アミノ酸誘導体ビタミンEパウダー その1

2010年11月19日

界面活性剤を使わない日焼け止め

界面活性剤を使わない日焼け止めの開発に着手して4ヶ月が経ちましたが、残念な結果になりそうです。

界面活性剤を使わない乳化方法で日焼け止めを作るとどうしても汗が抜けにくいという問題点が発生しました。

これは高分子のゲルに日焼け止め剤である酸化チタンを分散させるため、ゲルが肌の上に膜を張り、この膜が水分を通しにくい膜であるため、汗が水滴となり肌表面に付着していきます。

普通、クリームでもゲルでも水を通すため、このような現象はほとんど起こりません。

ただ、このゲルは植物系のゲルで、水に溶けるものの一度水が蒸発して析出すると水を弾くという問題が生じます。

つまり、汗が蒸発しようと肌の上に出てきても、この日焼け止めの膜が邪魔をして蒸発させません。

もちろん、肌の状態、皮脂の量によってもこの膜は変化して、水分を通したり通さなかったりします。

使用感はまるでシリコーンを入れたような軽いテクスチャだったのですが、このような致命的な問題が生じてしまい、色々試行錯誤を行いましたが、どうもこれは駄目だという結論に達して、違う方向性を考えることにしました。

化粧品の広告で潤いのヴェールとよく言いますが、ここまで肌に密着して水分を通さないものは中々無いのではないかと思います。

日焼け止め以外に何か使える用途が無いのか、考えたいと思います。

shin_chanz at 00:00│Comments(4) 日焼け止め 

この記事へのコメント

1. Posted by みにきち   2010年11月19日 01:09
初めてコメント差し上げます。
この時期、朝どんなに保湿アイテムを重ね付けしても、
午後になると乾燥のため頬がひりひりする肌質のため、
むしろ、このゲルの特性に魅力を感じてしまいます。
スキンケアの最後に保護膜としての利用はできないものでしょうか?
2. Posted by しんちゃん   2010年11月20日 08:29
みにきちさん、こんにちは

確かにものすごい皮膜なのですが、汗がたまりすぎるのは、体温調節もできないし、問題が大きいと思います。

ただ、配合量が少ないと、皮膜はできません。
つまり、ほどほどの皮膜というのが難しいので、万人受けするものは難しいと思います。
3. Posted by みほ   2010年11月21日 14:19
しんちゃん様
日焼け止めのモニターをした者(鼻のあたまに水滴上の汗が出たという報告をしました)です。
それ以外は何の問題もなく使用感もよかったので,「残念な結果」というのがなんとも残念です。
でも,こうして開発の経過を細かに報告して頂けるのはありがたいことです。
今も日焼け止めには期待していますが,もう新たに作る予定はないのでしょうか。
4. Posted by しんちゃん   2010年11月22日 18:41
みほさん、こんにちは

日焼け止めは継続して開発中です。
水滴上の汗の解消は現段階では難しいと思っています。
ただ、それ以外の形でなんとかして春には出したいと考えていますよ。

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