植物は収穫された後も呼吸する?皮膚の抗菌

2011年01月09日

生きた細胞と死んだ細胞との違い

生きた細胞と死んだ細胞の大きな違いというのは、細胞膜の部分で現れます。

細胞膜は物質の出入りを制御している膜のことで、この膜が制御するからこそ、必要な養分を取り入れて、不要なものを膜外へ排出しています。

もし、この膜が機能していなければ、必要以上に成分を取り込んだり、本来必要な成分を排出したり、また他の細胞が排出した老廃物を誤って取り込んだりと、細胞機能維持に必要不可欠な成分の濃度維持ができません。

そのため、進化した動物などでは、細胞膜に入れる成分と入れない成分を厳密にコントロールしています。

植物の組織は動物の組織と違って、細胞と細胞の間は液体でなく、気体で満たされていたり、細胞壁はセルロースを主成分とする透明な強い壁で出来ていますが、この細胞壁は動物の細胞同様に半透膜となっており、成分の出入りを制限しています。

この半透膜によって、新鮮な野菜は弾力を保っていますが、野菜が死ぬと、細胞壁の半透膜が失われ、細胞の中身が流出し、野菜としての形が保てなくなります。

ただ、この半透膜が壊れていないと、成分の抽出がうまく行われません。
それは半透膜によって、細胞内部に蓄えられている有効成分が出てこないためで、成分の抽出効率が悪くなります。

そのため採取したばかりの植物から抽出する際には、細胞壁の破壊を考える必要があり、徹底的に刻んだり、ミキサーでせん断する必要があります。
そうすることで、細胞壁に閉じ込められた成分を抽出することができます。

なお、一度乾燥させたものは、乾燥時に細胞壁が壊れてしまいますので、成分の抽出はやりやすくなります。


shin_chanz at 20:11│Comments(0) 化粧品原料 

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