栄養
2010年06月02日
エネルギーの燃焼 その2
エネルギーの燃焼とは酸素と糖が最終的にくっつくこと。
酸化の過程で出てくるエネルギーと熱を生体はうまく利用しています。
ただ、脂肪酸や糖を燃やすと炭酸ガスと水ができるのですが、炭酸はご存知のとおり酸性のガス。
水に溶けると酸性となります。水に炭酸ガスが溶けている状態はちょうどサイダーやコーラの形となっています。
活動すればするほど、炭酸ガスは血液に溶け込んでいき、血液は酸性に傾いていきます。
何かで中和しないと血液は中性を保てません。
どうやって炭酸ガスを中和しているのでしょうか。
それともうひとつ。
肺では炭酸ガスを放出し、酸素を受け取ります。
すると今まで酸性の炭酸ガスを中性に抑えていた血液は、炭酸ガスを離すと同時にアルカリ性に傾く可能性があります。
要するに人間の組織は場所が違えば、一方では炭酸ガスが溶け込んで、酸性に傾かせようとし、肺では逆に酸性のガスが抜けてアルカリに傾けようとしています。
ただ、血液のpHはいつも中性で一定に保たれ、アルカリや酸には病気にならない限り傾きません。
血液の流れる血管の距離は約10万キロ。毛細血管を含めての距離ですが、地球2周分にも相当するこの血管内では一定のpHに保つ仕組みがとられています。
そもそも10万キロもあれば、どこかでpHは変化してそうですが、それがある程度の範囲内に収まっています。
血液を酸性に傾けるのは、炭酸ガスだけではなく、食事由来のリン酸や硫酸などがあります。
硫酸と聞くとそんなもの出来るはずないと思いそうですが、硫酸が糖などにくっついているものがいくつかあって、それが酵素で糖から切り離されると硫酸が出来、血液を酸性に傾けようとします。
(たとえば、ゼリーに使われる増粘多糖類(液をゲルにする)ですが、こちらに良く使われるカラギーナンなどは硫酸エステルの代表例です。)
酸化の過程で出てくるエネルギーと熱を生体はうまく利用しています。
ただ、脂肪酸や糖を燃やすと炭酸ガスと水ができるのですが、炭酸はご存知のとおり酸性のガス。
水に溶けると酸性となります。水に炭酸ガスが溶けている状態はちょうどサイダーやコーラの形となっています。
活動すればするほど、炭酸ガスは血液に溶け込んでいき、血液は酸性に傾いていきます。
何かで中和しないと血液は中性を保てません。
どうやって炭酸ガスを中和しているのでしょうか。
それともうひとつ。
肺では炭酸ガスを放出し、酸素を受け取ります。
すると今まで酸性の炭酸ガスを中性に抑えていた血液は、炭酸ガスを離すと同時にアルカリ性に傾く可能性があります。
要するに人間の組織は場所が違えば、一方では炭酸ガスが溶け込んで、酸性に傾かせようとし、肺では逆に酸性のガスが抜けてアルカリに傾けようとしています。
ただ、血液のpHはいつも中性で一定に保たれ、アルカリや酸には病気にならない限り傾きません。
血液の流れる血管の距離は約10万キロ。毛細血管を含めての距離ですが、地球2周分にも相当するこの血管内では一定のpHに保つ仕組みがとられています。
そもそも10万キロもあれば、どこかでpHは変化してそうですが、それがある程度の範囲内に収まっています。
血液を酸性に傾けるのは、炭酸ガスだけではなく、食事由来のリン酸や硫酸などがあります。
硫酸と聞くとそんなもの出来るはずないと思いそうですが、硫酸が糖などにくっついているものがいくつかあって、それが酵素で糖から切り離されると硫酸が出来、血液を酸性に傾けようとします。
(たとえば、ゼリーに使われる増粘多糖類(液をゲルにする)ですが、こちらに良く使われるカラギーナンなどは硫酸エステルの代表例です。)
shin_chanz at 00:00|Permalink│Comments(0)│
2010年03月19日
高脂肪食とやる気・・
物覚えが悪くなる食事というものがあるようです。
まだまだ、ラットでの話。
しかし、薬はラットの健康状態を良くするものがまず第一の候補となるので、ラットの結果だからといって、侮れません。
ラットの物覚えを悪くさせた原因、それは単なる脂肪分のとりすぎ。
脂肪は、肥満や糖尿病、心臓病を悪化させますが、短期的な影響についてはあまり考慮されていませんでした。
高脂肪食を何年も続けることで、色々な病気へと発展していくと考えられていましたが、10日ほどの食事で、ラットの行動に変化が現れることが確認されました。
健康に良いと言われているオリーブ油や大豆油などを用いて、脂肪分として7.5%しか含まない低脂肪食と55%の高脂肪食を食べさせて健康状態を比較しました。
4日目で心臓への負担が高脂肪食で確認され、心臓肥大が始まり、9日目には迷路実験で、迷路を抜け出すための時間がかかるばかりが間違いが多く見られるようになっています。
つまり、食事内容で物忘れのみならず注意不足が起こるとのこと。
細胞レベルでもタンパク質の変化があるようですが、これが関係しているかはまだこれからの解明が必要のようです。
ただ、明らかに運動機能や短期記憶の低下が見られたことで、脂肪分が何らかの影響を脳にも及ぼしていることが示唆されているようです。
脂っこい食事やチョコレート好きな方は、気になる研究結果でした。
(The FASEB Journal09-139691)
ところで、日本人の好きなお茶ですが、面白い研究がありました。
緑茶を1日3杯飲んでいるひとは、1/2杯以下しか飲まない人に比べてテロメアが少し長いとか。
この少し長いのは4.6K塩基対分となるのですが、テロメアは細胞の寿命の長さを決めるのに重要な因子でもあり、ちょうどこれが5年分に相当するとか。
どこまで信用できるかわかりませんが、少なくとも毎日お茶を飲むことはやはり健康には良いようです。Bri j Nutr(S0007114 50991383)
まだまだ、ラットでの話。
しかし、薬はラットの健康状態を良くするものがまず第一の候補となるので、ラットの結果だからといって、侮れません。
ラットの物覚えを悪くさせた原因、それは単なる脂肪分のとりすぎ。
脂肪は、肥満や糖尿病、心臓病を悪化させますが、短期的な影響についてはあまり考慮されていませんでした。
高脂肪食を何年も続けることで、色々な病気へと発展していくと考えられていましたが、10日ほどの食事で、ラットの行動に変化が現れることが確認されました。
健康に良いと言われているオリーブ油や大豆油などを用いて、脂肪分として7.5%しか含まない低脂肪食と55%の高脂肪食を食べさせて健康状態を比較しました。
4日目で心臓への負担が高脂肪食で確認され、心臓肥大が始まり、9日目には迷路実験で、迷路を抜け出すための時間がかかるばかりが間違いが多く見られるようになっています。
つまり、食事内容で物忘れのみならず注意不足が起こるとのこと。
細胞レベルでもタンパク質の変化があるようですが、これが関係しているかはまだこれからの解明が必要のようです。
ただ、明らかに運動機能や短期記憶の低下が見られたことで、脂肪分が何らかの影響を脳にも及ぼしていることが示唆されているようです。
脂っこい食事やチョコレート好きな方は、気になる研究結果でした。
(The FASEB Journal09-139691)
ところで、日本人の好きなお茶ですが、面白い研究がありました。
緑茶を1日3杯飲んでいるひとは、1/2杯以下しか飲まない人に比べてテロメアが少し長いとか。
この少し長いのは4.6K塩基対分となるのですが、テロメアは細胞の寿命の長さを決めるのに重要な因子でもあり、ちょうどこれが5年分に相当するとか。
どこまで信用できるかわかりませんが、少なくとも毎日お茶を飲むことはやはり健康には良いようです。Bri j Nutr(S0007114 50991383)
shin_chanz at 00:00|Permalink│Comments(0)│
2009年06月12日
冬の肌荒れ
冬の肌荒れの原因は湿度の低下が主なもの。
ただ、これは環境によるものですが、体質によって影響するものもあります。
それは血流。
この場合の血流は、心臓から各器官に送られている熱い動脈の流れではなく、
皮膚表面の流れです。
皮膚表面の血流というのは、体温維持に関与するため、
気温によって血流量は大きく変わります。
たとえば、真夏なら、血流が増加するため、皮膚の表面温度は
36℃の体温付近まで上昇します。
体の中の熱を放出して、バランスをとる必要があるからですが、
逆に冬は血流を抑え、体温の低下を抑えます。
極寒の地では皮膚の表面温度が0℃になることも。
0℃は極端な例ですが、そうでなくても冬場は、とにかく抹消部分の
血管を収縮し、体内の中心部分が冷えるのを防ぎます。
当然、手足が冷たくなる冷え性も起こります。
問題は、毛細血管の流れが悪くなることで、肌の色みが悪くなるだけでなく、
栄養の供給や老廃物の排出もままならなくなること。
細胞が育むのに必要な栄養分が足りず、老廃物も排出されないということでしたら、
肌のバランスが崩れ、調子がおかしくなっていくことも。
とくに加齢と共に血液循環は悪くなり、皮膚温は下がっていく傾向にあります。
化粧品だけでは、すぐに解決するようなものでもありませんので、
長めのお風呂やマッサージによる血行促進が重要となります。
ただ、これは環境によるものですが、体質によって影響するものもあります。
それは血流。
この場合の血流は、心臓から各器官に送られている熱い動脈の流れではなく、
皮膚表面の流れです。
皮膚表面の血流というのは、体温維持に関与するため、
気温によって血流量は大きく変わります。
たとえば、真夏なら、血流が増加するため、皮膚の表面温度は
36℃の体温付近まで上昇します。
体の中の熱を放出して、バランスをとる必要があるからですが、
逆に冬は血流を抑え、体温の低下を抑えます。
極寒の地では皮膚の表面温度が0℃になることも。
0℃は極端な例ですが、そうでなくても冬場は、とにかく抹消部分の
血管を収縮し、体内の中心部分が冷えるのを防ぎます。
当然、手足が冷たくなる冷え性も起こります。
問題は、毛細血管の流れが悪くなることで、肌の色みが悪くなるだけでなく、
栄養の供給や老廃物の排出もままならなくなること。
細胞が育むのに必要な栄養分が足りず、老廃物も排出されないということでしたら、
肌のバランスが崩れ、調子がおかしくなっていくことも。
とくに加齢と共に血液循環は悪くなり、皮膚温は下がっていく傾向にあります。
化粧品だけでは、すぐに解決するようなものでもありませんので、
長めのお風呂やマッサージによる血行促進が重要となります。
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2006年12月19日
また、またトランス脂肪酸
トランス脂肪酸というのは、やっかいでマーガリンだけでなく、
牛肉や牛乳などにも含まれています。
そのため、基本的には毎日食べているような状況です。
日本油化学会誌1998年5号には、食肉中のトランス脂肪酸の量が
掲載されています。
食肉といっても、トランス脂肪酸があるのは、牛肉や羊肉となります。
豚には、飼料に牛由来の油が混入しない限りまずトランス脂肪酸はありません。
鶏肉にも同様にトランス脂肪酸はありません。
(ベーコンやハムなどの加工肉では加工中にトランス脂肪酸ができるようです)
ここで、牛や羊にトランス脂肪酸ができるのは、胃の中に
脂肪酸へ水素を添加する細菌がいるからです。
たとえば、口溶けのよいマグロのトロのような脂身を持つ牛肉を
作ろうとして、魚油や植物油を配合した飼料を食べさせても、
胃の中の細菌が、飼料中の脂肪に水素を添加して、
トランス脂肪酸や飽和脂肪酸にするため、
室温では口溶けの悪い融点の高い脂身にしかならないのです。
素人考えでは、胃の中の細菌を除菌して、飼料を食べさせたら、
とろけるような脂肪の牛肉ができそうな気がしますが、
まあ、世の中はそんなに甘くはないのでしょう・・・(笑)
和牛のなかでトランス脂肪酸が多いのは、
ばらで5検体平均4.9%、ほかに多いのはサーロインとかた
少ないところはひれ肉で3検体平均2.7%でももやランプも
同様に少ないことがわかっています。
また、国別の牛肉では、アメリカ産と比べてもほぼ同等という結果でした。
和牛は脂肪分が多い濃厚飼料で育てられるため、
「霜降り肉」が多くなります。
肉中の脂肪分は和牛の方が多くなります。
そのため、肉100g当りでは、和牛の方がトランス脂肪酸の量は多くなります。
和牛は脂肪分が多くて柔らかく、くさみがなくて美味しいんですけどね・・
牛肉や牛乳などにも含まれています。
そのため、基本的には毎日食べているような状況です。
日本油化学会誌1998年5号には、食肉中のトランス脂肪酸の量が
掲載されています。
食肉といっても、トランス脂肪酸があるのは、牛肉や羊肉となります。
豚には、飼料に牛由来の油が混入しない限りまずトランス脂肪酸はありません。
鶏肉にも同様にトランス脂肪酸はありません。
(ベーコンやハムなどの加工肉では加工中にトランス脂肪酸ができるようです)
ここで、牛や羊にトランス脂肪酸ができるのは、胃の中に
脂肪酸へ水素を添加する細菌がいるからです。
たとえば、口溶けのよいマグロのトロのような脂身を持つ牛肉を
作ろうとして、魚油や植物油を配合した飼料を食べさせても、
胃の中の細菌が、飼料中の脂肪に水素を添加して、
トランス脂肪酸や飽和脂肪酸にするため、
室温では口溶けの悪い融点の高い脂身にしかならないのです。
素人考えでは、胃の中の細菌を除菌して、飼料を食べさせたら、
とろけるような脂肪の牛肉ができそうな気がしますが、
まあ、世の中はそんなに甘くはないのでしょう・・・(笑)
和牛のなかでトランス脂肪酸が多いのは、
ばらで5検体平均4.9%、ほかに多いのはサーロインとかた
少ないところはひれ肉で3検体平均2.7%でももやランプも
同様に少ないことがわかっています。
また、国別の牛肉では、アメリカ産と比べてもほぼ同等という結果でした。
和牛は脂肪分が多い濃厚飼料で育てられるため、
「霜降り肉」が多くなります。
肉中の脂肪分は和牛の方が多くなります。
そのため、肉100g当りでは、和牛の方がトランス脂肪酸の量は多くなります。
和牛は脂肪分が多くて柔らかく、くさみがなくて美味しいんですけどね・・
shin_chanz at 00:01|Permalink│Comments(6)│
2006年12月18日
マーガリン中のトランス脂肪酸
トランス脂肪酸の続きです。
トランス脂肪酸騒動というのは、欧米のバター製造業者の逆襲なのでしょうか・(^^;
日本はバターを作る業者とマーガリンを作るところは一緒ですが、
欧米では違います。
バターは飽和脂肪酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸やコレステロールが含まれて、動脈硬化の原因になるとか
以前はネガティブキャンペーンが吹き荒れました。
バター製造業者はマーガリン屋がはじめたこのキャンペーンに
だいぶ苦しめられたみたいです。
それで、植物性のマーガリンの方が体にいいと聞いた方も多いと思います。
ここにきてマーガリンにはトランス脂肪酸が存在して、
トランス脂肪酸の危険性がガンガン囁かれ、
とうとう我が家でもバターに変わりました・・(^^;
ただ、バターは美味しいのはわかるんですけど、
パンに塗るときに溶けるまで時間がかかるので、
早く朝食を済ませたい人間にとっては、いらいらが募ります(笑)
バターに窒素を含ませてホイップしたバターだと
だいぶましになりますが、値段が高いです。
元々固体から液体になる温度が高いバターだと
どうしてもパンに塗って伸ばすまでの時間がかかってしまい、
マーガリンを好む方も多いと思います。
日本油化学会誌1998年2号には、各国のマーガリン中の
トランス脂肪酸の割合の調査報告が載っています。
それによりますと、カップタイプのマーガリンだと
ポルトガル2銘柄平均 0.9%、ベルギー5銘柄平均 1.3%、
オランダ15銘柄平均 2.7%、イギリス3銘柄平均 10.9%、
アメリカ10銘柄平均 24.8%、日本4銘柄平均 19.3%
カートンタイプのマーガリンだと
ポルトガル8銘柄平均 1.7%、ベルギー13銘柄平均 2.3%、
オランダ10銘柄平均 1.9%、イギリス16銘柄平均 8.0%、
アメリカ13銘柄平均 14.2%、日本15銘柄平均 11.1%
となっています。
かなり国によってトランス脂肪酸の量が違って、
とくにポルトガル、ベルギー、オランダになると、
この量の低さは、バター(だいたい5%くらい)より低くなります。
バターよりトランス脂肪酸が低いマーガリンが
ずいぶん前からヨーロッパでは作られているのには、ちょっと驚きでした。
まあ、トランス脂肪酸がない変わりにこれらの国のマーガリンには、
飽和脂肪酸が多くなっていますので、トランス脂肪酸が少ないから、
健康によいというわけではないので、ご注意を。
トランス脂肪酸騒動というのは、欧米のバター製造業者の逆襲なのでしょうか・(^^;
日本はバターを作る業者とマーガリンを作るところは一緒ですが、
欧米では違います。
バターは飽和脂肪酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸やコレステロールが含まれて、動脈硬化の原因になるとか
以前はネガティブキャンペーンが吹き荒れました。
バター製造業者はマーガリン屋がはじめたこのキャンペーンに
だいぶ苦しめられたみたいです。
それで、植物性のマーガリンの方が体にいいと聞いた方も多いと思います。
ここにきてマーガリンにはトランス脂肪酸が存在して、
トランス脂肪酸の危険性がガンガン囁かれ、
とうとう我が家でもバターに変わりました・・(^^;
ただ、バターは美味しいのはわかるんですけど、
パンに塗るときに溶けるまで時間がかかるので、
早く朝食を済ませたい人間にとっては、いらいらが募ります(笑)
バターに窒素を含ませてホイップしたバターだと
だいぶましになりますが、値段が高いです。
元々固体から液体になる温度が高いバターだと
どうしてもパンに塗って伸ばすまでの時間がかかってしまい、
マーガリンを好む方も多いと思います。
日本油化学会誌1998年2号には、各国のマーガリン中の
トランス脂肪酸の割合の調査報告が載っています。
それによりますと、カップタイプのマーガリンだと
ポルトガル2銘柄平均 0.9%、ベルギー5銘柄平均 1.3%、
オランダ15銘柄平均 2.7%、イギリス3銘柄平均 10.9%、
アメリカ10銘柄平均 24.8%、日本4銘柄平均 19.3%
カートンタイプのマーガリンだと
ポルトガル8銘柄平均 1.7%、ベルギー13銘柄平均 2.3%、
オランダ10銘柄平均 1.9%、イギリス16銘柄平均 8.0%、
アメリカ13銘柄平均 14.2%、日本15銘柄平均 11.1%
となっています。
かなり国によってトランス脂肪酸の量が違って、
とくにポルトガル、ベルギー、オランダになると、
この量の低さは、バター(だいたい5%くらい)より低くなります。
バターよりトランス脂肪酸が低いマーガリンが
ずいぶん前からヨーロッパでは作られているのには、ちょっと驚きでした。
まあ、トランス脂肪酸がない変わりにこれらの国のマーガリンには、
飽和脂肪酸が多くなっていますので、トランス脂肪酸が少ないから、
健康によいというわけではないので、ご注意を。
shin_chanz at 00:01|Permalink│Comments(2)│
2006年12月11日
おいしいトランス脂肪酸?
また、トランス脂肪酸ネタです。
トランス脂肪酸には、ちょっと仕事で悩まされていたので、
少しばかり思い入れがあります・・(笑)
どのくらいはいっているのかという分析は結構難しいです。
ガスクロマトグラフ法で、キャピラリーカラムという高い特別なカラムを
使用して分析をしないといけないので、費用はかかるし、また詳細な構造解析も
2次元NMRという最新鋭の装置を使わないといけません。
食品にトランス脂肪酸の表示が義務づけられると、
大手はともかく中小は大変だと思います。
さて、ずいぶん前になりますが、奮発して帝国ホテルで
スペインのイベリコ豚の生ハムを食べたことがあります。
なんだかワックスみたいな食感で、それほど匂いもよいと思わなかったので
そのまますぐに食べちゃいました。
たぶん、あれって本当は口の中で油を溶かして味合うものなんですね。
貧乏人なので、なんでこんなものが高いんだと思いながら
味もわからないうちに終わってしまいましたが・・(^^;;
生もので脂がのったものといえば、牛肉のタタキなどより
マグロのトロの方が好きです。
口の中で溶けていくのがよいです。
牛肉だと、高級肉は別にして、生で食べるとちょっとべたつきというか
脂っぽさを感じてしまいます。焼いたほうが脂は美味しいかな。
イベリコの生ハムを食べた時には、とろける様な脂だと
勝手に思い込んでいただけに口のなかでなかなか溶けず、
何これって感じでした。間違えて変なものが出てきたのかと(笑)
脂の美味しさの評価は色々ありますが、舌の上でとろけていくというのは、
非常に大事です。
トロが生で食べても美味しいのは、脂肪酸組成にあり、
牛脂と違って低温でも液体の脂肪酸が多いため、
口の中に入れたときに脂が口の中全体へ広がっていきます。
牛肉の場合は、脂肪酸組成にパルミチン酸やステアリン酸のような
室温で硬く固まっている脂肪酸が多いので、室温ではなかなか脂は溶けません。
ただ、トロのような脂だと、確かに生で食べても美味しいですが、
問題は酸化されやすいので、流通上問題が生じます。
そこで出てくるのが、酸化されやすい魚油や植物油の水素添加ですが、
水素添加を行うことで、油の脂肪酸組成を自由に変え、
非常に鋭い融点の油を作ることができます。
たとえば、食べる前は保形性を保っていながら、
舌であじあうとさっと溶けて広がっていくような油です。
油の融点は脂肪酸組成だけでなく、油の結晶状態によっても変わるのですが、
水素添加というのは、好みの温度で溶かすという機能性を持たせるので、
食品加工には広く使われています。
トランス脂肪酸は、微妙な融点をコントロールするのにちょうど良いので
案外と邪魔者ではなく、それなりの役割を与えられていました。
トランス脂肪酸には、ちょっと仕事で悩まされていたので、
少しばかり思い入れがあります・・(笑)
どのくらいはいっているのかという分析は結構難しいです。
ガスクロマトグラフ法で、キャピラリーカラムという高い特別なカラムを
使用して分析をしないといけないので、費用はかかるし、また詳細な構造解析も
2次元NMRという最新鋭の装置を使わないといけません。
食品にトランス脂肪酸の表示が義務づけられると、
大手はともかく中小は大変だと思います。
さて、ずいぶん前になりますが、奮発して帝国ホテルで
スペインのイベリコ豚の生ハムを食べたことがあります。
なんだかワックスみたいな食感で、それほど匂いもよいと思わなかったので
そのまますぐに食べちゃいました。
たぶん、あれって本当は口の中で油を溶かして味合うものなんですね。
貧乏人なので、なんでこんなものが高いんだと思いながら
味もわからないうちに終わってしまいましたが・・(^^;;
生もので脂がのったものといえば、牛肉のタタキなどより
マグロのトロの方が好きです。
口の中で溶けていくのがよいです。
牛肉だと、高級肉は別にして、生で食べるとちょっとべたつきというか
脂っぽさを感じてしまいます。焼いたほうが脂は美味しいかな。
イベリコの生ハムを食べた時には、とろける様な脂だと
勝手に思い込んでいただけに口のなかでなかなか溶けず、
何これって感じでした。間違えて変なものが出てきたのかと(笑)
脂の美味しさの評価は色々ありますが、舌の上でとろけていくというのは、
非常に大事です。
トロが生で食べても美味しいのは、脂肪酸組成にあり、
牛脂と違って低温でも液体の脂肪酸が多いため、
口の中に入れたときに脂が口の中全体へ広がっていきます。
牛肉の場合は、脂肪酸組成にパルミチン酸やステアリン酸のような
室温で硬く固まっている脂肪酸が多いので、室温ではなかなか脂は溶けません。
ただ、トロのような脂だと、確かに生で食べても美味しいですが、
問題は酸化されやすいので、流通上問題が生じます。
そこで出てくるのが、酸化されやすい魚油や植物油の水素添加ですが、
水素添加を行うことで、油の脂肪酸組成を自由に変え、
非常に鋭い融点の油を作ることができます。
たとえば、食べる前は保形性を保っていながら、
舌であじあうとさっと溶けて広がっていくような油です。
油の融点は脂肪酸組成だけでなく、油の結晶状態によっても変わるのですが、
水素添加というのは、好みの温度で溶かすという機能性を持たせるので、
食品加工には広く使われています。
トランス脂肪酸は、微妙な融点をコントロールするのにちょうど良いので
案外と邪魔者ではなく、それなりの役割を与えられていました。
shin_chanz at 00:01|Permalink│Comments(6)│
2006年12月10日
続トランス脂肪酸
トランス脂肪酸自体はずいぶん前から業界では問題になっていました。
おそらく20年前から問題視されていました。
ようやく「表に出された」という感じですが、日本の製油メーカーでは
一番規制が厳しいデンマークの基準をクリアしたものを供給し始めていますし
変な海外の食品を食べない限り、問題はないと思います。
ちなみに日本の食品では、たしかカレーのルーに
トランス脂肪酸が多く含まれています。
油脂への水素添加は酸化しやすい魚油を改質して
オリーブオイルのような脂肪酸組成にしたりするメリットがあります。
食品に多く使われる油のうち、脂肪酸の融点はステアリン酸が一番高くて、
次にパルミチン酸となります。
オレイン酸やリノール酸、リノレン酸は2重結合というものがあって、
融点が低くなります。
二重結合があると、そこへ酸素がくっつくので、酸素がくっつく前に
水素を最初からつければ油脂は安定になっていいじゃんということで
水素を添加します。
水素をつける量によって、少量ならリノレン酸をオレイン酸に
もしくはリノール酸をオレイン酸にすることができ、
大量ならリノレン酸からステアリン酸へと変化します。
水素添加は、化粧品向けにはあまり使われません。
量的にまとまっているのは、柔軟剤の原料向けでしょうか。
主には食品向けになります。
液体の植物油や魚油に水素を添加すると融点が高くなって、
室温で液体であったものが、ペースト状になったりします。
欧米でトランス脂肪酸でよく食べられるのは、
水素添加すると少し甘い芳香が出る場合があり、
それがまた欧米人好みであるのも大きいです。
ポテトフライやフライドチキンなどはトランス脂肪酸が
ちょっと入っている方が彼らは美味しいと感じます。
日本人はどちらかというとサラダ油に代表されるような
液体タイプの油が好みです。
菜種を絞って作った赤い菜種油は赤水と呼ばれて、
こんがり黄金色のてんぷらを作るにはなくてはならないものです。
さすがにアメリカでも外食チェーンはトランス脂肪酸フリーを
謳い文句にしはじめましたが、コストがかなり高くなるので、
なかなか簡単にはいかないようです。
おそらく20年前から問題視されていました。
ようやく「表に出された」という感じですが、日本の製油メーカーでは
一番規制が厳しいデンマークの基準をクリアしたものを供給し始めていますし
変な海外の食品を食べない限り、問題はないと思います。
ちなみに日本の食品では、たしかカレーのルーに
トランス脂肪酸が多く含まれています。
油脂への水素添加は酸化しやすい魚油を改質して
オリーブオイルのような脂肪酸組成にしたりするメリットがあります。
食品に多く使われる油のうち、脂肪酸の融点はステアリン酸が一番高くて、
次にパルミチン酸となります。
オレイン酸やリノール酸、リノレン酸は2重結合というものがあって、
融点が低くなります。
二重結合があると、そこへ酸素がくっつくので、酸素がくっつく前に
水素を最初からつければ油脂は安定になっていいじゃんということで
水素を添加します。
水素をつける量によって、少量ならリノレン酸をオレイン酸に
もしくはリノール酸をオレイン酸にすることができ、
大量ならリノレン酸からステアリン酸へと変化します。
水素添加は、化粧品向けにはあまり使われません。
量的にまとまっているのは、柔軟剤の原料向けでしょうか。
主には食品向けになります。
液体の植物油や魚油に水素を添加すると融点が高くなって、
室温で液体であったものが、ペースト状になったりします。
欧米でトランス脂肪酸でよく食べられるのは、
水素添加すると少し甘い芳香が出る場合があり、
それがまた欧米人好みであるのも大きいです。
ポテトフライやフライドチキンなどはトランス脂肪酸が
ちょっと入っている方が彼らは美味しいと感じます。
日本人はどちらかというとサラダ油に代表されるような
液体タイプの油が好みです。
菜種を絞って作った赤い菜種油は赤水と呼ばれて、
こんがり黄金色のてんぷらを作るにはなくてはならないものです。
さすがにアメリカでも外食チェーンはトランス脂肪酸フリーを
謳い文句にしはじめましたが、コストがかなり高くなるので、
なかなか簡単にはいかないようです。
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2006年12月06日
トランス脂肪酸
ニューヨーク市でのトランス脂肪酸の規制が大々的に報道しました。
トランス脂肪酸というのは、油脂を水素添加するときに
副生する脂肪酸のことです。
ところで、何のために水素添加を行うかというと、
大豆油や菜種油などそのままでは保存中に酸化して(酸素とくっついて)
食べると毒になる植物油を改質するために行う作業です。
酸素とくっつく前に先に水素と反応させることで、
酸素のくっつく場所をなくして、油脂の保存性を上げるという作業です。
ただし、水素は簡単に油脂とくっつくわけではありません。
水素をくっつかせるためには、高温で高圧にしないといけませんので、
その反応条件により、トランス脂肪酸が出来てしまいます。
トランス脂肪酸になると、常温で液体のはずの脂肪酸が硬く固まりに
なってしまいます。
脂肪酸は細胞膜などの成分になりますので、今まで流動性を保っていた
細胞膜がトランス脂肪酸を取り込むと流動性がなくなり、
細胞機能がおかしくなってきます。
ただ、トランス脂肪酸は反芻動物の胃袋にいる細菌によって
生み出されることもありますので、牛や羊の肉や乳製品にも
基本的に含まれてしまいます。
しかしながら、牛由来のトランス脂肪酸には共役リノール酸という
有用なトランス脂肪酸も、多少含まれているので、トランス脂肪酸を
厳しく規制しても酪農家保護のため、牛のトランス脂肪酸を
規制しない国もあります。
まあ、酪農家の方が製油会社に勤める人間より数は多いですからね・・(^^;
日本では、トランス脂肪酸はあまり問題にはなっていません。
もともと油脂の消費量が少ないのが大きいのですが、
食事の好みが欧米人と違うことが大きいので、
日本人のトランス脂肪酸摂取量はそれほど問題にはなっていないようです。
なお、油脂の改質技術には目覚しいものがあって、
かなりの低トランス脂肪酸の量となる水素添加技術や
水素添加しなくてもエステル交換で油脂を改質する技術が開発されているので、
アメリカで騒ぐほど日本では問題にならないような気がします。
トランス脂肪酸というのは、油脂を水素添加するときに
副生する脂肪酸のことです。
ところで、何のために水素添加を行うかというと、
大豆油や菜種油などそのままでは保存中に酸化して(酸素とくっついて)
食べると毒になる植物油を改質するために行う作業です。
酸素とくっつく前に先に水素と反応させることで、
酸素のくっつく場所をなくして、油脂の保存性を上げるという作業です。
ただし、水素は簡単に油脂とくっつくわけではありません。
水素をくっつかせるためには、高温で高圧にしないといけませんので、
その反応条件により、トランス脂肪酸が出来てしまいます。
トランス脂肪酸になると、常温で液体のはずの脂肪酸が硬く固まりに
なってしまいます。
脂肪酸は細胞膜などの成分になりますので、今まで流動性を保っていた
細胞膜がトランス脂肪酸を取り込むと流動性がなくなり、
細胞機能がおかしくなってきます。
ただ、トランス脂肪酸は反芻動物の胃袋にいる細菌によって
生み出されることもありますので、牛や羊の肉や乳製品にも
基本的に含まれてしまいます。
しかしながら、牛由来のトランス脂肪酸には共役リノール酸という
有用なトランス脂肪酸も、多少含まれているので、トランス脂肪酸を
厳しく規制しても酪農家保護のため、牛のトランス脂肪酸を
規制しない国もあります。
まあ、酪農家の方が製油会社に勤める人間より数は多いですからね・・(^^;
日本では、トランス脂肪酸はあまり問題にはなっていません。
もともと油脂の消費量が少ないのが大きいのですが、
食事の好みが欧米人と違うことが大きいので、
日本人のトランス脂肪酸摂取量はそれほど問題にはなっていないようです。
なお、油脂の改質技術には目覚しいものがあって、
かなりの低トランス脂肪酸の量となる水素添加技術や
水素添加しなくてもエステル交換で油脂を改質する技術が開発されているので、
アメリカで騒ぐほど日本では問題にならないような気がします。
shin_chanz at 00:01|Permalink│Comments(4)│
無理なダイエットはハゲのもと・・
食べ物が美味しい季節となっていて、ついあれこれと食べ過ぎる方も
多いかと思います。
それで、急なダイエットを考えられる方もおられるかもしれません。
ここで問題です
体重50キロの女性の方が一日必要なカロリーを1500キロカロリーと
仮定すると、24時間絶食すれば、脂肪は何グラム減るでしょうか?
1.すべて脂肪でまかない167gの脂肪が減る。
2.脂肪は必要カロリーの半分の88gで残りはグリコーゲンでまかなう
3.脂肪は必要カロリーの80%の133gで残りはアミノ酸でまかなう。
ちなみに脂肪は1g=9キロカロリーなので、
1500キロカロリーだと1500÷9=167gに相当します。
なお、脳は脂肪を燃やすことはできず、ブドウ糖かケトンしか
エネルギー源にはなりません。
人間の主要なカロリーは、炭水化物で摂るのが最もよいとされています。
たとえば、肌によいからといって、アミノ酸主体の高たんぱく料理で
脂肪と糖を減らせば、なんとなくダイエットと美容に
よいような気がするかもしれません。
しかしながら、脳は重さは大してないのにかなりのカロリーを
消費する器官です。しかも、ブドウ糖かケトンしかエネルギーとして
使えません。
高たんぱく料理で炭水化物が少ないと、どうなるのか。
アミノ酸からブドウ糖を作る反応が肝臓で行われます。
糖新生というもので、これが肝臓に負担をかけますので、
一見ダイエットと美容を両立させるように見えるたんぱく質主体の
エネルギー摂取は健康を徐々に害していきます。
さて、問題の回答ですが、3となります。
脂肪として133g、そしてアミノ酸を65g消費して、
エネルギーを作り出します。
ブドウ糖が連なったグリコーゲンも肝臓などに蓄えられていますが、
こちらは一時的なときにさっと対応するためのものです。
長期的な飢餓になると、アミノ酸と脂肪がエネルギー元となっていきます。
アミノ酸は、主に筋肉組織のアミノ酸が分解されていきます。
人間には、髪の毛や皮膚、爪など、アミノ酸を大量に必要としている箇所が
ありますので、そちらにまわされたり、ブドウ糖になったりします。
ダイエットで炭水化物や脂肪を極端に抑えて、タンパク質をとっても
アミノ酸は大量に分解され、エネルギー源として利用されます。
つまり、体は「美容」より「生きること」を選択します。
たとえダイエットで肌や髪用としてアミノ酸を十分に摂ったつもりでも
肌や髪には回らずブドウ糖になっていきますので、
肌はがさがさになり、爪は変形し、髪の毛は抜け
ところどころハゲてきます。
無理なダイエットはハゲの原因といわれますが、
これでご理解いただけましたよね?
多いかと思います。
それで、急なダイエットを考えられる方もおられるかもしれません。
ここで問題です
体重50キロの女性の方が一日必要なカロリーを1500キロカロリーと
仮定すると、24時間絶食すれば、脂肪は何グラム減るでしょうか?
1.すべて脂肪でまかない167gの脂肪が減る。
2.脂肪は必要カロリーの半分の88gで残りはグリコーゲンでまかなう
3.脂肪は必要カロリーの80%の133gで残りはアミノ酸でまかなう。
ちなみに脂肪は1g=9キロカロリーなので、
1500キロカロリーだと1500÷9=167gに相当します。
なお、脳は脂肪を燃やすことはできず、ブドウ糖かケトンしか
エネルギー源にはなりません。
人間の主要なカロリーは、炭水化物で摂るのが最もよいとされています。
たとえば、肌によいからといって、アミノ酸主体の高たんぱく料理で
脂肪と糖を減らせば、なんとなくダイエットと美容に
よいような気がするかもしれません。
しかしながら、脳は重さは大してないのにかなりのカロリーを
消費する器官です。しかも、ブドウ糖かケトンしかエネルギーとして
使えません。
高たんぱく料理で炭水化物が少ないと、どうなるのか。
アミノ酸からブドウ糖を作る反応が肝臓で行われます。
糖新生というもので、これが肝臓に負担をかけますので、
一見ダイエットと美容を両立させるように見えるたんぱく質主体の
エネルギー摂取は健康を徐々に害していきます。
さて、問題の回答ですが、3となります。
脂肪として133g、そしてアミノ酸を65g消費して、
エネルギーを作り出します。
ブドウ糖が連なったグリコーゲンも肝臓などに蓄えられていますが、
こちらは一時的なときにさっと対応するためのものです。
長期的な飢餓になると、アミノ酸と脂肪がエネルギー元となっていきます。
アミノ酸は、主に筋肉組織のアミノ酸が分解されていきます。
人間には、髪の毛や皮膚、爪など、アミノ酸を大量に必要としている箇所が
ありますので、そちらにまわされたり、ブドウ糖になったりします。
ダイエットで炭水化物や脂肪を極端に抑えて、タンパク質をとっても
アミノ酸は大量に分解され、エネルギー源として利用されます。
つまり、体は「美容」より「生きること」を選択します。
たとえダイエットで肌や髪用としてアミノ酸を十分に摂ったつもりでも
肌や髪には回らずブドウ糖になっていきますので、
肌はがさがさになり、爪は変形し、髪の毛は抜け
ところどころハゲてきます。
無理なダイエットはハゲの原因といわれますが、
これでご理解いただけましたよね?
shin_chanz at 00:01|Permalink│Comments(6)│
2006年12月02日
コラーゲンをいっぱい食べると?
今にはじまったことではないですが、コラーゲンは人気がありますね。
肌に良いというイメージが強いのでしょうか。
サプリメントやドリンクでも、ついでにラーメン屋でも
コラーゲンが入っていることを強調しています。
そういえば、砂糖や澱粉などの炭水化物や植物油や動物油脂は
過剰に食べると、グリコーゲンや皮下脂肪や内臓脂肪として
蓄えられていきます。
コラーゲンなどのアミノ酸は、体内に必要ですし、
とりあえず食べれるときに食べておいて、
朝ごはんを抜いたときに利用できたら、非常に便利ですよね。
では、食べただけコラーゲンを体内にプールすることができるのでしょうか?
もし、可能ならコラーゲンサプリやドリンクを飲みまくれば
良いことになりますが、現実はそう甘くありません。
残念なことに、過剰のアミノ酸は体内には蓄積されないのです。
人間の体内では、毎日全タンパク質の2%程度(主に筋肉)が
分解されています。分解されたたんぱく質はアミノ酸になって、
その8割は再度たんぱく質の合成に利用されます。
いわゆる新陳代謝というやつで、古い組織を壊して、
常に新しいものに置き換えていきます。
コラーゲンを構成するアミノ酸は必須アミノ酸ではないため、
利用されなかったアミノ酸は、尿素に変換されたりして
あっけなく体外へ放出されていきます。
なお、栄養学では、たんぱく質を多く摂るより
その質が重要だといわれています。
質というのは、体内で合成することができないアミノ酸のことで、
必須アミノ酸を含んでいる食材です。
たとえば牛乳や卵が相当します。
小麦や豆などでは、たんぱく質中のアミノ酸組成が偏っているため、
特定の食材をたくさん食べる=体によい ということはありません。
コラーゲンを構成しているアミノ酸を毎日の食事から
十分に摂っている場合、さらにコラーゲンサプリを足しても
たとえば陥没したニキビ跡がもとに戻ったりということは
なかなか難しいのが現実です。
肌に良いというイメージが強いのでしょうか。
サプリメントやドリンクでも、ついでにラーメン屋でも
コラーゲンが入っていることを強調しています。
そういえば、砂糖や澱粉などの炭水化物や植物油や動物油脂は
過剰に食べると、グリコーゲンや皮下脂肪や内臓脂肪として
蓄えられていきます。
コラーゲンなどのアミノ酸は、体内に必要ですし、
とりあえず食べれるときに食べておいて、
朝ごはんを抜いたときに利用できたら、非常に便利ですよね。
では、食べただけコラーゲンを体内にプールすることができるのでしょうか?
もし、可能ならコラーゲンサプリやドリンクを飲みまくれば
良いことになりますが、現実はそう甘くありません。
残念なことに、過剰のアミノ酸は体内には蓄積されないのです。
人間の体内では、毎日全タンパク質の2%程度(主に筋肉)が
分解されています。分解されたたんぱく質はアミノ酸になって、
その8割は再度たんぱく質の合成に利用されます。
いわゆる新陳代謝というやつで、古い組織を壊して、
常に新しいものに置き換えていきます。
コラーゲンを構成するアミノ酸は必須アミノ酸ではないため、
利用されなかったアミノ酸は、尿素に変換されたりして
あっけなく体外へ放出されていきます。
なお、栄養学では、たんぱく質を多く摂るより
その質が重要だといわれています。
質というのは、体内で合成することができないアミノ酸のことで、
必須アミノ酸を含んでいる食材です。
たとえば牛乳や卵が相当します。
小麦や豆などでは、たんぱく質中のアミノ酸組成が偏っているため、
特定の食材をたくさん食べる=体によい ということはありません。
コラーゲンを構成しているアミノ酸を毎日の食事から
十分に摂っている場合、さらにコラーゲンサプリを足しても
たとえば陥没したニキビ跡がもとに戻ったりということは
なかなか難しいのが現実です。
shin_chanz at 23:01|Permalink│Comments(2)│