お勧め植物エキス

2007年09月09日

アミノ酸たっぷりの植物エキス

アミノ酸というと肉を思いがちですが、植物もアミノ酸をたくさん作ります。

動物は体内で作れないアミノ酸を植物を食べることで
必要なアミノ酸を補います。

たんぱく質をたくさん含んでいるものは、大豆や小麦などが有名ですね。

でも、たんぱく質だとアミノ酸まで何らかの方法で分解しないといけません。
企業ならともかくたんぱく質の分解までは手作りではできないので、
それではどういう方法があるかというと、アミノ酸をたくさん含んでいる
植物エキスを使うということです。

一番、アミノ酸含量が高いと思われるのが、オタネニンジンエキス。
もともと滋養強壮として人気が高い生薬ですが、頭に使っても
育毛効果があり、植物プラセンタエキスの主成分でもあり、
アミノ酸以外にも有用な美容成分を多く含んでいるのが特徴です。

アミノ酸含量は、エキス固形分の3%ほどとなりますが、
それでもフェニルアラニンやアラニン、スレオニン、バリン、
ロイシン、ヒドロキシプロリンなど肌の天然保湿成分と似たアミノ酸を
含んでいるのが特徴です。

なお、ニンジン系のエキスは、エタノール35%もしくは50%BGで
抽出するのが良いのですが、ニンジンをそのまま漬けこむより
フードプロセッサーなどで砕いたものを漬け込むのがよいでしょう。

粉末状のものがあればなお良いです。

shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(0)

2007年07月21日

ローズマリーの抗酸化成分 その3

ローズマリーの抗酸化成分の抽出データです。

乾燥ローズマリー葉1gを次の溶剤で抽出しました。
抽出量はmg単位です。
(ローズマリーエキス製造メーカー技術論文より抜粋)

ローズマリーの抽出効率


ヘキサンというのは、石油系の溶剤でよく使われるものです。
油溶性の成分の抽出に効果を発揮します。

100%エタノールもどちらかというと油溶性の成分も溶かすし、
水溶性のものも一部抽出できるものです。

50%エタノールは、水溶性の成分をよく抽出します。

抗酸化成分も水溶性、油溶性色々ありますが、
ローズマリーの葉に含まれているのは、水溶性の方がメインで、
ここでみると、抗酸化成分は、50%エタノールで抽出されるのが
最も量が多いことがわかります。

なお、ヘキサン抽出だと精油成分もよく抽出されます。
そのため、香りが強いエキスを作ろうとするとヘキサン抽出の方が優れています。

手作り化粧品材料店などでローズマリーの抗酸化成分というものが
販売されていますが、基本は50%エタノールで抽出し、
抽出された成分を別の溶剤で再度抽出することで、エキスを作っています。

抗酸化成分のローズマリーエキスは高いですが、ローズマリーの葉には
4%程度しか含まれないことを考えると致し方ないのかもしれません。

ちなみに、50%エタノールで抽出すると、この表を見られたらわかりますように
油溶性の抗酸化成分も出てきて、それで化粧水を作ると、
水に溶けない油溶性成分が沈殿したり浮遊したりと、あまり見た目がよくない
化粧水になります。
これを防ぐには、エタノールの濃度を落として30%エタノールで抽出するか
BGで抽出するのが、よいと思います。
エタノール濃度を低くすること、BGを使用することで、水溶性の成分のみを
選択して抽出することができます。


shin_chanz at 13:07|PermalinkComments(0)

2007年07月20日

ローズマリーの抗酸化成分 その2

ローズマリーの抗酸化成分は、化学構造でわけると、
フェノールカルボン酸タイプのロスマリン酸と
テルペン系ポリフェノールのカルノソール、カルノジック酸、ロスマノール、
エポロスマノールの2種類に分かれます。

フェノールカルボン酸はシソ科植物には普遍的に含まれるもの。
テルペン系ポリフェノールはローズマリーやセージのみに多く含まれるものです。

つまり、ローズマリーの香りが苦手な方は、化粧水として使うなら
セージでも同じような効果を得ることができます。

抗酸化成分のうち、ロスマノールは合成抗酸化剤のBHAより強い抗酸化作用を
持っています。同様に強い抗酸化物質であるカルノジック酸は非常に不安定で
残念なことに14日もあれば分解してしまうものです。

ローズマリーの抽出物は、食品添加物に認められていますが、
最大の特徴は、抗酸化力だけではなく、抗酸化力を発揮しても着色しにくい
という点にあります。
(酸化しても他の抗酸化剤のように開環や重合しません)

ビタミンEやビタミンCは抗酸化を行うと、着色してしまいますが、
ローズマリー抽出物は、そういう短所をほとんどなく、
熱や光にも安定であるという点があります。
そのため、食品にも良く使われるようになっています。

ただ、ハーブ抽出物のため、微妙にニオイがあるため、
大量には使用することはできません。

shin_chanz at 00:04|PermalinkComments(0)

2007年07月19日

ローズマリーの抗酸化成分 その1

ローズマリーはハーブの代表例で、お料理などにも使う方は多いかと思います。

これを使った化粧水で有名なのはハンガリーウォーター。
この化粧水についてのハンガリー女王の伝説は、手作り化粧水をされた方なら
ご存知ではないでしょうか。

さて、ローズマリーの成分には、ウルソール酸という抗しわ成分が
含まれています。これはローズマリー軟膏の有効成分になりますが、
他にも色々含まれています。

今回は、抽出溶媒違いでの出てくる成分について解説したいと思います。

ローズマリーの成分で、特によく出てくる成分は3種類あります。
ロスマリン酸、カルノソール、カルノジック酸です。

ニキビが出来やすい方には特に重要となるのが、ロスマリン酸。

抗酸化だけでなく、抗炎症、抗アレルギーの作用を持っています。

抗原などの起炎症物質の刺激に対して、血管内皮細胞上に発現する接着分子や
ケモカインの誘導を抑制して、炎症局所への白血球の侵入を抑えます。
また、白血球が作るラジカルを消去したりします。

ニキビは、白血球が患部へ集まりすぎると、ラジカルなどの活性酸素を
放出してコラーゲン繊維を破壊、局所的に患部を破壊して、
ニキビ跡を作ります。
つまり、ニキビ跡は、アクネ菌などのニキビの原因菌が直接作るのではなくて、
ニキビ患者が持つ白血球の過剰反応によって引き起こされます。

ニキビの方に、ローズマリーの化粧水が特に効果的という感想をいただくことが
多いのですが、おそらくロスマリン酸という抗生物質と同じように
白血球の活動を抑える成分が効いているのではないかと考えています。


shin_chanz at 00:01|PermalinkComments(0)

2006年10月27日

お勧めの冬虫夏草エキス

各社の育毛剤を見ていただくとわかりますが、
スキンケア化粧品と違って、育毛剤に使われる生薬は限られています。

その中で手作り育毛剤にお勧めの生薬エキスを紹介します。

まず一番目が冬虫夏草エキスです。

冬虫夏草 は中国で滋養強壮薬として珍重され、
特に男性用滋養強壮薬として、中国及びその近隣諸国の子実体が有名です。

冬虫夏草 とは、コウモリガ、蝉、蚕の幼虫等の虫に寄生し、
子実体である茸を虫から発生することに由来する名称です。

薬用茸の一種で、菌糸が増殖して宿主を死に至らしめた後、
該宿主の体内で菌糸が充満すると子実体を形成し、
冬季には宿主の体内にあり、夏季になると宿主の虫体から
穿ち出る子嚢菌に属する茸です。

冬は虫、夏は草という名前の由来はここから来ています。

漢方薬として用いられる中国産の冬虫夏草はコウモリガの幼虫に寄生し、
その幼虫から発生した子実体である茸及び幼虫となります。

皆さんも名前ぐらいは耳にされたことがあるかと思います。

まあ、男性用の精力増強剤ですので、女性にはあまりなじみが
ないかもしれません。

さて、この冬虫夏草ですが、育毛剤に使用すると血管を拡張して
血流を増加させるという効果を持っています。

資生堂の育毛剤で、ハゲは迷惑とかいう広告で物議をかもした
アデノゲンというものがありますが、これに使われている有効成分の
生体内発毛成分がアデノシンとなります。

冬虫夏草にはそのアデノシンが入っています。

アデノシンは、水には溶けますが、エタノールには溶けないという
性質があるため、無水エタノールでは抽出できません。

冬虫夏草エキスはサントリーが特許を持っているのですが、
この特許によれば、10倍量の50〜75%エタノール水溶液で
抽出すれば、すぐれた育毛成分を取り出せるとあります。

このエタノール濃度が育毛成分を取り出す大きなポイントです。

つまり、粉砕した冬虫夏草1gに無水エタノール3g+水7gで
1週間ほど抽出すればOKです。
特公平02-007568

冬虫夏草はとてつもなく高い漢方薬なので、1g単位で
買える漢方薬店がよいですね。
あまりよく知っているわけではありませんが、
ここでは1g単位で購入できます。
試しに作ってみるなら1gで十分でしょう。
温心堂薬局

まだまだ育毛によい生薬の紹介は続きます。

shin_chanz at 00:03|PermalinkComments(0)