合成サファイア化粧品の容器 その2

2011年11月13日

化粧品の容器

とうとう資生堂が砂糖から作ったプラスチックを化粧品の容器に採用するとのニュースがありました。

スーパーマイルドシャンプーの容器に採用されたということですが、ある程度シェアを持ち、かなりのプラスチックを必要とする主要ブランドの容器に採用したのには驚きを隠せません。

砂糖からポリエチレンなどの一般的に使われているプラスチックが作れると、わかってからそれほど年月は経っていませんが、意外と早く砂糖プラスチックが使われ始めました。

スーパーマイルドと言えば、ドラッグストアで叩き売られることもあって、最近は新しいシャンプーと比較すると埋没気味ですが、やはり業界のリーディングカンパニーの意地でしょうか、他が簡単に出来ないことをやったと思います。

オーガニックを売り物にするブランドの多くが石油で作った容器を使っています。
植物主義を謳いながらも、製品全体のうち、容器分の重量は10分の1くらいで、それはすべて石油から作られています。
中身を100%植物由来にするのはとても簡単。
しかし、容器を含めて100%天然にするのはとても難しいです。

そして容器を含めた100%植物主義が出来ていないのが、オーガニック業界のジレンマだと思いますが、日本のオーガニック愛好家は容器だけは石油でも許してくれていました。

しかし、資生堂が安売りシャンプーで容器を砂糖由来のプラスチックに切り替えたとなると、結構、インパクトがあるのではないでしょうか?
シャンプーは、水の重量分が70%くらいありますので、製品全体の重量から水を引いた有機物だけで考えると、オーガニック化粧品であっても、容器が植物プラスチックでないと、製品全体の石油割合はかなりのものになります。
重厚で重いプラスチック容器を使っているのなら、オーガニックなはずなのに尚更石油依存が高まります。

今回、資生堂が採用した砂糖プラスチックは、砂糖そのものではなくて、砂糖を作った残液から作ったプラスチックというのが、ポイントです。
おそらく砂糖から作ったほうがもっと安くなるのかもしれませんが、そうすると発展途上国の食糧難に拍車がかかってしまい、企業イメージは損なわれるのかもしれません。

しかし、人間が食べれないようなカスを有効利用して作るのなら、話は別です。
今回は、砂糖を作るときに出来る残りものから作っていますので、食料問題にも波及せず、無駄な石油も消費せずとうまい具合に落ち着いたと思います。

shin_chanz at 15:38│Comments(0) 化粧品 

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
合成サファイア化粧品の容器 その2