炎症と老化 その1炎症と老化 その3

2011年07月07日

炎症と老化 その2

老化は避けられないものだけど、できればひとより遅れて進行したいもの。

しかし、気をつけないと他人より早く老化が進む場合があります。

いわゆるメタボ。ひとのことは言えませんが、メタボは高脂血症や高血圧、高血糖が続き、その結果老化が促進されていきます。

最大の老化の原因は、脂肪細胞にあります。脂肪細胞は、細胞成長因子を作りますが、その一方炎症を起こすタンパク質もたくさん作ります。
脂肪細胞が適正規模なら問題ありませんが、過剰に蓄積されるとそれだけ炎症性のタンパク質が作られるため、老化が促進されます。

たとえば、TGFβは肌においてはコラーゲンを増やすため、歓迎されるタンパク質ですが、内臓でコラーゲンが増えすぎると繊維症といって内蔵機能が損なわれるほど、コラーゲンが増加します。
(過ぎたるは及ばざる如しで、お酒を飲みすぎると肝臓を壊して、場合によっては死亡することもありますが、その原因の一つが肝臓でお酒の刺激によって過剰に作られたコラーゲン繊維。コラーゲンが増えすぎて肝臓の細胞が破壊されていくことにあります。)

炎症性のタンパク質を増やさないためにはどうすればいいかというと、これはメタボ治療の基本どおりで、食事の制限と運動によってカロリーを消費し、脂肪細胞を増やさないようにする必要があります。

同じ体を構成しているのに、特定の細胞が増えることで、全体の老化が進んでしまうというのは残念ですが、それだけ強い炎症性タンパク質を放出するため、脂肪を貯めないように努力する必要があります。

他にも気をつけないといけない病気がリウマチです。
関節の痛みの原因となり、関節のみの病気だと考えられがちですが、大量に産生される炎症性タンパク質は全身を巡って全臓器に及ぼすため、強く老化を促す病気でもあります。ステロイドや免疫調整剤により炎症を減らし、治療を行う必要があります。

shin_chanz at 20:34│Comments(0) 老化 

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