒に1個から2個に、2個が4個に4個が8個に・・というようにどんどん増えていきます。

石鹸洗顔後、菌数は1cm2当たり100万個から1万個程度にまで減ったとしても猛烈に分裂を繰り返して元の菌数に戻ります。
ただ、乾いた皮膚上ではある程度の菌数で限界になり、1億や100億といった数にまで分裂して増えていくわけではありません。

乾燥しているというところがネックとなって、ある程度の数で増殖が止まってしまいます。

菌と菌がけん制し合うからです。

ここに抗生物質が入ってくると、アクネ菌やブドウ球菌といった皮膚常在菌の活動が抑えられるようになって、一定の菌数以上には増えなくなります。

そうなると、勢いが出てくるのはカビ類。
皮膚にはカンジタというカビがいて、通常は常在菌によってその活動が抑えられており、悪さはあまりしません。

これが常在菌によるストレスが無くなった途端に増殖し、カンジタが過剰発育することもあります。
主にガサガサの乾燥肌になっていくのが症状で、それほど美容上の問題も大きくありません。

皮膚の場合は、ある程度症状も限られていますが、困るのが腸内で過剰発育した場合で、こちは腸炎の原因となるほか、ほかの臓器への感染すると症状が重くなることも。

カンジタを増やすのは抗生物質やステロイドのような免疫抑制剤などがありますが、いずれも医師のコントロール下で使用しなければならない薬剤です。
抗生物質の場合、あまり飲みたくないものの、出された薬を勝手な判断で途中で止めると耐性菌を体内で作る可能性もあって、治療方針をきっちり聞いておく必要があります。

shin_chanz at 00:01│Comments(0) 病気 

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