化粧品原料
2011年09月08日
ステムセル美容 その2
幹細胞は動物だけではなく、植物にも存在しています。
植物も幹細胞から成り立っていますが、このうち特別な果実、たとえば4ヶ月放置しても腐らないリンゴ(ウットウィラースパットラウバーという世界で20本しかない)から採取した幹細胞を培養したエキスなどもあります。
植物の幹細胞由来なので、ヒトの幹細胞の代替になることはありませんが、細胞の寿命延長効果などがあるようです。
細胞の寿命延長というのは、古くからあるもので、生薬エキスやビタミンC誘導体などもそういう効果はありますが、やはり世界で20本しかなく、放置してもしわが出来ないリンゴというのは、かなり訴求力あるようです。
海外でも腐らない奇跡のリンゴ細胞エキスは、受けているとか。
今までは植物の葉や根っこ、花などの部位から抽出したものが植物エキスのメインでこれからもそうなると思いますが、同じ果実でも大量に栽培されたものとは違う「希少品種」の幹細胞から抽出したエキスというのは、「幹細胞」が一般的になっていくのなら、今後一定割合で増えていくのかなと考えています。
細胞培養は、農薬不要で幹細胞を養うだけの栄養分だけで済み、省資源でエキスを取り出すことが可能。効率のよい生産方法です。
今のところ、リンゴとブドウ、アルペンローゼが商品化されています。
成分表示はリンゴ果実培養細胞エキスのように培養細胞と名前が入るのが特徴。
EGFなどの成長因子は、ヒト遺伝子組み込み大腸菌などで製造されるため、純植物主義の方は使いませんが、動物の細胞使わずに、話題の幹細胞を使うということで、植物主義の方にも訴求できます。
植物も幹細胞から成り立っていますが、このうち特別な果実、たとえば4ヶ月放置しても腐らないリンゴ(ウットウィラースパットラウバーという世界で20本しかない)から採取した幹細胞を培養したエキスなどもあります。
植物の幹細胞由来なので、ヒトの幹細胞の代替になることはありませんが、細胞の寿命延長効果などがあるようです。
細胞の寿命延長というのは、古くからあるもので、生薬エキスやビタミンC誘導体などもそういう効果はありますが、やはり世界で20本しかなく、放置してもしわが出来ないリンゴというのは、かなり訴求力あるようです。
海外でも腐らない奇跡のリンゴ細胞エキスは、受けているとか。
今までは植物の葉や根っこ、花などの部位から抽出したものが植物エキスのメインでこれからもそうなると思いますが、同じ果実でも大量に栽培されたものとは違う「希少品種」の幹細胞から抽出したエキスというのは、「幹細胞」が一般的になっていくのなら、今後一定割合で増えていくのかなと考えています。
細胞培養は、農薬不要で幹細胞を養うだけの栄養分だけで済み、省資源でエキスを取り出すことが可能。効率のよい生産方法です。
今のところ、リンゴとブドウ、アルペンローゼが商品化されています。
成分表示はリンゴ果実培養細胞エキスのように培養細胞と名前が入るのが特徴。
EGFなどの成長因子は、ヒト遺伝子組み込み大腸菌などで製造されるため、純植物主義の方は使いませんが、動物の細胞使わずに、話題の幹細胞を使うということで、植物主義の方にも訴求できます。
shin_chanz at 20:12|Permalink│Comments(0)│
2011年09月06日
ステムセル美容 その1
前はよくテレビCMが流れていました。
「へその緒」に含まれる「さいたい血」の提供を呼びかけるCM。
白血病治療には骨髄移植が最適ですが、骨髄の提供はドナーにも大きな負担を与えるため、なかなかドナーが増えないのが現状です。
この問題に対応すべく出てきたのが、さいたい血の移植です。
臍帯血には細胞の元になる幹細胞(ステムセル)が含まれています。
幹細胞はさまざまな臓器をはじめ、血や皮膚や髪の毛など何でも作ることができるスーパー細胞。
最も新鮮な幹細胞はへその緒に含まれる「赤ちゃんの血」です。
へその緒にはお母さんの血しかなさそうですが、実際には赤ちゃんの血が含まれており、新鮮でかつ生命力に溢れているため、高品質な幹細胞を採取することができます。
しかも母と子から分離したへその緒ですから、採血に痛みは無いという特徴があります。
ただ、問題はさいたい血を採取するにはある程度技量と設備が必要で、どこでも出来るものはありません。
そのため、さいたい血の採取はそれほど多くありません。
また、さいたい血をドナーとして提供する以外にも将来の自分の子のために冷凍保管を手掛ける会社もあるようです。
それほど痛くなくて採取できる幹細胞としては、抜いた歯に存在する幹細胞がありますが、こちらはまだまだ実用段階には来ていません。
幹細胞を使って、何か治療に役立たせるというのは、ちょっとしたブームのようで様々な動きがあります。
皮膚関連では、ヒト由来の細胞を培養した後、細胞を破壊して細胞成長因子を取り出し、それを注射するという治療が行われるようになっています。
細胞自体の注射とは違いますが、幹細胞を培養することで短期間に細胞成長因子を作り出すという特徴があります。
この治療法自体は薄毛治療やニキビ跡治療に応用されているようです。
「へその緒」に含まれる「さいたい血」の提供を呼びかけるCM。
白血病治療には骨髄移植が最適ですが、骨髄の提供はドナーにも大きな負担を与えるため、なかなかドナーが増えないのが現状です。
この問題に対応すべく出てきたのが、さいたい血の移植です。
臍帯血には細胞の元になる幹細胞(ステムセル)が含まれています。
幹細胞はさまざまな臓器をはじめ、血や皮膚や髪の毛など何でも作ることができるスーパー細胞。
最も新鮮な幹細胞はへその緒に含まれる「赤ちゃんの血」です。
へその緒にはお母さんの血しかなさそうですが、実際には赤ちゃんの血が含まれており、新鮮でかつ生命力に溢れているため、高品質な幹細胞を採取することができます。
しかも母と子から分離したへその緒ですから、採血に痛みは無いという特徴があります。
ただ、問題はさいたい血を採取するにはある程度技量と設備が必要で、どこでも出来るものはありません。
そのため、さいたい血の採取はそれほど多くありません。
また、さいたい血をドナーとして提供する以外にも将来の自分の子のために冷凍保管を手掛ける会社もあるようです。
それほど痛くなくて採取できる幹細胞としては、抜いた歯に存在する幹細胞がありますが、こちらはまだまだ実用段階には来ていません。
幹細胞を使って、何か治療に役立たせるというのは、ちょっとしたブームのようで様々な動きがあります。
皮膚関連では、ヒト由来の細胞を培養した後、細胞を破壊して細胞成長因子を取り出し、それを注射するという治療が行われるようになっています。
細胞自体の注射とは違いますが、幹細胞を培養することで短期間に細胞成長因子を作り出すという特徴があります。
この治療法自体は薄毛治療やニキビ跡治療に応用されているようです。
shin_chanz at 20:32|Permalink│Comments(0)│
2011年08月07日
オーガニック保湿剤
最近はオーガニック由来の保湿剤が増え始めています。
昔は100%植物由来では作れなかったものが、化学の進歩で簡単に作れるようになりました。
インドでは、日本では石油由来の合成界面活性剤といわれるものを日本の化学会社の協力で、100%植物性原料(砂糖)で作られています。
その方が石油から作るより安いということで、工業用原料まで、食品を原料にして一部作られ始めていますので、食料の高騰が止まらなくなっています。
新規の大規模な砂糖プランテーションは、食用ではなく、すべてガソリンやプラスチック原料にされて、それが当たり前になるような時代となっています。
農民も高く買う方へ売りますので、食品から石油化学製品を作る流れというのは、ますますひどくなっていきそうな気配です。
今は1ドル80円の円高ですが、これは通常の1ドル100円を超えると2割も3割も高い値段で、外国から食品を購入しないといけなくなるので、ますます厳しい生活環境になっていきそうです。
さて、最近の保湿剤のトレンドですが、オーガニックブームが多少なりとも浸透してきたせいか、「プロパンジオール」という保湿剤の採用が進んでいます。
これはアメリカの大手化学会社がオーガニックユーザーを狙うために開発した保湿剤です。
100%植物由来で、植物を原料にして作ります。
100%植物由来ならグリセリンが有名ですが、グリセリンよりべたつきが少なく、抗菌性があるというのが、プロパンジオールの特徴。
BGという保湿剤も使われますが、こちらは100%植物由来はまだ少し高く、値段がこなれているプロパンジオールの採用が進みつつあります。
名前は石油由来のものみたいですが、海外のオーガニックブランドでもプロパンジオールを採用するところも増え始めて、プロパンジオールは今後も採用が進んでいくのかなと考えています。
(そもそもオーガニック認証機関のお墨付きがあるため、採用しやすいという点も大きいです)
ただ、リスクは製造会社が1つしかなく、もし製造プラントが何かの原因で停止すると、原料を全く入手できません。
実は数年前にBGを製造する2社のうち1社の製造プラントが停止して、日本のメーカーでは大混乱に陥った経験があるので、供給リスクのあるプロパンジオールへ前面切り替えというのは無いと思いますが、トレンドはこのプロパンジオールを支持していくものと思います。
昔は100%植物由来では作れなかったものが、化学の進歩で簡単に作れるようになりました。
インドでは、日本では石油由来の合成界面活性剤といわれるものを日本の化学会社の協力で、100%植物性原料(砂糖)で作られています。
その方が石油から作るより安いということで、工業用原料まで、食品を原料にして一部作られ始めていますので、食料の高騰が止まらなくなっています。
新規の大規模な砂糖プランテーションは、食用ではなく、すべてガソリンやプラスチック原料にされて、それが当たり前になるような時代となっています。
農民も高く買う方へ売りますので、食品から石油化学製品を作る流れというのは、ますますひどくなっていきそうな気配です。
今は1ドル80円の円高ですが、これは通常の1ドル100円を超えると2割も3割も高い値段で、外国から食品を購入しないといけなくなるので、ますます厳しい生活環境になっていきそうです。
さて、最近の保湿剤のトレンドですが、オーガニックブームが多少なりとも浸透してきたせいか、「プロパンジオール」という保湿剤の採用が進んでいます。
これはアメリカの大手化学会社がオーガニックユーザーを狙うために開発した保湿剤です。
100%植物由来で、植物を原料にして作ります。
100%植物由来ならグリセリンが有名ですが、グリセリンよりべたつきが少なく、抗菌性があるというのが、プロパンジオールの特徴。
BGという保湿剤も使われますが、こちらは100%植物由来はまだ少し高く、値段がこなれているプロパンジオールの採用が進みつつあります。
名前は石油由来のものみたいですが、海外のオーガニックブランドでもプロパンジオールを採用するところも増え始めて、プロパンジオールは今後も採用が進んでいくのかなと考えています。
(そもそもオーガニック認証機関のお墨付きがあるため、採用しやすいという点も大きいです)
ただ、リスクは製造会社が1つしかなく、もし製造プラントが何かの原因で停止すると、原料を全く入手できません。
実は数年前にBGを製造する2社のうち1社の製造プラントが停止して、日本のメーカーでは大混乱に陥った経験があるので、供給リスクのあるプロパンジオールへ前面切り替えというのは無いと思いますが、トレンドはこのプロパンジオールを支持していくものと思います。
shin_chanz at 20:03|Permalink│Comments(0)│
2011年07月12日
ものすごい軟水
手作り化粧水だけでなく、料理に軟水を使うと味が引き立つこともあります。
ただ、いつでもどこでも手に入る軟水というのは、飲料大手のものしかありません。
サントリー南アルプスの天然水なら、硬度30でこれが一番簡単に入る軟水でしょう。
ちなみに大阪や東京の水道水は季節変動がありますが、硬度は40くらいです。
硬度成分とはカルシウムやマグネシウムといったアルカリ金属類のこと。
コップを水ですすいで置いておくと白くすじがつくことがありますが、これが硬度成分です。
ポットも上部が白く粉が吹いたようになりますが、カルシウムやマグネシウムは酸で洗い流せますので、クエン酸洗浄により綺麗に落とせます。
さて、このカルシウムやマグネシウムといった硬度成分は、岩石層に含まれています。ミネラルウォーターは、一般的には地下水となりますので、水が地下にしみこむ際に硬度成分を溶かしながらしみこむため、カルシウムやマグネシウムといったミネラル分が含まれるのが当たり前です。
人工的な処理を行えば、硬度がゼロとなりますが、それはミネラルウォーターというより加工した水。
軟水が無いかと調べていると面白い水が見つかりました。
それは、「白神山地の水」
こちらは硬度0.2という不思議な水です。
土壌によっては硬度成分が含まれていないのはうなずけるのですが、こちらは硬度が0.2というほとんど硬度成分が含まれていません。
料理に美味しいかどうかはわかりませんが、有効成分をあまり入れない手作り化粧水にはこのままつかえそうです。
ただ、白神山地の水はいくつかのブランドがあるようで、硬度0.2の水以外にも多く硬度成分を含むものもあります。
基本的には青森県の白神山地で湧き出た水を汲み取ったもので、硬度成分は土壌の主成分である花崗岩が風化して溶出してきたものですので、花崗岩の分布や風化具合などによって硬度の違いが出ているのかもしれません。
ほかにも硬度が極端に少ない水もありますが、この日本産の水が一番のようです。
ただ、いつでもどこでも手に入る軟水というのは、飲料大手のものしかありません。
サントリー南アルプスの天然水なら、硬度30でこれが一番簡単に入る軟水でしょう。
ちなみに大阪や東京の水道水は季節変動がありますが、硬度は40くらいです。
硬度成分とはカルシウムやマグネシウムといったアルカリ金属類のこと。
コップを水ですすいで置いておくと白くすじがつくことがありますが、これが硬度成分です。
ポットも上部が白く粉が吹いたようになりますが、カルシウムやマグネシウムは酸で洗い流せますので、クエン酸洗浄により綺麗に落とせます。
さて、このカルシウムやマグネシウムといった硬度成分は、岩石層に含まれています。ミネラルウォーターは、一般的には地下水となりますので、水が地下にしみこむ際に硬度成分を溶かしながらしみこむため、カルシウムやマグネシウムといったミネラル分が含まれるのが当たり前です。
人工的な処理を行えば、硬度がゼロとなりますが、それはミネラルウォーターというより加工した水。
軟水が無いかと調べていると面白い水が見つかりました。
それは、「白神山地の水」
こちらは硬度0.2という不思議な水です。
土壌によっては硬度成分が含まれていないのはうなずけるのですが、こちらは硬度が0.2というほとんど硬度成分が含まれていません。
料理に美味しいかどうかはわかりませんが、有効成分をあまり入れない手作り化粧水にはこのままつかえそうです。
ただ、白神山地の水はいくつかのブランドがあるようで、硬度0.2の水以外にも多く硬度成分を含むものもあります。
基本的には青森県の白神山地で湧き出た水を汲み取ったもので、硬度成分は土壌の主成分である花崗岩が風化して溶出してきたものですので、花崗岩の分布や風化具合などによって硬度の違いが出ているのかもしれません。
ほかにも硬度が極端に少ない水もありますが、この日本産の水が一番のようです。
shin_chanz at 20:40|Permalink│Comments(0)│
2011年06月05日
ヒーラ細胞とは
1951年にアメリカ人女性から提供された細胞をヒーラ細胞といいます。
1日1回分裂・増殖を繰り返す、この細胞により大きく細胞工学が進展しました。
当時、アメリカでは小児麻痺ウィルスの脅威に晒されていました。
日本や他の国でも同様です。ポリオとも呼ばれる小児麻痺ウィルスは子供に感染すると脊髄神経を障害し、その名のとおり小児麻痺を引き起こします。
小児麻痺は伝染病で、子供から子供へウィルスは拡散していきます。
経口感染するので、指を舐めるくせのある子供は特に感染の確立が高くなります。
また、若くて体力のある患者が小児麻痺から生還しても数十年後に筋肉疲労や神経麻痺を高確率で発症します。
ウィルスにやられた神経細胞を周囲の細胞がサポートして、若いうちは症状を抑えられても、老化により、サポートした細胞が脱落していくことで、生き残った細胞だけでは体の機能を支えきれなくなるからです。
小児麻痺は長年にわたり患者を悩ませるため、感染すると怖い病気なのですが、昔は小児麻痺ウィルスを分離することもできず、検出することすらできませんでした。
ところがヒーラ細胞の登場により、小児麻痺の解明が一気に進みます。
ウィルスをヒーラ細胞に感染させることで、ウィルスが増殖し、ポリオウィルスの検出が可能になり、また、ポリオウィルスにも弱毒性や強毒性のものがあることがわかりました。
ヒーラ細胞から得られた知見により、小児麻痺ウィルスに対するワクチンが作られて日本ではウィルスが根絶されています。
ヒーラ細胞は細胞毒性実験ほか様々な医薬品の開発などにも用いられています。
すでに細胞を提供した女性が亡くなってから50年にもなるというのに、未だに現役で様々な実験に用いられています。
1日1回分裂・増殖を繰り返す、この細胞により大きく細胞工学が進展しました。
当時、アメリカでは小児麻痺ウィルスの脅威に晒されていました。
日本や他の国でも同様です。ポリオとも呼ばれる小児麻痺ウィルスは子供に感染すると脊髄神経を障害し、その名のとおり小児麻痺を引き起こします。
小児麻痺は伝染病で、子供から子供へウィルスは拡散していきます。
経口感染するので、指を舐めるくせのある子供は特に感染の確立が高くなります。
また、若くて体力のある患者が小児麻痺から生還しても数十年後に筋肉疲労や神経麻痺を高確率で発症します。
ウィルスにやられた神経細胞を周囲の細胞がサポートして、若いうちは症状を抑えられても、老化により、サポートした細胞が脱落していくことで、生き残った細胞だけでは体の機能を支えきれなくなるからです。
小児麻痺は長年にわたり患者を悩ませるため、感染すると怖い病気なのですが、昔は小児麻痺ウィルスを分離することもできず、検出することすらできませんでした。
ところがヒーラ細胞の登場により、小児麻痺の解明が一気に進みます。
ウィルスをヒーラ細胞に感染させることで、ウィルスが増殖し、ポリオウィルスの検出が可能になり、また、ポリオウィルスにも弱毒性や強毒性のものがあることがわかりました。
ヒーラ細胞から得られた知見により、小児麻痺ウィルスに対するワクチンが作られて日本ではウィルスが根絶されています。
ヒーラ細胞は細胞毒性実験ほか様々な医薬品の開発などにも用いられています。
すでに細胞を提供した女性が亡くなってから50年にもなるというのに、未だに現役で様々な実験に用いられています。
shin_chanz at 20:18|Permalink│Comments(0)│
2011年06月02日
化粧品と細胞の応用
化粧品の動物実験というのは、確実に減っています。
まず、欧州系の原料メーカーでは動物実験自体を止めているところがほとんど。
日本のメーカーもかなり減らしています。
動物実験をやらないことのデメリットは、薬用化粧品の有効成分にできないこと。
日本の行政は、本当にそれが毎日使っても安全で、有効性があり、環境中に放出されても分解して土に帰ることを求めます。
その証明には、どうしても動物実験が必要となります。
やはり新しいものは不安ですし、肌に塗ったものが体内に浸透していったときに、どの臓器に蓄積するのか、しないのか。肝臓で分解されるのか、されないのか。体内に浸透した場合はどこから排出されるのかを見極めようとすると、どうしても動物の体が必要になります。
妊娠中に胎児への影響が無いか調べることになると2世代での評価が必要となります。
簡単には減りそうにもない動物実験ですが、たとえば従来からある化合物に少しだけ変えたものなら安全性も高いと考えられ、ヨーロッパを中心に動物実験の廃止が進みつつあります。
ただ、何もしないというのも問題で、安全性の確認に使われるのは人間の細胞を使った細胞毒性試験です。
皮膚の細胞を使用して、毒性を評価する枠組みが少しずつ進展しています。
細胞を使う方法は単に生き死にだけの評価だけではなく、免疫に関する物質の量の測定を評価したりとその評価方法も多様化しています。
使う細胞は様々でヒーラ細胞から子供や老人から採取した細胞まで多岐に渡っています。
ちなみにヒーラ細胞とは今から60年前に子宮がんで若くして死んだ黒人女性から採取した細胞です。
まず、欧州系の原料メーカーでは動物実験自体を止めているところがほとんど。
日本のメーカーもかなり減らしています。
動物実験をやらないことのデメリットは、薬用化粧品の有効成分にできないこと。
日本の行政は、本当にそれが毎日使っても安全で、有効性があり、環境中に放出されても分解して土に帰ることを求めます。
その証明には、どうしても動物実験が必要となります。
やはり新しいものは不安ですし、肌に塗ったものが体内に浸透していったときに、どの臓器に蓄積するのか、しないのか。肝臓で分解されるのか、されないのか。体内に浸透した場合はどこから排出されるのかを見極めようとすると、どうしても動物の体が必要になります。
妊娠中に胎児への影響が無いか調べることになると2世代での評価が必要となります。
簡単には減りそうにもない動物実験ですが、たとえば従来からある化合物に少しだけ変えたものなら安全性も高いと考えられ、ヨーロッパを中心に動物実験の廃止が進みつつあります。
ただ、何もしないというのも問題で、安全性の確認に使われるのは人間の細胞を使った細胞毒性試験です。
皮膚の細胞を使用して、毒性を評価する枠組みが少しずつ進展しています。
細胞を使う方法は単に生き死にだけの評価だけではなく、免疫に関する物質の量の測定を評価したりとその評価方法も多様化しています。
使う細胞は様々でヒーラ細胞から子供や老人から採取した細胞まで多岐に渡っています。
ちなみにヒーラ細胞とは今から60年前に子宮がんで若くして死んだ黒人女性から採取した細胞です。
shin_chanz at 20:45|Permalink│Comments(0)│
2011年04月03日
地震による影響
化粧品原料のうち、合成界面活性剤がかなり影響を受けているようです。
それは合成洗剤を作っている工場が茨城に集まっており、石油コンビナートに作られているため、今回の地震で地盤が液状化したことで工場にかなり被害が出ている模様です。
合成界面活性剤のうち、非イオン系界面活性剤というのは、天然アルコールと石油ガスを組み合わせて作ります。
石油を高熱で分解して、石油ガスにした後、酸化しエチレンオキサイドという原料を作るのですが、このエチレンオキサイドを作る石油コンビナートが地震で破壊されました。
エチレンオキサイドから合成界面活性剤を作るのは、比較的小規模な設備で可能ですが、エチレンオキサイドの製造は致死性のガスであるため、かなり高度な設備と大量の石油を扱う技術が必要で、日本でも製造できるメーカーが4、5社程度しかありません。
このうち東日本の設備が地震で破壊されて、エチレンオキサイドの製造量が一気に1/3にまで落ちています。
エチレンオキサイドは、合成界面活性剤の原料に使われるほか、飲料のボトルに使われるPET樹脂、ポリエステルやウレタンの原料にもなります。
今はミネラルウォーターの需要が急速に高まり、ただでさえPET樹脂が足りないのに、PET樹脂自体が作れなくなったという前代未聞の事態に陥っています。
また、地震に加えて、化学工場というのは、1年に1回工場を止めて、設備を点検することが法律で定められています。
つまり、今は地震を逃れた工場がなんとか頑張っていますが、これらの工場はもうすぐ法律に従って、物不足であるのにも関わらず順次工場を止めていく必要があり、余計原料調達に支障が出てきそうな雲行きになっています。
早く元に戻ることを願います。
それは合成洗剤を作っている工場が茨城に集まっており、石油コンビナートに作られているため、今回の地震で地盤が液状化したことで工場にかなり被害が出ている模様です。
合成界面活性剤のうち、非イオン系界面活性剤というのは、天然アルコールと石油ガスを組み合わせて作ります。
石油を高熱で分解して、石油ガスにした後、酸化しエチレンオキサイドという原料を作るのですが、このエチレンオキサイドを作る石油コンビナートが地震で破壊されました。
エチレンオキサイドから合成界面活性剤を作るのは、比較的小規模な設備で可能ですが、エチレンオキサイドの製造は致死性のガスであるため、かなり高度な設備と大量の石油を扱う技術が必要で、日本でも製造できるメーカーが4、5社程度しかありません。
このうち東日本の設備が地震で破壊されて、エチレンオキサイドの製造量が一気に1/3にまで落ちています。
エチレンオキサイドは、合成界面活性剤の原料に使われるほか、飲料のボトルに使われるPET樹脂、ポリエステルやウレタンの原料にもなります。
今はミネラルウォーターの需要が急速に高まり、ただでさえPET樹脂が足りないのに、PET樹脂自体が作れなくなったという前代未聞の事態に陥っています。
また、地震に加えて、化学工場というのは、1年に1回工場を止めて、設備を点検することが法律で定められています。
つまり、今は地震を逃れた工場がなんとか頑張っていますが、これらの工場はもうすぐ法律に従って、物不足であるのにも関わらず順次工場を止めていく必要があり、余計原料調達に支障が出てきそうな雲行きになっています。
早く元に戻ることを願います。
shin_chanz at 21:18|Permalink│Comments(0)│
2011年02月27日
香りの効果 色々
香りの精神的作用は様々です。
グレープフルーツのように食欲を抑制させるものもあれば、ジャスミンやイランイランのように気分を高揚させるものも。
ラベンダーやカモミール、リナロールは沈静作用持ちます。
ストレスに対して効くといわれるのが、ペパーミントやレモン、ラベンダーやべレリアンの香りです。
これらは科学的なエビデンスを持ち、心拍変動や副腎皮質ホルモン濃度の変動を調査することで、その効果が証明されています。
また、アメリカの化粧品や日本でも一部の化粧品に男性ホルモンであるDHEAが添加されていることがあります。
男性ホルモンの老化防止作用に注目して、化粧品に配合されるケースが増えてきているのですが、ローズなどの沈静系の香りを使うことで、この男性ホルモンが増えることがわかっています。
ムダ毛が増えるのかどうかは、わかりませんが、DHEAは抗ストレス作用を持ち、それなりに面白い効果を持ちます。
男性にとっては、前立腺がんの増殖を促進させるホルモンでありますが、サプリメントとして精力増強を信じて飲む人が多いようです。
女性においては、ダイエットに効くとか、ちょっと言いすぎな面もありますが、通販で気軽に買えるホルモンということで、飲む方も多いようです。
(若い方は生理不順になるおそれがあります)
無理に外部から摂る事でいきなり男性ホルモン量を増やすこともできますが、香りの場合は、内分泌系に異常をきたさず、自然にホルモン量を増やすというメリットがあります。
体に負担をかけず、できるだけ自然な状態で毎日ストレスに対応できるという点で、香りを日常に生活に取り込んでいくのは、面白いと思います。
グレープフルーツのように食欲を抑制させるものもあれば、ジャスミンやイランイランのように気分を高揚させるものも。
ラベンダーやカモミール、リナロールは沈静作用持ちます。
ストレスに対して効くといわれるのが、ペパーミントやレモン、ラベンダーやべレリアンの香りです。
これらは科学的なエビデンスを持ち、心拍変動や副腎皮質ホルモン濃度の変動を調査することで、その効果が証明されています。
また、アメリカの化粧品や日本でも一部の化粧品に男性ホルモンであるDHEAが添加されていることがあります。
男性ホルモンの老化防止作用に注目して、化粧品に配合されるケースが増えてきているのですが、ローズなどの沈静系の香りを使うことで、この男性ホルモンが増えることがわかっています。
ムダ毛が増えるのかどうかは、わかりませんが、DHEAは抗ストレス作用を持ち、それなりに面白い効果を持ちます。
男性にとっては、前立腺がんの増殖を促進させるホルモンでありますが、サプリメントとして精力増強を信じて飲む人が多いようです。
女性においては、ダイエットに効くとか、ちょっと言いすぎな面もありますが、通販で気軽に買えるホルモンということで、飲む方も多いようです。
(若い方は生理不順になるおそれがあります)
無理に外部から摂る事でいきなり男性ホルモン量を増やすこともできますが、香りの場合は、内分泌系に異常をきたさず、自然にホルモン量を増やすというメリットがあります。
体に負担をかけず、できるだけ自然な状態で毎日ストレスに対応できるという点で、香りを日常に生活に取り込んでいくのは、面白いと思います。
shin_chanz at 20:49|Permalink│Comments(2)│
2011年01月09日
生きた細胞と死んだ細胞との違い
生きた細胞と死んだ細胞の大きな違いというのは、細胞膜の部分で現れます。
細胞膜は物質の出入りを制御している膜のことで、この膜が制御するからこそ、必要な養分を取り入れて、不要なものを膜外へ排出しています。
もし、この膜が機能していなければ、必要以上に成分を取り込んだり、本来必要な成分を排出したり、また他の細胞が排出した老廃物を誤って取り込んだりと、細胞機能維持に必要不可欠な成分の濃度維持ができません。
そのため、進化した動物などでは、細胞膜に入れる成分と入れない成分を厳密にコントロールしています。
植物の組織は動物の組織と違って、細胞と細胞の間は液体でなく、気体で満たされていたり、細胞壁はセルロースを主成分とする透明な強い壁で出来ていますが、この細胞壁は動物の細胞同様に半透膜となっており、成分の出入りを制限しています。
この半透膜によって、新鮮な野菜は弾力を保っていますが、野菜が死ぬと、細胞壁の半透膜が失われ、細胞の中身が流出し、野菜としての形が保てなくなります。
ただ、この半透膜が壊れていないと、成分の抽出がうまく行われません。
それは半透膜によって、細胞内部に蓄えられている有効成分が出てこないためで、成分の抽出効率が悪くなります。
そのため採取したばかりの植物から抽出する際には、細胞壁の破壊を考える必要があり、徹底的に刻んだり、ミキサーでせん断する必要があります。
そうすることで、細胞壁に閉じ込められた成分を抽出することができます。
なお、一度乾燥させたものは、乾燥時に細胞壁が壊れてしまいますので、成分の抽出はやりやすくなります。
細胞膜は物質の出入りを制御している膜のことで、この膜が制御するからこそ、必要な養分を取り入れて、不要なものを膜外へ排出しています。
もし、この膜が機能していなければ、必要以上に成分を取り込んだり、本来必要な成分を排出したり、また他の細胞が排出した老廃物を誤って取り込んだりと、細胞機能維持に必要不可欠な成分の濃度維持ができません。
そのため、進化した動物などでは、細胞膜に入れる成分と入れない成分を厳密にコントロールしています。
植物の組織は動物の組織と違って、細胞と細胞の間は液体でなく、気体で満たされていたり、細胞壁はセルロースを主成分とする透明な強い壁で出来ていますが、この細胞壁は動物の細胞同様に半透膜となっており、成分の出入りを制限しています。
この半透膜によって、新鮮な野菜は弾力を保っていますが、野菜が死ぬと、細胞壁の半透膜が失われ、細胞の中身が流出し、野菜としての形が保てなくなります。
ただ、この半透膜が壊れていないと、成分の抽出がうまく行われません。
それは半透膜によって、細胞内部に蓄えられている有効成分が出てこないためで、成分の抽出効率が悪くなります。
そのため採取したばかりの植物から抽出する際には、細胞壁の破壊を考える必要があり、徹底的に刻んだり、ミキサーでせん断する必要があります。
そうすることで、細胞壁に閉じ込められた成分を抽出することができます。
なお、一度乾燥させたものは、乾燥時に細胞壁が壊れてしまいますので、成分の抽出はやりやすくなります。
shin_chanz at 20:11|Permalink│Comments(0)│
2010年10月01日
植物系ミネラルオイル
植物原料から今まで石油から作っていた原料を作ろうという動きは止まりません。
最近では、石炭から合成アルコールを作っていた海外の大手化学会社が植物原料100%の植物性ミネラルオイルを作りました。
ミネラルオイルやシリコーンの代替用として揮発性の炭化水素となります。
クレンジングオイルやファンデーションの油剤として使うことができ、軽いのが特徴。
分子が小さいタイプになると、肌から揮発していくため、油分が多いのにさらっとした仕上がりの化粧品に仕上がります。
ラウリルアルカンやミリスチルアルカンなどの○○アルカンという成分名となります。
この原料が良いのは、ヨーロッパでオーガニック原料としての承認を受けていること。
つまり、今まで石油由来のミネラルオイルを使っていたらオーガニックとしては認められなかった化粧品が、この植物由来のミネラルオイルを使用することでオーガニック化粧品を作ることができます。
化学的な成分の本質は変わらないため、なんだか不思議な気がしますが、この化学会社が作った植物性ミネラルオイルによってかなり化粧品の作る幅が広がるような気がします。
いままで、オーガニック系のクレンジングではシリコーンを落とすことが難しかったのですが、おそらくこの成分はシリコーンオイルを溶かす可能性が高いため、しっかり落ちるのにオーガニックなクレンジングを作ることが可能となります。
一般的なイメージでは植物原料を圧搾や抽出といった操作で得たものから作るのがオーガニック化粧品という印象があるのですが、オーガニック化粧品も色々な商業的な団体が認証しているため、上記のような原料を使用していてもオーガニック化粧品の認証を受けることは可能となっています。
さてさて、これからどうなっていくのやら。
最近では、石炭から合成アルコールを作っていた海外の大手化学会社が植物原料100%の植物性ミネラルオイルを作りました。
ミネラルオイルやシリコーンの代替用として揮発性の炭化水素となります。
クレンジングオイルやファンデーションの油剤として使うことができ、軽いのが特徴。
分子が小さいタイプになると、肌から揮発していくため、油分が多いのにさらっとした仕上がりの化粧品に仕上がります。
ラウリルアルカンやミリスチルアルカンなどの○○アルカンという成分名となります。
この原料が良いのは、ヨーロッパでオーガニック原料としての承認を受けていること。
つまり、今まで石油由来のミネラルオイルを使っていたらオーガニックとしては認められなかった化粧品が、この植物由来のミネラルオイルを使用することでオーガニック化粧品を作ることができます。
化学的な成分の本質は変わらないため、なんだか不思議な気がしますが、この化学会社が作った植物性ミネラルオイルによってかなり化粧品の作る幅が広がるような気がします。
いままで、オーガニック系のクレンジングではシリコーンを落とすことが難しかったのですが、おそらくこの成分はシリコーンオイルを溶かす可能性が高いため、しっかり落ちるのにオーガニックなクレンジングを作ることが可能となります。
一般的なイメージでは植物原料を圧搾や抽出といった操作で得たものから作るのがオーガニック化粧品という印象があるのですが、オーガニック化粧品も色々な商業的な団体が認証しているため、上記のような原料を使用していてもオーガニック化粧品の認証を受けることは可能となっています。
さてさて、これからどうなっていくのやら。
shin_chanz at 00:01|Permalink│Comments(3)│